貧株のデメリットを3つ紹介!貧株を扱う際の注意点も解説

貧株のデメリットを3つ紹介!貧株を扱う際の注意点も解説

「貧株って本当にお得なの?」と疑問に思っていませんか?

株価が低価格で取引される貧株は、少額で投資できる魅力的な銘柄に見えるかもしれません。

しかし、株価が安いからといって必ずしも「お買い得」ではないのが実情です。

そこで今回は、貧株への投資を検討している方が知っておくべき3つのデメリットと、実際に貧株を取引する際の注意点について詳しく解説します。

本記事を読むと、貧株への投資のリスクを理解し、冷静な投資判断ができるようになります。

また、貧株の売買のコツについても紹介しているので、実践的な知識を得ることも可能です。

ぜひこの記事の内容を参考に、ご自身の投資戦略に役立ててみてください。

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目次

貧株とは

貧株とは「株価が低い水準で取引されている銘柄」を表す投資業界の俗語です。

具体的には、株価が100円以下、あるいは数十円といった低価格で取引されている株を指します。

貧株へ投資する際に理解しておきたいのは、株価が低いからといって「お得な株」だとは限らない点です。

多くの場合、貧株には企業業績の悪化や将来性への懸念などのネガティブな要因が隠れています。

上記のような悪材料が株価に反映された結果、超低価格での取引となっているケースが大半です。

なお、貧株と似たような言葉で「低位株」というものがあります。

低位株は、単に株価の水準が低い株という意味で使われており、必ずしも財務状況が悪い企業を指すわけではありません。

そのため、貧株と低位株は微妙に意味が異なるので、混同しないよう注意が必要です。

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貧株の3つのデメリット

貧株には、投資する前に知っておきたいデメリットが3つあります。

今回紹介するデメリットは、以下のとおりです。

  • 手数料負担が割高になりやすい
  • 配当金や株主優待の対象外になる場合が多い
  • 価格変動率が大きくなりやすい

それぞれ解説していきます。

手数料負担が割高になりやすい

貧株への投資では、取引手数料の負担が相対的に重くなるのがデメリットです。

なぜなら、貧株は株価が低く最低取引金額が少額になりやすいからです。

たとえば、株価50円の貧株を100株購入した場合は投資金額が5,000円になります。

仮に証券会社の最低手数料が55円だとすると、手数料率は約1.1%です。

一方で、同じ55円の手数料でも1,000円の株を100株(10万円)購入すれば、手数料率は0.055%程度に抑えられます。

上記のように、貧株は少額で投資できるメリットがある反面、コスト面でのデメリットが存在します。

そのため、貧株へ投資を考える際は、取引手数料が無料の証券会社で取引するのがよいでしょう。

配当金や株主優待の対象外になる場合が多い

貧株は、配当金や株主優待の恩恵を受けられないケースが多い点もデメリットです。

なぜなら、多くの貧株が業績悪化や将来性への不安を抱えており、配当や優待を実施する余力が企業側にないためです。

実際に、株価が数十円から100円程度で取引されている銘柄の多くは、配当を無配にしていたり、株主優待制度を廃止したりしているケースがよく見られます。

ただし、すべての貧株が配当や株主優待を受けられないわけではありません。

貧株への投資を検討している方は、事前にインカムゲインが受けられるのかを確認するようにしましょう。

価格変動率が大きくなりやすい

貧株は価格変動率が大きくなりやすい点も、投資家にとってデメリットです。

株価が低水準にあるため、わずかな売買やちょっとしたニュース・材料でも価格の変動率が大きくなります。

たとえば、株価が10円の貧株が1円上昇すると変動率は10%です。

大型株であれば、10%の変動を起こすには大きな材料が必要ですが、貧株では日常茶飯事のように大幅変動が発生してしまいます。

さらに、貧株を保有する投資家は短期的な投機目的で参加している傾向があるので、急激な売買が頻発しやすくなっています。

そのため、一度相場が一方向に動きはじめると、売りや買いが集中してしまい、株価変動リスクがさらに高まる悪循環に陥りがちです。

投資経験の浅い方にとって、激しい価格の変動は精神的な負担も大きく、冷静な判断を妨げる要因にもなりかねないので投資する際は注意が必要です。

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貧株のメリット

貧株への投資のメリットは、急速に値上がりする可能性があることです。

貧株は、市場参加者から注目されにくいため、企業の真の価値や将来的な成長ポテンシャルが株価に正確に反映されていない場合があります。

そのため、貧株には「隠れた宝石」のような企業も紛れ込んでいる可能性があります。

もしそのような企業を発掘できれば、何かのきっかけで注目が集まった際に、株価が急速に大幅上昇するケースも十分に考えられるでしょう。

したがって、貧株は「割安で放置されている可能性」を秘めており、短期間で大きなリターンを狙える投資チャンスになりえます。

ただし、あくまでも可能性の話であり、いつまでも市場に評価されないリスクがあることも理解しておく必要があります。

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貧株を扱う際の注意点

貧株を取引する際に注意すべきポイントは、流動性の低さによって希望する価格で売買できない可能性がある点です。

貧株は、株価が安いため売買代金が少なくなりやすいので、市場で思い通りの価格で売るのが困難になりがちです。

たとえば、一度に多くの株数を売却しようとすると、自分が出した売り注文だけで価格が大きく下落してしまう可能性があります。

貧株の流動性リスクを理解せずに投資をすると、いざ売却したときに思わぬ損失を被ったり、長期間売却できずに資金が拘束されてしまったりする事態に陥りかねません。

したがって、貧株を取引する際は流動性の低さによって希望価格で売買できないリスクを理解して投資するのが重要です。

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貧株のデメリットを知りたい人によくある質問

本章では、貧株のデメリットを知りたい人によくある質問をまとめました。

  • 貧株の売却のコツは?
  • 貧株の購入のコツは?

これらの疑問について詳しく解説します。

貧株の売却のコツは?

貧株の売却では、感情に左右されずに冷静かつ計画的に行動するのが重要です。

特に心理的に売りづらい状況でも、事前に決めた「売却ルール」を機械的に実行するのが成功の鍵となります。

具体的には、以下のような明確なルールを設けておくのが効果的です。

  • 「買値から○%以上下がったら迷わず売る」損切りライン
  • 「目標利益率に達した時点で必ず売る」利確ライン

売却のルールを事前に決めておけば、感情的な判断に惑わされることなく、機械的に売却タイミングを決められるようになります。

貧株へ投資では「まだ上がるかもしれない」「もう少し様子を見よう」という期待や迷いが危険な落とし穴となる場合が多いです。

そのため、ルールにしたがった規律ある取引を心がけるのが重要です。

貧株の購入のコツは?

貧株を購入する際は、リスク管理を徹底しながら企業の再生可能性について情報収集に注力するのが重要です。

貧株は業績不安や財務リスクが背景にある場合が多いため、一時的な値動きや根拠のない噂だけで判断すると大きな損失を被るリスクが高いからです。

そのため、1銘柄への集中投資は避けて、複数の銘柄に投資してリスクを分散させなければなりません。

また、投資する前にはIR情報や決算資料を確認し、営業キャッシュフローが改善しているのかを慎重に見極める必要があります。

貧株への投資は、通常の投資よりもリスクが高いため、感情的な判断ではなくしっかりとした調査と分散投資で臨むようにしましょう。

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まとめ

貧株は少額から投資できる魅力がある一方で、重要なデメリットが存在します。

今回紹介したデメリットは以下のとおりです。

  • 手数料負担が割高になりやすい
  • 配当金や株主優待の対象外になる場合が多い
  • 価格変動率が大きくなりやすい

ただし、市場で見過ごされている価値ある企業を発掘できれば、短期間で大きなリターンを狙えるメリットもあります。

もし貧株への投資を検討される場合は、明確なルール設定とリスク管理を徹底し、分散投資でご自分のリスク許容度の範囲内で行うことをくれぐれも徹底してください。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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