仮想通貨にはどんなリスクがある?投資する際の注意点も解説

「仮想通貨投資にはどんなリスクがあるの?」と疑問に思っていませんか?

仮想通貨に興味があるものの、ニュースで詐欺やハッキングなどの話がよく報道されており、不安を感じている方も多いようです。

そこで今回は、仮想通貨に投資する際に、知っておくべき6つの主要なリスクを解説します。

本記事を読むと、初心者の方でも仮想通貨のリスクを正しく理解した上で適切な行動がとれるようになります。

また、安全に資産形成するため、仮想通貨へ投資するときに気をつけるべき5つの注意点も紹介しました。

ぜひこの記事の内容を参考に、ご自身でもリスクを理解した上で仮想通貨投資を検討してみてください。

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目次

仮想通貨の6つのリスク

本章では、仮想通貨をはじめる前に知っておきたい仮想通貨のリスクについて解説します。

ここで紹介する仮想通貨投資のリスクは、以下の6つです。

  • ボラティリティが高い
  • 詐欺リスクがある
  • ハッキングされる可能性がある
  • 取引所倒産のリスクがある
  • 送金ミスのリスク
  • 国による規制リスク

それぞれみていきましょう。

ボラティリティが高い

仮想通貨のリスクとして、他の金融商品と比べると価格変動が大きい点が挙げられます。

株式や債券などの伝統的な投資商品では、1日で数パーセントの変動が一般的ですが、仮想通貨では20%以上の価格変動も珍しくありません。

なぜなら、仮想通貨市場はまだ比較的新しく、銘柄によっては市場規模が小さな商品も多いからです。

そのため、少額の売買注文でも急激な価格変動を引き起こす場合があります。

仮想通貨は値動きが激しい傾向があるので、投資する際は余裕資金での少額投資を行い、分散・積立(ドルコスト)・逆指値の活用などでリスク管理を徹底するのが重要です。

詐欺リスクがある

仮想通貨業界では詐欺被害が後を絶たず、初心者を狙った悪質な手口が横行しています。

たとえば、SNSで知り合った相手に「絶対儲かる仮想通貨がある」と誘って、偽の投資サイトに資金を送金させるケースが多いです。

また、正規の取引所を装った偽アプリをダウンロードさせ、個人情報や資産を盗み取る事件も頻繁に報告されています。

そのため、仮想通貨への投資をはじめようと思っている方は、常に警戒心を持ち怪しい勧誘には決して応じないよう注意が必要です。

ハッキングされる可能性がある

仮想通貨はデジタル資産という性質上、ハッキング被害を受けるリスクが常に存在しています。

有名な事例として、2014年に世界最大規模だった仮想通貨取引所マウントゴックス社のハッキング被害があります。

この事件では約85万ビットコイン(当時約470〜490億円相当)が不正流出しました。

ちなみに、そのうち約75万BTCは顧客資産、約10万BTCは自社分でした。

被害の原因は、長期間にわたるセキュリティの不備とシステム管理のずさんさによるもので、多くの利用者が資産を失う結果となりました。

この事件でセキュリティ対策の重要性が広く認識されるきっかけとなりましたが、現在でもハッキング被害は継続的に発生しています。

そのため、投資家は取引所選びを慎重に行ったり、一つの取引所に全資産を集中させたりすることを避けるなど、自己責任での資産管理が重要です。

取引所倒産のリスク

仮想通貨を保管している取引所が経営破綻した場合、預けている資産を失う可能性があります。

たとえば、2022年には大手取引所として信頼されていたFTXは、経営陣による顧客資産の不正流用などが発覚し突然倒産しました。

その結果、FTXに資産を預けていた多くの利用者が資産を引き出せなくなる事態が発生しました。

上記のように、仮想通貨では取引所の経営破綻により損失を被るリスクがあります。

取引所倒産のリスクを避けるためには、自分専用のウォレットに仮想通貨を移して自己管理するのが重要です。

送金ミスのリスク

仮想通貨の送金では、一度実行された取引を取り消せないため、送金ミスによって資産を失うリスクがあります。

銀行振込のように管理者が存在しないので、送金先アドレスの入力ミスやネットワークの選択を間違えてしまった場合でも取引は確定してしまうからです。

たとえば、送金先のアドレスを間違えて入力し、別のアドレスに送金してしまうと誤送金した資産は取り戻せなくなります。

また異なるブロックチェーンネットワークを間違えて選択した場合も、資産が失われる可能性があります。

上記のミスは初心者だけでなく、経験豊富な投資家でも起こりうる問題です。

送金ミスを防ぐために、アドレスやネットワークの入念な確認や少額でのテスト送金の実施などの対策を徹底するようにしましょう。

国による規制リスク

仮想通貨には、各国政府による規制リスクがあります。

たとえば、中国では金融システムの安定性確保と人民元の地位保護のため、仮想通貨の取引や保有が全面的に禁止となり国内の取引所は全て閉鎖されました。

この規制により、中国国内のユーザーは出金以外の利用ができなくなりました。

また韓国でも度々規制強化の議論が持ち上がり、その度に仮想通貨価格が大きく変動しています。

日本国内でも税制改正や取引規制の変更が行われる可能性があり、投資家は常に規制動向に注意を払い、法改正や政府方針の変化に備える必要があります。

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仮想通貨に投資する際に気をつけるべき5つの注意点

本章では、仮想通貨投資での失敗を避けるために押さえておきたい注意点を5つ解説します。

  • 事前に知識をつけて投資をはじめる
  • 少額からスタートする
  • 分散投資を心がける
  • セキュリティ対策を万全にしておく
  • 安全性の高い取引所を選ぶ

それぞれみていきましょう。

事前に知識をつけて投資をはじめる

仮想通貨投資をはじめる前に、事前に知識をつけておくと失敗するリスクを下げられます。

上の章で解説してきましたが、仮想通貨はさまざまなリスクにさらされているため、知識不足や準備不足が大きな損失につながりやすいからです。

まず学ぶべき基本知識として、ブロックチェーンの仕組みやビットコイン・イーサリアムなど主要通貨の特徴、取引方法などを知っておく必要があります。

ほかにも、上の章の「仮想通貨の6つのリスク」を頭にいれておくと、リスクを踏まえた合理的な判断ができるので失敗しにくくなります。

少額からスタートする

仮想通貨投資は、いきなり大きな金額を運用するのではなく、少額からはじめるのが重要です。

投資金額が少ないと、価格が大幅に下落した場合でも損失額を抑えられるため、経済的・精神的な負担が少なくなるからです。

たとえば、1,000円だけ投資した場合で考えると、仮に10%値下がりしても損失は100円で済むため日常生活に与える影響はほとんどありません。

一方で100万円投資して10%下落が起こった場合、10万円の損失となり精神的ストレスを感じる人が多いでしょう。

また、少額投資は損失の限定だけでなく、冷静な判断を保ちやすいのもメリットです。

大金を投じていると価格変動に一喜一憂しがちですが、少額であれば感情に左右されにくく、長期的な視点で投資判断ができます。

そのため、まずは余剰資金の一部で投資をはじめて、経験と知識を積んでから投資額を調整していくのが賢明です。

分散投資を心がける

仮想通貨投資では、分散投資を徹底するのが重要です。

仮想通貨は価格変動が大きいため、一つの銘柄だけに集中投資をすると、投資した銘柄が急落した場合は資産全体が大きな打撃を受けてしまうからです。

分散投資の方法として、複数の仮想通貨銘柄に資産を分ける方法が挙げられます。

たとえば、ビットコインとイーサリアムなどの主要通貨に加えて、異なる特徴を持つアルトコインにも少額ずつ投資すると、特定の銘柄の価格下落リスクを分散できます。

また、仮想通貨以外の金融資産との分散投資も効果的です。

株式や債券などの伝統的な投資商品と組み合わせると、仮想通貨市場全体が下落しても他の資産でカバーできる可能性があります。

上記のように複数の銘柄や資産クラスにわたって資金を分散させると、ポートフォリオ全体のリスクを軽減し、より安定した資産形成を目指せます。

セキュリティ対策を万全にしておく

仮想通貨を安全に管理するためには、徹底したセキュリティ対策が不可欠だといえます。

ハッキングや詐欺による被害は年々巧妙化しており、個人レベルでの対策が不十分だと資産流出のリスクが高くなるからです。

最も基本的な対策として、パスワードは英数字・記号を組み合わせた複雑で長いものを設定し、他のサービスとの使い回しを避けるのが重要です。

パスワード管理ツールを活用すると、複数の強固なパスワードを安全に管理できます。

また、定期的にアカウントの取引履歴を確認し、身に覚えのない取引がないかチェックする習慣をつけるのも大切です。

安全性の高い取引所を選ぶ

仮想通貨投資において、信頼できる取引所を選ぶのは資産を守る上で大切な要素の一つだといえます。

「仮想通貨の6つのリスク」の章でも解説しましたが、取引所のセキュリティが不十分だと、ハッキングなどにより投資家の資産が失われるリスクが高まるからです。

安全な取引所を見極めるポイントとして、まず金融庁や財務局による暗号資産交換業者としての正式な登録がされているのかが重要です。

日本国内で営業する取引所は必ず登録が必要で、一定のセキュリティ基準や顧客資産の分別管理が義務付けられています。

また、2段階認証の対応状況や、資産保管体制などセキュリティ体制についても詳しく調べると安全性の高い取引所を選択できるでしょう。

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仮想通貨のリスクについて知りたい人によくある質問

本章では、仮想通貨のリスクについて知りたい人によくある質問について解説します。

  • 仮想通貨は危険すぎますか?
  • 仮想通貨と株はどちらが儲かりますか?

それぞれみていきましょう。

仮想通貨は危険すぎますか?

仮想通貨は確かにリスクの高い投資商品ですが、一概に危険すぎるとはいえません。

適切な知識と対策を講じれば、リスクを抑えた資産形成が可能な金融資産だからです。

たとえば、仮想通貨の投資額をポートフォリオの数%程度に限定し、分散投資を徹底すると極端な価格変動リスクを軽減できます。

また、セキュリティ面に関しては、日本国内でも暗号資産交換業者に対する法整備が進み利用者保護の仕組みが強化されています。

したがって、リスクを正しく理解し適切な対策を取れば、仮想通貨も資産運用の選択肢の一つとして検討できる投資対象といえるでしょう。

仮想通貨と株はどちらが儲かりますか?

仮想通貨と株式のどちらが儲かるかは、投資スタイルやリスク許容度によって答えが変わるため、一概にはいえません。

それぞれに異なるリスク・リターンの性質があるためです。

仮想通貨は株式と比較すると、値動きが激しくハイリスク・ハイリターンであるため、数日で資産が2倍になることもあれば半分以下になる場合もあります。

そのため、短期間で大きな利益を狙いたい投資家には魅力的ですが、同時に大きな損失のリスクも伴います。

一方株式投資は、企業の業績や配当など実体的な裏付けがあり、長期的な成長と安定した収益を期待しやすい投資商品です。

経済の成長に合わせて資産を着実に増やしたい場合は株式投資が適しているでしょう。

したがって、仮想通貨と株のどちらが儲かるとは断定できませんが、それぞれの特徴を理解し自分の投資目的とリスク許容度に合った選択をするのが重要です。

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まとめ

今回は、仮想通貨投資の主要なリスクについて詳しく解説しました。

仮想通貨はリスクの高い投資商品ですが、一概に危険すぎるとはいえません。

ボラティリティの高さや詐欺リスク、ハッキング被害などのさまざまなリスクが存在する一方で、適切な知識を持ち対策を講じるとリスクを抑えた投資が可能です。

仮想通貨投資を成功させるためには、事前の知識習得や少額からのスタート、分散投資の実践などが重要になります。

特に、失っても生活に支障のない余剰資金での投資を心がけ、感情に左右されない冷静な判断を保つのが大切です。

仮想通貨に挑戦する際は、ぜひ本記事を参考にリスクを抑えることを優先した投資を実践してみてください。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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