デリバティブ取引とは?初心者も10分でわかるまとめ!

デリバティブ取引とは?初心者も10分でわかるまとめ!

デリバティブ取引に対し、「複雑で難しそう」「リスクが高い」といったイメージを持つ方も多いかもしれません。

プロの投資家や機関投資家がリスクヘッジや投機目的で利用することの多い方法ですが、初心者の方でも基本的な仕組みや種類を理解することは、投資の世界をより深く知る上で非常に役立ちます。

そこで今回は、デリバティブ取引の基本的な情報から、主な種類、メリット・デメリット、そして取引を行う際の注意点まで、初心者にも分かりやすく解説していきます。

目次

デリバティブ取引とは

まずは、デリバティブ取引の基本について解説します。

デリバティブ取引の基本情報

デリバティブ取引とは、株式や債券、金利、為替、商品(コモディティ)などの原資産から派生して価値が決まる金融商品の総称です。

その最大の特性は、将来の特定の時点において、あらかじめ定められた価格や条件で取引を行うことを約束する点にあります。

この取引は、原資産そのものを購入する「現物取引」とは異なり、原資産の価格変動リスクをヘッジしたり、投機的な利益を追求したりする目的で利用されます。

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デリバティブ取引の活用目的

デリバティブ取引は、主に以下の3つの目的で活用されます。

デリバティブ取引とは?初心者も10分でわかるまとめ!

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デリバティブ取引の主な種類と特徴

デリバティブ取引には、主に3つの種類があります。

先物取引

先物取引は、将来の特定の期日(満期)において、あらかじめ定めた価格で特定の資産を売買することを約束する取引です。

取引の対象となる資産は多岐にわたり、金や原油といった商品先物、日経平均株価やS&P500などの株価指数先物、国債などの金利先物、特定の国の通貨を対象とする通貨先物などがあります。

例えば、ある企業が3ヶ月後に大量の原油を必要とする場合、現在の原油価格が1バレル80ドルだとしても、3ヶ月後の価格は不確実です。

価格が急騰した場合、企業のコストは大幅に増加してしまいます。

そこで、この企業は3ヶ月後に1バレル85ドルで原油を買う先物契約を結びます。

これにより、3ヶ月後に原油価格が1バレル100ドルに高騰しても85ドルで原油を調達でき、将来的なコストを確定させ価格変動リスクを回避できます。

これが、リスクヘッジとしての先物取引です。

一方、投機家は、将来の価格変動を予測して利益を狙います。

原油価格が上昇すると予測した場合、現在の価格で先物契約を買い、価格が上昇した時点でその契約を売却(反対売買)し、差額分を利益とします。

先物取引の大きな特徴は、実際に原油を引き渡す代わりに、満期日を迎える前に反対売買を行うことで、価格の差額だけを決済する差金決済が一般的である点です。

また、レバレッジ効果により、少額の証拠金で大きな金額を動かせるため、資金効率が良い反面、予測が外れた場合の損失も大きくなる可能性があります。

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オプション取引

オプション取引は、将来の特定の期日までに、あらかじめ定められた価格で特定の資産を売買する権利を売買する取引です。

先物取引が取引の義務を伴うのに対し、オプション取引はあくまで「権利」であり、その権利を行使するかどうかは自由である点が最大の特徴です。

この取引には、買う権利である「コールオプション」と、売る権利である「プットオプション」の2種類があります。

オプションの買い手は、この権利を手に入れるために、オプション料を売り手に支払い、売り手は買い手から権利を行使された場合に契約を履行する義務を負います。

例えば、ある株式の現在の価格が1株1,000円だとします。

投資家Aは、この株が将来値上がりすると予測し、3ヶ月以内に1,000円でこの株を買う権利(コールオプション)を、オプション料として100円支払って購入しました。

3ヶ月後、株価が1,200円に上昇した場合、投資家Aは権利を行使し、1,000円で株を購入できます。

市場で売却すれば200円の利益となり、オプション料を差し引いても100円の利益を得られます。

一方、株価が800円に下落した場合、投資家Aは権利を行使する必要はありません。

損失は支払ったオプション料の100円に限定されます。

オプション取引は、損失をオプション料に限定できる一方で、利益は青天井になる可能性があるため、リスクを限定しながら大きなリターンを狙いたい場合に有効です。

しかし、売り手側は無限の損失を被る可能性があるため、より高いリスクを負うことになります。

スワップ取引

スワップ取引は、当事者間で将来の一定期間にわたって、キャッシュフローを交換する取引です。

取引の対象は金利、通貨、株式、商品など多岐にわたります。

この取引は、主に企業や金融機関が、金利変動リスクや為替変動リスクを管理するために利用する、リスクヘッジの手段として使われます。

個人投資家は直接スワップ取引をする機会は少ないですが、FX取引の「スワップポイント(金利差調整)」は、実質的にスワップ取引の仕組みを簡易的に応用したものです。

最も一般的なスワップ取引は、金利スワップです。

例えば、企業Aは変動金利で借入れを行っており、将来の金利上昇リスクを懸念しています。

一方、企業Bは固定金利で借入れを行っており、将来の金利低下の恩恵を受けたいと考えています。

そこで両社は金利スワップ契約を結び、企業Aは企業Bに変動金利の支払いを行い、代わりに企業Bから固定金利の支払いを受け取ります。

この契約によって、企業Aは将来の金利上昇リスクから解放されて固定された金利で支払いを行え、企業Bは将来の金利低下のメリットを享受できます。

次に、通貨スワップについて解説します。

これは、異なる通貨の元本と利息を交換する取引です。

例えば、日本円と米ドルのキャッシュフローを交換することで、為替リスクを回避したり、資金調達コストを削減したりする目的で利用されます。

スワップ取引の大きな特徴は、取引所を介さずに当事者間で契約を結ぶ相対取引が主流である点です。

取引の条件を柔軟に設定できますが、取引相手の信用リスクを考慮する必要があります。

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デリバティブ取引のメリット・デメリット

デリバティブ取引のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

デリバティブ取引のメリット

投機目的でのデリバティブ取引の最大のメリットは、レバレッジ効果です。

少額の証拠金で、多額の取引を行うことができるため、資金効率が非常に高くなります。

リスクヘッジ目的の場合、保有している現物資産の価格変動リスクをデリバティブ取引で回避することができる点がメリットだといえます。

また、下落相場でも利益を狙うことができるため、多様な投資戦略を立てることが可能です。

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デリバティブ取引のデメリット

デリバティブ取引は、元本割れのリスクがある点がデメリットです。

レバレッジ効果はメリットである一方、市場が予測と反対に動いた際に大きな損失を被る可能性があります。

証拠金以上の損失が発生した場合は、追証(追加証拠金)を求められることもあります。

また、取引の仕組みが複雑で、専門的な知識がないとリスクを適切に管理するのが困難です。

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デリバティブ取引をする際の注意点

4.デリバティブ取引をする際、どのような点に注意すべきかを解説します。

専門的な知識と経験が必要となる

デリバティブ取引の仕組みは複雑で、価格変動に影響を与える要因は多岐にわたります。

現物取引以上に、経済や市場の動向、取引する金融商品の特性について、深い理解が必要です。

初心者が安易に手を出すと思わぬ損失を被るリスクがあるため、初心者はまず株式や投資信託などの現物取引で投資経験を積み、リスク管理の基礎を理解してからデリバティブ取引に挑戦するのがおすすめです。

投資目的とリスク許容度にあわせて実践する

デリバティブ取引は、リスクヘッジから投機まで様々な目的で利用されます。

自身がなぜデリバティブ取引を行うのか、その目的を明確にすることが重要です。

また、レバレッジをかけることで、どれくらいの損失までなら許容できるのか、事前にリスク許容度をしっかりと把握しておく必要があります。

利益を追求しすぎると手に負えない金額まで損失がふくらむこともあるため、安易に多くの金額を費やすことは控えましょう。

元本以上の損失があることを理解する

デリバティブ取引に、元本保証はありません。

レバレッジをかけている場合、市場の急変時には預けた証拠金がすべて失われるだけでなく、追加の資金を支払わなければならない可能性があります。

このようなリスクを十分に理解し、無理のない範囲で取引を行うことが極めて重要です。

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デリバティブ取引に関するよくある質問

デリバティブ取引に関するよくある質問に回答します。

Q.デリバティブと現物取引の違いは何ですか?

デリバティブ取引は、将来の価格を約束する取引であり、原資産そのものを保有しません。

現物取引は、株式や債券などの原資産を実際に売買し、保有します。

デリバティブはレバレッジを効かせられるため少額の資金で大きな取引が可能ですが、現物取引は原則として自己資金の範囲内での取引となります。

Q.初心者でもデリバティブ取引ができますか?

デリバティブ取引は高い専門性とリスクが伴うため、一般的に初心者には推奨されていません。

まずは現物取引から始め、投資の基本を学ぶことが大切です。

デリバティブ取引を始める場合でも、少額からスタートすることで、いきなり多額の損失を出す可能性をおさえられます。

いずれにせよ、「デリバティブは儲かる」という情報を鵜呑みにして安易に始めるのではなく、自分の知識や経験をベースに自己判断をすることが大切です。

Q.デリバティブはどこで取引できますか?

デリバティブ取引は、証券会社やFX会社などを通じて行われます。

具体的には、証券会社のウェブサイトや取引ツールから、株価指数先物やオプション取引を行うことができます。

また、商品先物取引所、為替を扱うFX会社などもデリバティブ取引の場となります。

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まとめ

デリバティブ取引は、原資産の価格から派生した金融商品であり、リスクヘッジや投機など多様な目的で利用されます。

先物、オプション、スワップといった種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。

レバレッジを効かせられるため、資金効率が良いという大きなメリットがある一方、元本以上の損失を被る可能性がある点には特に注意が必要です。

デリバティブ取引を検討する際は、その複雑な仕組みやリスクを十分に理解し、ご自身の投資目的やリスク許容度を明確にしてから実践することが大切です。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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