これから株式投資を始めようと考えている方や株初心者の場合、「実は株式投資の仕組みをよく分かっていない」ということが、少なくありません。もちろん、仕組みが分からなくともトレードすることはできますが、当たり前の知識として覚えておいても損はないでしょう。
今回は株式投資の仕組みやメリットなど、株式投資の基礎知識について解説します。
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株(株式)とは
企業は事業に必要な資金を集める際、株式を発行して投資家から資金を調達することができます。「株(株式)」とは、企業(株式会社)が、出資してくれた投資家に対して発行する証書のことです。
株式投資とは
「株式投資」とは、株式を購入することでその企業を支援し、株価の上昇や配当などのメリットを期待する行為のことをいいます。
株主とは
「株主」とは株式の所有者のことです。株主は保有する株の割合に応じた権利を有します。
【株主の権利】
・利益配当請求権
・経営参加権(議決権)
・残余財産請求権
銘柄とは
「銘柄」とは証券取引上で取引される有価証券(=株式)の名称のことです。株式市場に上場している銘柄には4桁のコードが割り当てられており、これを「銘柄コード」といいます。
株取引の仕組み
企業が発行した株式は株式市場で取引されます。
株式市場では「株を買いたい人」「株を売りたい人」が存在し、証券取引所(東京証券取引所など)を通じて株式が取引されます。
株価はなぜ変動するのか
企業が発行した株の数には限りがあります(増資や分割した場合を除く)。株を所有している人が株を売りに出さなければ、株式市場に出回る株は増えません。そのため、「売り」と「買い」による需要と供給のバランスによって、株価が変動します。
例えば、売り注文は少ないが買い注文が多い場合(=市場に出回る株数が少ない)、その株の価値が高まるため株価が上がります。逆に、売り注文は多いのに買い注文が少ない場合(=市場に出回る株数が多い)、株の価値が低くなり株価が下がってしまいます。
株価は企業の人気投票のような一面を持っています。業績アップなど企業にとってプラスに働く情報が多い場合は買い注文が増えますし、マイナスとなる情報が多い場合は売り注文が増えるのです。
株式投資のメリット
株式投資のメリットは大きく分けて2種類あります。
株式の売却によって得られる利益(キャピタルゲイン)と、株式の保有によって得られる利益(インカムゲイン)です。株を保有している場合、株主は持株比率に応じた一定の権利を有します。
【売却益】
自分が買ったとき価格より高い価格で株を売ることができれば、そこで売却益を得ることができます。ここで気をつけたいのは、株式売買の手数料と税金が発生することです。
多くの場合、証券会社では取引の際に仲介手数料が発生します。また、利益に対して20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金が課税されます。
【配当金】
企業が事業で利益を出した場合、株主は保有株数に応じて、この利益を「配当金」として受け取権利をもちます。ただし、利益が出ていても配当金を出さない企業もあります。
配当金も課税の対象です。大口株主を除く株主の場合、配当金の課税率は20.315%(所得税+復興特別所得税15.315%、住民税5%)です
【株主優待】
「株主優待」とは企業が株主に対して行うサービス提供のことです。配当金同様、義務ではないため、株主優待がない企業もあります。
株主優待には自社製品や自社サービスがお得に利用できる優待券のほか、商品券やクオカードなどの金券もあるようです。
企業は株主優待を充実させることで、多くの株主を獲得する手段として活用しています。
まとめ
株式投資の仕組み自体はシンプルですが、売買のタイミングをつかむのは慣れている人でも難しいものです。誰でも最初は初心者ですから、株式投資に関するさまざまな知識を身に着けながら実践することで、次第に利益をあげることが可能になるでしょう。
また、売買による差益ではなく、配当金や株主優待を目的にする人もいます。
株式投資の目的や投資スタイルは人それぞれです。ご自分に合った投資方法をいろいろ試してみるのもよいでしょう。
株式投資用語についてもっと知りたい人は、
知っておきたい株式投資用語集|マーケットや指数・指標に関する基本用語 その2
も合わせてご覧ください。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。