株式投資における手数料とは? 株初心者にもわかりやすく解説します。

株式投資を行う際には、手数料や税金がかかるのをご存知でしょうか?

税金については「20.315%(2024年現在)」の課税が定められているため私たちにはどうにもできません。

しかし手数料については自分次第で0円まで下げることができます。

そこで、この記事では株初心者の方のために手数料についてやさしく解説していきます。

この記事でわかること

  • 手数料がどうして大切なのか
  • 対面証券会社の手数料が高い理由
  • 手数料を可能な限り下げる方法

投資信託における手数料の罠

目次

手数料はどれだけ大切か

株式投資をこれから始める人、あるいはもうすでにやっている人にとって手数料とは「コスト」です。

投資家の皆さんは銀行の預金金利や債券の金利に満足できず、より高い利回りを目指して株トレードを行っていると思います。

デイトレードやスイングトレードなどさまざまなトレードスタイルがあることかと思いますが、どちらにしても投資家にとって手数料はマイナスでしかありません。

利益を出すために投資をしているのに余計なコストがかかってしまい預金金利に近いパフォーマンスしか得られなかったら、株式投資をやっている意味がなくなってしまいますよね。

ここで1つ、手数料が高いとどうなるか例を挙げてみます。

 例1 

国内某大手対面証券会社の口座で10万円の株を買って、11万円で売ったとします。

売買のための手数料で5,616円かかるので、1万円の利益は4,384(10,000円-5,616円)円まで縮まります。

その後税金で20.315%の課税があるので、最終的な利益は2,353円になります。

⇒手数料・税金がなかったとすると利回りは10%でしたが、最終的に2.35%になりました。

 例2 

国内某大手ネット証券会社の口座で10万円の株を買って、11万円で売ったとします。

売買のための手数料で108円かかるので、1万円の利益は9,892(10,000円-108円)円です。

その後税金で20.315%の課税があるので、最終的な利益は7,861円になります。

⇒手数料・税金がなかったとすると利回りは10%でしたが、最終的に7.86%になりました。

例1・2から、10万円の取引において手数料の条件が証券会社によって違うだけで利回りに5.51%(金額にすると5,508円)の差が生まれることになります。

もっと直感的に結果を示すと、例1では利益が約76%、例2では約21%失われることになりました。

このように私たちには税金はどうすることもできませんが、手数料を下げるという選択肢はあります。

あまり考えずに例1のような高い手数料を支払うと、知らないうちに利益が76%失われている状況も実際にあり得ることです。

例2であれば21%のコストで抑えられたところを、例1では55%追加でコストを支払っていることになります。

うっかりと知らないうちに損をしていたらもったいないですよね?
損することがないように、手数料についてしっかり理解していきましょう。

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手数料はなぜ存在するのか

そもそも、なぜ手数料はとられるのでしょうか。

結論から言うと、「証券会社の収入源」となるからです。

証券会社は企業が発行した株を、買いたがっている投資家に売ってあげるための仲介をしています。

言い換えると企業の株式による資金調達を専門で行っている業者です。

証券会社は企業の株式を第三者に売る際に、仲介したことによる「手数料」をとります。

従来の対面証券では営業店舗や営業マンを抱えているため、支店の設備投資や人件費が多くかかります。

そのため、それらのコストを支払い、さらに利益を出すためには例1のような高めの手数料が必要になります。

しかし、ネット証券は営業店舗や営業マンがいないので、従来よりもかなりコストを削減しています。

そのため例2のようなかなり安い手数料を実現できるのです。

手数料の種類には、現物取引・信用取引・海外株の取引・投資信託・債券など商品によって料金体系はさまざまで、本記事では多くの人が利用するであろう国内株式の現物取引における手数料について解説します。

証券会社別手数料一覧(一部抜粋)

【ネット証券(2019年5月現在)】※税込み価格

  SBI証券 楽天証券 カブドットコム証券 マネックス証券
5万円 ¥54 ¥54 ¥97 ¥108
10万円 ¥97 ¥97
20万円 ¥113 ¥113 ¥194 ¥194
50万円 ¥270 ¥270 ¥270 ¥486
100万円 ¥525 ¥525 ¥1,069 ¥1,080

 

【大手対面証券(2019年5月現在)】※税込み価格

  野村證券 大和証券 SMBC日興証券
5万円 ¥2,808 ¥2,700 ¥621
10万円 ¥1,242
20万円 ¥2,484
50万円 ¥7,020 ¥6,210 ¥6,210
100万円 ¥11,967 ¥12,420 ¥12,420

見ての通り、大手対面証券の手数料とは比較にならないくらいネット証券での手数料は安く、利回りを最大限高めることができそうです。

さらに手数料を下げることもできます。

上の表では、取引ごとに手数料が発生する「スタンダードプラン」の料金体系を記載しましたが、もう1つ別のプランがあります。
それは、1日の取引高合計に対して手数料をかける「定額プラン」という料金体系です。

さらにコストを下げるために詳しく見ていきましょう。

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自分に合った手数料体系を見つけよう

証券会社の手数料体系は、とある証券会社さんの料金体系を例に出しますと「スタンダードプラン」と「定額プラン」の2つがあります。

「スタンダードプラン」とは、取引ごとに手数料がかかるプランです。

つまり、10万円の株があったときにその株を買った時点・売った時点それぞれに手数料がかかるということです。

「定額プラン」とは、1日の取引高合計に手数料がかかるプランです。

つまり、5万円分の株を買っても、10万円の株を買っても、あらかじめ決められた同じ金額の手数料を支払うということです。

どちらのプランがいいかは投資家の投資スタイルによって変わるので、例を挙げて考えてみましょう。

【SBI証券 国内株式の現物取引における手数料(2019年5月現在)】
※税込み価格
※SBI証券では「定額プラン」のことを「アクティブプラン」と呼んでいる

  スタンダードプラン アクティブプラン
5万円 ¥54 ¥0
10万円 ¥97
20万円 ¥113 ¥206
50万円 ¥270 ¥463
100万円 ¥525 ¥822

上の表を見ると一目瞭然ですが、1日の中で累計10万円以下の取引しかしなかった場合「アクティブプラン」は手数料が0円になっています。

仮に、2万円の株を1日で4回売買したとすると、「スタンダードプラン」では216円の手数料がかかります。

しかし、「アクティブプラン」では手数料が0円になります。

つまり、1日の取引金額が合計10万円以下である場合「アクティブプラン」、1日の取引金額が合計10万円以上である場合「スタンダードプラン」を使えば手数料を最も安くすることができます。

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まとめ

  • 知らないうちに損しないためにも手数料を下げることは大切
  • 対面証券は営業店舗や営業マンを抱えているので、どうしても手数料が高くなる
  • 各証券会社ごとに手数料は異なるため、事前に確認しておく

手数料をあまり気に懸けずに、「有名な証券会社だから」と口座開設をすると知らないうちに損していることがあります。

そのようなことにならないためにも手数料はなぜ抑えるべきなのか、どこの証券会社がいいのか、そして自分に合った手数料体系は何かを自分自身で考えるようにしましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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