ストップ高になった翌日、あなたはどのような行動をとるべきか悩んでいませんか?
買いに走るべきか、それとも売ってしまうか、はたまた様子見か。
ストップ高の翌日でも利益を狙いに行ければ、利益のチャンスは増えますよね。
もちろん、保有している銘柄がストップ高になった翌日どうすべきかわかれば、失敗も避けられます。
そこで今回は、ストップ高の翌日にどうすべきかを徹底解説。
アジア最大級の投資塾「株塾」を運営している私たちが、株のプロとして対処法をお伝えします。
今まさにストップ高に直面しているなら、ぜひ参考にしてくださいね。
ストップ高の翌日は原則「買い」は避ける
ストップ高の翌日は、原則「買い」は避けましょう。
買いを入れてしまうと、損をしてしまう可能性が高いからです。
初心者にとってはかなり難易度が高い局面といえますから、「よくわからない」なら手を出さないでおきましょう。
ストップ高の翌日はどのように向き合えばいいのか、詳しく解説していきます。
含み益になっている投資家が多いことを理解する
ストップ高の時点で、含み益になっている投資家が多いことは理解しておきましょう。
あらかじめその銘柄を保持している投資家も、ストップ高の直前に買いを入れた投資家も、皆利益がでている状態です。
このまま上がり続けるのであれば問題はありませんが、いずれ株価は下がる時が来ます。
それを投資家たちはわかっていますから、「良いタイミングで手仕舞い」をしようと待っているのです。
利益確定により下がった株価でさらに売りが加速
含み益を抱えた投資家たちは利益確定していきます。
そうなれば株価は下がっていき、下がり始めた株価を見てまた投資家たちは「もっと下がってしまう前に売ろう」と売りに入っていきます。
売りが売りを呼び、上昇から一転、下落トレンドが発生してしまうのです。
そうなれば、ストップ高の翌日に買いを入れている投資家は、株価下落に巻き込まれ損失を抱える結果となりますね。
ストップ高になった理由を分析しておく
ストップ高になった理由をきちんと分析しておくことが重要です。
理由によっては、翌日も株価上昇が続く可能性もありますし、逆に下がってしまうきっかけにも気づけます。
例えば急なマスクの品薄が発生して、マスクが今後高値で売られる予想がたつとしましょう。
そうなるとマスクを製造しているメーカーの業績は、今後上がっていく可能性が高いですよね。
投資家たちはそれを見越して、我先にと買いを入れていきます。
ストップ高になりましたが、それでもまだ割安であると判断されれば、翌日も株価は上昇する可能性が高いでしょう。
なぜストップ高になったのか、それは翌日以降にも影響が出る理由なのかどうかを分析してくださいね。
連日ストップ高になるケース・翌日下がるケース
ストップ高の翌日、再びストップ高になるケースもあれば、あっけなく下がっていってしまうケースもあります。
実際の例を見てみましょう。
まず連日ストップ高になるケースとして、アスタリスク(6522)を挙げます。
2023年11月29日に始値656円から終値756円でストップ高、翌日もストップ高になり続け、3日目に株価は下落していきました。
連日ストップ高になった理由として考えられるのは、米国子会社が主力製品のスマートフォン装着型バーコードリーダーを、米国の大手食品・飲料メーカーや販売店に2万台以上納入したニュース。
アスタリスクはモバイル機器に装着するバーコードリーダーを手掛けている企業のため、業績が上がると判断されたのです。
材料が良ければよいほど、連日ストップ高になりやすいと考えられますね。
一方で、ストップ高の翌日下がったケースを見てみましょう。
Unipos(6550)の例です。
2023年12月1日にストップ高となりましたが、翌日一転して、利益確定売りのために株価は下落していきました。
仮にストップ高時点で株価は205円、翌日始値190円終値166円ですから、100株購入していれば一日で2,400円の損失です。
1,000株なら24,000円ですから、1株100円台の株を買っていたにも関わらずそれだけの損失が発生すると考えれば恐ろしい話ですね。
保有銘柄がストップ高でも翌日「売り」かは要検討
保有している銘柄がストップ高になったとしても、翌日「売り」にするかはよく考える必要があります。
上がるか下がるかを見極める必要がありますし、場合によってはスルーすべきかもしれません。
特に長期投資をしている方なら、1日の急激な株価変動と付き合っていると大きな損失に巻き込まれるきっかけとなるため避けておくべきでしょう。
短期のトレードの場合のみ、翌日売るかどうかを考えてください。
売るタイミングかをみる
売るタイミングを見極めましょう。
まだ上がる見込みがあるのであれば、1日待ってもいいかもしれません。
材料によっては、連日株価が上昇していくケースもありえます。
株価が割高になっていないかどうかを、入念に調べるのです。
ストップ高の翌日、早めに売ってしまったほうがいいかどうかを決断するためにも、それに足るだけの情報は集めておきたいですね。
- 移動平均線とローソク足の位置
- ボリンジャーバンドの状態
- 板の状態
上記以外にも、売るかどうかを見極めるための情報はたくさんありますよ。
バンドウォークとは?順張りで利益を出せるようになる見極め方を解説
逆指値が効果的
自信はないけれど、上がる可能性を無視できないというのであれば「逆指値注文」をしておくのは効果的です。
逆指値注文とは、価格が下落し、指定した値段以下になったタイミングで売りとする注文方法です。
150円でストップ高状態になっている銘柄に対して、140円以上で手仕舞いしたいときに「140円で売りの逆指値注文」をしておきます。
そうなれば、株価が上がらず下がってしまった場合に、140円のラインで損切りができるのです。
逆に株価が上昇していけば、売られることなく保有し続けられます。
注意点は、一瞬でも140円になれば売られてしまうことです。
半分売るなどの分散も忘れずに
すべて売らずに、半分売るなどの分散という手も忘れないでおきましょう。
100か0かで考える必要はありません。
迷いがあるのであれば、「7割売ろう」など一部を残しておく状態にもできるのです。
いわゆる両建ての状態に移行するのも良いでしょう。
両建ての手法を徹底解説!リスクを減らしつつ利益を増やすための極意
さらに伸びるのは期待しない
株価がストップ高以降さらに伸びるのは期待しないようにしましょう。
ストップ高になった時点で注目を集める銘柄であり、プロの投資家たちに目をつけられていると考えるべきです。
そんなプロたちに混ざって取引をするわけですから、プロを上回るような分析・情報量でなければ勝つことはできません。
「なんとなく」で株価上昇を期待すると痛い目にあいますよ。
ストップ高の翌日に空売りするのも手
ストップ高の翌日に空売りするのも一つの手です。
株価下落の局面でも利益を狙えるのが、空売りの強み。
ストップ高の翌日下落することを予想するのであれば、空売りを検討しましょう。
とはいえ、あくまでも「空売りすべきだ」と判断した場合に限ります。
なんとなく空売りするのは避けてくださいね。
分析はする前提
分析は絶対にしておきましょう。
空売りをするだけの理由を見つけるのです。
もし見つかったのであれば、それは空売りをするだけの価値があるといえます。
情報は多ければ多いほど、確かな根拠になっていきますよ。
材料次第ではやめるべき
材料次第では、空売りをするのはやめておきましょう。
空売りをしたのに株価が上昇すれば、元も子もありません。
利益を狙うことは同時に、損失の可能性も背負っていることを忘れないようにしてください。
下落相場でも稼げる方法とは?空売りでトレードの機会を広げよう
ストップ高以外の要素も踏まえて買い時売り時を判断しよう
ストップ高になった翌日は、他の要素も踏まえて買い時売り時を判断するようにしましょう。
ただ「ストップ高になったから買いだ」というのは危険です。
仮にその後株価が上昇していったとしても、それは運が良かったにすぎません。
運の良さは再現のしようがないですから、今後のトレードにも活かされないのです。
どうしてストップ高になったのか、今後は上がるのか下がるのか、自分に合った手段で情報を集めて分析してくださいね。
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まとめ
ストップ高の翌日は、冷静に分析・判断することが重要です。
その銘柄が割高なのか、割安なのかをきちんと見極める必要があります。
株価が今後どうなるかをきちんと分析し、どう動いていくかを決めていきましょう。
判断が難しい時は、様子見をオススメします。
勝てる勝負にだけ挑むようにしておきたいですね。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。