円高なぜ起こる?円高になる基本的な3つの要因をわかりやすく解説

なぜ円高になるの?円高になる基本的な要因を3つ解説

ニュースで「円高」と言われても、「で、なんで?」が置き去りになりがちですよね。

円高は、難しい専門用語というより、円を買いたい人が増えて円の値段が上がった状態のこと。

きっかけは金利差や貿易の流れだったり、世界の空気が変わったりと、意外と身近なところにあります。

本記事では、円高の意味や、円が買われる理由をわかりやすく説明します。

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目次

なぜ円高になるのか

ここでは、円高の意味や、日本円の価値が高い状態とはどういう状況なのかについて解説します。

また、なぜ価値が変動するのかについても紹介します。

円高とは円の価値が高い状態

円高とは、日本円の価値が外貨に対して高い状況のことを指します。

たとえば、1ドル100円のときに100円で1ドルのペンが買えていたとしましょう。

そこで為替レートが1ドル80円になった場合、1ドルのペンが80円で買えるようになります。

なぜ円高になるの?円高になる基本的な要因を3つ解説

同じものを少ないお金で買えるということは、円の価値が上がったと言えますね。

このように、日本円の価値が上がることを円高と言います。

通貨の価値は需要と供給で決まる

通貨の価値は、需要と供給の法則により上下します。

需要と供給の法則とは、どちらか一方が多くなると価格が動いてバランスを取ろうとする法則です。

なぜ円高になるの?円高になる基本的な要因を3つ解説

たとえば、需要が供給を上回るとバランスを取ろうとして通貨の価値は上がります。

また供給が需要を上回ると通貨の価値が下落します。

このように、通貨の価値は買いたい人と売りたい人のバランスで決まると言えますね。

円高とは、外貨よりも日本円の需要が高くなったことを表しています。

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円高に動く基本的な3つの要因

通貨の価値は、様々な要因により上下します。

その中でも、特に大きな影響を与える要因は基本的に以下の3つです。

 

  • 景気の拡大
  • 金利差の縮小
  • 貿易収支の黒字

 

これら以外にも、国のトップの意向など短期的に見ると様々な要因があります。

ですがここでは、長期的に続く大きな影響を与える3つの要因を解説します。

景気の拡大

景気が良くなると、円高になります。

国内で商品の供給が多くなり、余った製品を輸出するようになるからです。

景気がよくなるとモノが売れるため、日本企業の生産が増加します。

生産しすぎた商品は、基本的に輸出に向かいます。

輸出して手に入れた外貨を、円に換えなくてはなりません。

そうなると外貨売り、円買いが起こり円高になります。

金利差の縮小

金利差とは、日本と海外の金利の差です。

通常金利が上昇すると、その国の通貨の価値は上昇します。

金利が高い国の通貨でお金を預金していたほうが、多くの利息を受け取れるからです。

金利が高い国にお金が集まってくることから、その国の通貨の価値は上がります。

日本の政策金利は現在0.5%と他国に比べて低いですが、他国との金利差が縮まるにつれ円高に戻っていきます。

ちなみに、他国の政策金利は以下のとおりです。

 

米国 4.25%~4.50%
ユーロ 2.75%
英国 4.50%

※2025年2月10日現在

貿易収支

貿易収支が黒字だと、円高になります。

貿易収支とは、ある期間の輸出額から輸入額を引いた差です。

貿易収支が黒字であれば、稼いだ外貨は円に換えることになり円買い外貨売りとなるので円高です。

逆に貿易収支が赤字であれば、海外に円が流出していることになります。

そのため、円を買うより外貨を売るほうが多くなるので円安に振れてしまいます。

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円高が株式市場に与える影響

円高は、株式市場にとってプラスかマイナスか一概に言えません。

ですが、上場企業の中には円高によって大きな影響を受ける会社もあります。

それは、輸入企業と輸出企業です。

そこでここでは、輸入企業と輸出企業がそれぞれ円高によって受ける影響を解説します。

円高が輸入企業に与える影響

円高は、輸入企業にとってはメリットとなります。

円高になると海外製品を安く仕入れられるため、その分競争優位性ができ有利に会社を経営できるからです。

たとえば、1,000ドルの海外製の鞄を1ドル100円のときに輸入すると10万円かかります。

ですが、1ドル80円のときに輸入すると8万円で仕入れられます。

なぜ円高になるの?円高になる基本的な要因を3つ解説

このように、仕入れ代金が安くなり、その分は利益となるので円高は輸入企業にとってはメリットです。

ちなみに、原材料を輸入しているような食品業界などにとって追い風となります。

円高が輸出企業に与える影響

輸出企業にとって円高はデメリットです。

なぜなら円高になると、売上が減ってしまうからです。

たとえば、10万ドルの車を輸出する場合で見てみましょう。

1ドル100円のときは1,000万円受け取れます。

ですが、1ドル80円のときは、800万円しかお金を受け取れません。

なぜ円高になるの?円高になる基本的な要因を3つ解説

このように為替レートによって売上が変わるため、輸出企業にとってはデメリットとなります。

ちなみに、輸出企業は自動車関連の会社などが挙げられます。

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円高が実生活に与える影響

私たち消費者にとって、円高はメリットが大きいです。

製品を作る際に必要な原材料費が安くなるため、モノの値段が下がります。

またガソリンなどのエネルギーや、輸入している食料品を企業は安く仕入れられます。

そうなると、消費者へ品物を安く提供することが可能です。

他にも日本円の価値が上がるので、海外旅行や留学もお得にいけるようになり消費者にとってはメリットが多いです。

反対にデメリットとして、海外資産を保有していた場合価値の目減りがあげられます。

ですが、普通に生活していると気にするほどのデメリットはないと言えます。

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Q&A(よくある質問)

Q1. 円高って、結局なにが起きている状態?

円高とはざっくり言うと「円が人気になって、円の値段が上がった状態」です。

たとえば対ドルで1ドル=100円が80円になると、同じ1ドルを手に入れるのに必要な円が減ります。

この“円で買える外貨が増える”感じが円高です。

Q2. 景気が良くなると円高になるって本当?

そう言われる場面はありますが、「景気が良い=必ず円高」とは限りません。

景気が動くと輸出入や投資などの動きが増えて、結果的に為替の材料が増えやすい、くらいの捉え方が現実的です。

ほかの要因(金利差や世界情勢)と重なって動くことも多いです。

まとめ

今回は、円高が起こる理由を中心に、為替が動く仕組みを見てきました。

通貨の値段は、結局のところ「買いたい人」と「売りたい人」のバランスで決まり、景気や金利差、貿易の流れ、そして短期的な不安や市場の動きなど、いくつもの材料が重なって円高・円安に振れていきます。

いまは円安が話題になりやすい局面ですが、為替は一方向にだけ動き続けるものではありません。

円高になると、海外旅行や輸入品など“外貨で買うもの”が楽に感じやすい一方で、円安のときはその逆で、家計の中でも特に食料品やエネルギーなどの負担感が出やすくなります。

だからこそ、ニュースを見て一喜一憂するより、「生活や企業のどこに影響が出やすいのか」を押さえておくとよいでしょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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