株式投資にある程度慣れてくると、テクニカル分析ツールの設定などこだわりたくなりますよね。
テクニカル分析ツールのなかでも、特に汎用性が高く投資に役立つ移動平均線の最強の設定が知りたいと思っている方も多いようです。
そこで今回は、株塾流の移動平均線の最強の設定について解説します。
移動平均線とは
移動平均線とは、株価チャートに表示される線グラフです。
一定期間(n日間)の終値の平均値を線でつないで形成されます。
移動平均線は、市場の大局的なトレンドを見極めるために使います。
刻々と乱高下する株価の市場動向を正確に把握することは、素人だけでなくベテラン投資家にとっても至難の業です。
ですが、移動平均線があれば小さな上下変動に惑わされることなく、トレンドを冷静に見定められるようになります。
株塾流移動平均線の最強の設定は?(最強設定の基準・考え方)
株塾流移動平均線の最強設定は「5日、10日、20日、50日、100日」です。
これらの移動平均線の意味は以下のとおりです。
設定 | 意味 |
5日 | 1週間 |
10日 | 2週間 |
20日 | 1ヵ月 |
50日 | 2ヵ月半 |
100日 | 5ヵ月 |
5日移動平均線は1週間の平均価格を表し、直近の短期的な値動きを表しています。
同様に、20日移動平均線は約1ヵ月の平均値を示し、中期的なトレンドを把握するのに役立ちます。
100日移動平均線は、約5ヵ月分の価格を平均化することで、より長期的な相場の方向性を示している指標です。
上記で紹介した5本の移動平均線を設定しておけば、短期・中期・長期のトレンドを漏れなく把握できます。
ちなみに、ほかの時間軸でも設定方法は同じです。
たとえば、週足なら以下のような設定になります。
設定 | 意味 |
1週 | 5日 |
2週 | 10日 |
4週 | 20日 |
10週 | 50日 |
20週 | 100日 |
このように「5日、10日、20日、50日、100日」を軸に設定して移動平均線を使っていくのがおすすめです。
なお、この設定は2025年3月現在推奨している設定です。
最新の設定が知りたい方は、株塾をチェックしてみてくださいね。
【プロ直伝】移動平均線の最適な設定値とは?設定変更の方法についても解説します
株塾流PPP(パンパカパン)
ここでは移動平均線の最強設定として、株塾流PPP(パンパカパン)を紹介します。
PPPとは、強力な上昇トレンドを示しています。
PPPの基本は、100日、50日、20日、10日、5日の移動平均線が長期から短期へと下から順番に並び、すべてが上向きの状態です。
移動平均線がこの並びになっていると、強い上昇トレンドにあることがわかります。
仮に、5日移動平均線が10日移動平均線を下抜けるなど並び順が入れ替わった場合は、トレンドが弱くなっていることを示唆しています。
そのような場合は、利益確定を検討するタイミングです。
このことから、PPPはトレンドの弱さをいち早く察知するように考えられた設定だといえます。
売却はしなかったとしても、トレンド転換が起こらないか警戒するのがいいでしょう。
ちなみに、PPP(パンパカパン)は強い上昇トレンドに対する祝福のイメージを連想させて名付けられました。
移動平均線の種類とは?単純・加重・指数の3つの違いと活用法を解説
移動平均線の見方
ここでは、基本的な移動平均線の見方について解説します。
先ほど紹介したPPPをみる際にも、応用できるものです。
- 移動平均線の向きに注目
- 移動平均線の角度に注目
- 移動平均線と株価の位置に注目
それぞれみていきましょう。
移動平均線の向きに注目
単純移動平均線の向きに注目すると、相場のトレンドが簡単にわかります。
右肩上がりなら買い手優勢の上昇トレンドで、投資家たちは株価が上がっていくことを期待しています。
反対に右肩下がりなら売り手優勢の下降トレンドで、市場は弱気です。
水平に近い状態はレンジ相場と呼ばれ、買いと売りの力が均衡し、株価は一定範囲内で変動します。
このように移動平均線は線の傾きだけで、市場全体のトレンドが瞬時に把握できます。
株式投資では相場の流れに合わせた売買が成功の鍵となるため、一目でトレンドを把握できる移動平均線は投資家にとって欠かせない武器といえるでしょう。
移動平均線の角度に注目
移動平均線の角度をみると、トレンドの「強さ」がわかります。
緩やかに上がっている移動平均線より急角度で上昇している移動平均線の方が、市場の買い圧力が強いことを意味します。
また、移動平均線の角度から将来の値動きも予測可能です。
急角度で上昇する銘柄は短期的に大きなリターンを期待できますが、急な反落リスクも伴います。
反対に緩やかに上昇する銘柄は、値動きが落ち着いているため急にトレンドを大きく崩す可能性は低いと考えられるでしょう。
移動平均線の角度を読み解くことで、市場の勢いと今後の値動きを予測する助けになります。
移動平均線と株価の位置に注目
株価と移動平均線の位置を比較すると、投資家の心理状態がみえてきます。
移動平均線は「過去n日間の平均購入価格」です。
そのため、現在の株価が移動平均線より上にあれば、多くの投資家が利益を出している状態だとわかります。
含み益がある投資家は前向きで、売る動機が少ないため相場は上昇しやすいです。
反対に株価が移動平均線を下回ると、多くの投資家が損失を抱え、さらなる下落を恐れて売りが増加し、株価の下落圧力が強まります。
このシンプルな移動平均線と価格の位置関係から、市場全体の感情と今後の動きを予測できます。
まとめ
今回は移動平均線の最強の設定について解説しました。
株塾が推奨している移動平均線の最強の設定は「5日、20日、50日、100日」です。
この設定をもとにPPPの配列になっている株に投資できれば、利益を稼ぎやすくなると思います。
ぜひ、PPPの配列の株をみつけて投資してみてください。
また、株塾では投資に関する様々な情報を教えています。
興味のある方は、ぜひ無料講座から受けてみてはいかがでしょうか。

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。