逆三尊とは?定義や活用法を解説!

逆三尊とは?定義や活用法を解説!

株式投資で利益を上げるには、様々な知識が必要です。

特に、チャートを正しく分析するための知識がなければ、相場がこれから上昇するのが下落するのかが判断できません。

そこで今回は、チャートに現れたら注目すべき逆三尊について解説します。

逆三尊の定義や相場心理、活用法についてぜひ理解を深めてください。

目次

逆三尊とは

まずは、逆三尊の定義や類似した形との違いについて解説します。

逆三尊の定義

逆三尊とは?定義や活用法を解説!

逆三尊とは、安値付近で谷が3つ構成され、最後にネックラインを上抜けするチャートパターンです。

3つの谷のうち、真ん中の谷がもっとも深くなります。

逆三尊は価格の底入れを表わしており、強い買いシグナルとなっています。

ダブルボトム・トリプルボトムとの違い

逆三尊は、ダブルボトムやトリプルボトムと混同されることがよくありますが、これらは似て非なるものです。

ダブルボトムは谷が2つで、谷の間にできる山の位置をネックラインとします。

2つめの谷ができたあと、ネックラインを上抜けすると完成します。

逆三尊とは谷の数が違います。

また、ダブルボトムは谷の深さがほぼ同じですが、逆三尊は真ん中の谷が最も深くなります。

トリプルボトムは谷が3つで、下落の度に買い支えられて反発しているパターンです。

逆三尊とは違い、谷の深さは3つともほぼ同じです。

また、トリプルボトムより逆三尊の方が強い買いシグナルを表わします。

トリプルボトムとは?だましを避けるための売買タイミングを解説

診断コンテンツバナー (正方形)

逆三尊の活用法

逆三尊を見つけたらどのようにすればよいか、活用法について解説します。

逆三尊が表わす相場の心理

逆三尊は、まず安値となり、買い圧力がそれを支えます。

その後、最初よりもさらに安い価格まで下がり、再度買い圧力が支えます。

もう一度安値となりますが、これは2度目よりも安くはならず、買い圧力が優勢となります。

この動きから、逆三尊は下落トレンドが弱っていることを表わします。

相場の心理として、ここから買い圧力が一気に勝負をかけることが予想されます。

逆三尊は、明確にネックラインを上抜けた時に完成とみなされます。

ローソク足パターン一覧表でチャートを確認してみよう!ローソク足が示す投資家心理も紹介

逆三尊のエントリーポイント

逆三尊のエントリーポイントは、ネックラインを上抜けた直後です。

ここから上昇が強まることが予測されます。

不安がある方は少し様子を見てもよいですが、待てば待つほど利益が小さくなるリスクがあります。

また、ネックラインを上抜けた後に反転することもあります。

ネックラインに近づいた時もエントリーポイントです。

2つ目の谷とネックラインの値幅と同等の値幅まで上昇したら、利確しましょう。

逆三尊の注意点

他のチャートパターンと同様に、逆三尊にもダマシはあります。

ネックラインを上抜けた直後にエントリーしたものの、そこから価格が下落してしまうこともあるでしょう。

これは、想定よりも買い圧力が弱かったことが原因です。

どんなチャートパターンも、完璧に避けることはできません。

ネックラインが水平もしくは右肩上がりの時を狙うと、より確実性が増します。

逆三尊の成功率・再現性について

チャートパターンに絶対はなく、あくまで確率論に過ぎません。

しかし、情報がゼロの状態でやみくもにエントリーするよりも、確実に利益を出せる可能性は上がります。

逆三尊が現れた翌日の値上がり確率は65.8%なので、比較的信頼ができるチャートパターンだと言えるでしょう。

また、逆三尊は高頻度で見られるチャートパターンではなく、出現率は0.34%程度です。

それほど頻繁に現れるわけではありませんが、例えば2025年4月14日には29銘柄で出現しており、再現性のあるチャートパターンだと言えるでしょう。

診断コンテンツバナー (正方形)

逆三尊と組み合わせたい他のテクニカル指標

逆三尊を活用して利益を出すためには、テクニカル指標をあわせて参考にすることが大切です。

特に、以下の2つを活用してみてください。

移動平均線

移動平均線とは、一定期間の終値の平均を結んだ線です。

現在の相場が上昇トレンドか下落トレンドかが一目でわかり、初心者にとってもとっつきやすいテクニカル指標です。

逆三尊とは?定義や活用法を解説!

逆三尊とは?定義や活用法を解説!

特に、短期移動線が長期移動線を上抜けるゴールデンクロスは買い、短期移動線が長期移動線が下抜けるデッドクロスは売りのサインとしてわかりやすいでしょう。

移動平均線には、以下の3つの種類があります。

 

  • 単純移動平均線(SMA):一定期間の価格を平均値で結んだもの。一般的に「移動平均線」と言うときはこの線を指す。
  • 指数平滑移動平均線(EMA):直近の価格に比重をかけるもの。最新の価格を強く反映させ、トレンドの転換を察知しやすい。
  • 加重移動平均線(WMA):一定価格に対し、新しいデータに比重をかけるもの。価格の値動きに反応しやすい。

MACD

MACDとは、相場の過熱感を判断するのに役立つ指標です。

短期線と長期線の2本を出し、それぞれの価格差が広がっていると「短期的な値動きの勢いがある」、価格差が狭まっていると「短期的な値動きの勢いがない」ことを表わします。

MACDの移動平均線はシグナルと呼ばれ、両線でゴールデンクロスが作られると上昇、デッドクロスが作られると下落していきます。

MACDとは?テクニカル指標での見方や仕組みをQ&A形式で紹介します!

診断コンテンツバナー (正方形)

まとめ

今回は、逆三尊について解説しました。

逆三尊は強い買いシグナルを表わしており、適切なタイミングでエントリーできれば利益を伸ばすことができます。

ただし、ダマシの可能性もあるため他のテクニカル指標とあわせてチェックすることが大切です。

株式投資で利益を出せるよう、ぜひ逆三尊を活用していってください。

チャートの時間軸とは?確認する際の基本ルールを解説

家計カルテ診断
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

目次