株の売買代金と出来高の違いとは?見方と需給を読むための基本を丁寧に解説

【徹底解説!】売買代金と出来高の正しい見方と使い方

株式投資を始めたばかりで、「売買代金」と「出来高」の違いがいまいちわからない……という方は多いのではないでしょうか。

どちらも株価の需給を表す重要な指標ですが、意味や使い方を混同しやすい部分でもあります。

本記事では、売買代金と出来高の基本的な意味・違い・活用シーンを初心者にもわかりやすく整理しました。

どの証券会社のサイトでも確認できるデータなので、仕組みを知っておくだけで分析の精度がぐっと上がります。

価格帯別出来高とは?株初心者にもわかりやすく解説します

   
目次

売買代金とは?売買が成立した「金額の合計」

売買代金とは、ある銘柄の取引で実際に成立した売買金額の総額を示す指標です。

一般的には1日や1週間単位で集計され、個別銘柄や市場全体の取引活発度を把握するために使われます。

計算式:売買代金 = 株価 × 出来高

つまり、「いくらで・どれくらいの株数が取引されたか」を金額ベースで表したものです。

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売買代金でわかること

売買代金が大きい銘柄ほど、投資家の注目度が高く資金が流入していると判断できます。

反対に、売買代金が少ない銘柄は取引が活発でなく、短期売買には不向きです。

また、市場全体の売買代金が増加しているときは相場全体が活気づいているサイン。

上昇トレンドに入る前兆としてチェックしておきたいデータです。

株の売買代金が役立つ場面

株の売買代金が投資に役立つ場面は、主に上昇トレンドです。

株価と出来高を掛けた数値が売買代金ですから、株価が上昇することで数値が増加します。

つまり売買代金を確認することで、上昇トレンドの判断材料としても活用できます。

他にも個別銘柄の需要(人気)が増加しているか判断できますし、トレンドが形成される時にも売買代金が増加しますから、売買タイミングをはかることも可能です。

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出来高とは?売買が成立した「株数」のこと

売買代金

出来高とは、一定期間内に実際に取引が成立した株数を示す指標です。

買い手・売り手のいずれかの注文が成立した時点でカウントされ、売買代金の基礎データにもなります。

例:「買い注文1,000株」と「売り注文1,000株」が一致すれば、出来高は1,000株です。(買いと売りを合計するわけではありません)

出来高の特徴と見方

出来高は、株価の動きに連動して増減するのが特徴です。

大きく上昇・下落した相場では出来高も急増し、多くの投資家が取引に参加していることを意味します。

チャートでは、ローソク足の下部に棒グラフとして表示され、取引の勢いを視覚的に把握できます。

1日・1週間などの時間軸別に確認することで、トレンド転換点を探る手がかりになります。

株の出来高が役立つ場面

株の出来高が役立つ場面は、次のトレンドが発生するタイミングは株価に先行して動きがあることから、株価予測の判断材料に役立ちます。

株価は取引が増加した後に値動きが変動し始めるため、出来高が先行して変化が起きやすいのです。

出来高が株価に先行する場合は、主に以下の場面が挙げられます。

  • 相場がゆるやかな下落傾向で、出来高が急増後に底値をつき上昇トレンドへと変化
  • レンジ相場が続き、出来高が急増したのちに上昇・下落へとトレンド形成する

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株の売買代金と出来高の違い

株の売買代金と出来高は似ていますが、違った需給指標です。

売買代金は株の取引金額を示す指標であり、出来高は発行済み株式のうち何株取引されたかを示しています。

簡単に分ければ、金額の動きと株式の動きの違いです。

また、出来高は株価予測の判断材料に用いますが、売買代金は銘柄や市場の状態を確認する際にも活用します。

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よくある質問Q&A


 Q1. 出来高が急増したら必ず転換しますか?

A. 必ずとはいえません。

価格の位置(直近高安・支持抵抗帯)、平常比、ニュース・イベントの有無などの文脈で解釈が変わります。


Q2. 売買代金と出来高はどちらを重視すべきですか?

A. 両方をバランスよく見るのが基本です。

売買代金は「市場や銘柄にどれだけ資金が集まっているか」を示し、出来高は「投資家がどれだけ活発に取引しているか」を表します。

例えば、出来高が多くても株価が低ければ売買代金は少なく、資金が集まっているとはいえません。

逆に売買代金が増えていれば「大口資金が動いている」サインとして活用できます。

まとめ

  • 売買代金:資金の流れを読む指標(市場の温度感)

  • 出来高:参加者の動きを読む指標(勢いと転換点)

  • 両方を合わせて見ることで、トレンドの強さや反転の兆しを掴める

当サイトの監修をしてくださっている相場師朗(あいばしろう)先生は、出来高が100万株以上の銘柄でトレードをしていることが多いようです。

取引が活発な銘柄ほどチャートが素直に動くため、初心者にも扱いやすい傾向があります。

まずは、出来高が多く・売買代金が増えている銘柄を選ぶところから始めてみましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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