金は希少性が高く、世界中でも様々な産業から需要がある貴金属です。
私たちの身近なものでいうと、ジュエリーなどの宝飾品で使われています。
そんな金への投資は、安定資産としてよくおすすめされますが、「今後金が暴落する可能性ってあるの?」という疑問がでてきますよね。
今回は、このような悩みについて答えていきます。
また、金でお金を儲ける方法や金が暴落したときに気を付けておくことについて解説します。
純金積立はやめとけ?投資のプロが語るメリットとリスクを徹底解説
金が今後暴落する可能性はある
金が今後暴落する可能性は、短期的に見ると十分あります。
金は様々な要因による影響を受け、価格が上下するからです。
直近の例でいうと、トランプ大統領が当選して2024年11月7日から1週間ちょっとで5.44%下落しました。
この例のように短期的にみると、大きく下落することはあります。
また、いつ暴落するのかについて気になると思いますが金の価格は需要と供給で決まるためいつ暴落が起こるのかは誰にもわかりません。
ですが、長期的に見ると金は今後上昇していくと思われます。
これは、2000年から現在までのチャートです。
金は有限資産であり、貴重性が高いことから長期的な目で見ると今後もこれまでどおり右肩上がりで推移していくでしょう。
金相場が暴落する5つの理由
先ほどいくつかの要因で金は下落することについて触れましたが、2章では、金相場に下落圧力がかかる原因について解説します。
金相場に下落圧力がかかる要因は以下の通りです。
- 株式市場の上昇
- ドル高で推移
- 米国金利の上昇
- 世界情勢の安定
- 金の受給バランスが失われる
それぞれ解説します。
株式市場の上昇
株式市場が上昇すると、金相場は弱くなります。
株に大きな需要のある相場では、金に投資するより株に投資していた方が儲かるからです。
そのため、金の需要が減り下落圧力が強くなります。
逆に株式のようなリスクの高い市場で暴落がおこると、株式市場から資金が引き上げられ安全資産である金にお金が向かいます。
実際に2013年~2014年の例で見ていきましょう。
このように、金と株は基本的に逆相関となっています。
ドル高で推移
ドル高になると、金の価値は下がります。
ドルの価値が上がると、金を保有しているよりもドルを保有していた方が資産価値が増えるからです。
そのため米ドルの価値が上がるにつれ、金相場は下落していきます。
実際の2016年7月〜2016年9月の例で見てみます。
株式と同様に、ドルと金も逆相関の関係です。
このことからわかるように、ドルへの需要が大きくなると金には下落圧力がかかります。
米国金利の上昇
金利が上がると、金相場に下落圧力がかかります。
金の価格は、物価上昇率に比例するのが基本原理です。
金利が物価上昇率以上に上がると、常に金利と反対に動く(金利が上昇すれば債券価格は安くなる)債券への魅力が金よりも増すため金の需要は減ります。
実際の例でみていきましょう。
このように金利上昇により、債券に妙味が増すと金相場には下落圧力がかかります。
世界情勢の安定
金は戦争や、パンデミックなど世界情勢が不安定なときに買われます。
逆説的ではありますが、世界情勢が安定すると相対的に金の需要が減り下落圧力がかかります。
2020年1月コロナウイルスが日本に上陸しましたが、2020年の金相場は右肩上がりで上昇しました。
世界情勢が悪化し、金融危機が起こることを恐れ株や現金の価値の目減りを防ぐ目的として安全資産である金が買われました。
このように世界情勢が不安定になると、金に資金が向かいます。
逆にいうと、世界情勢が安定しているときは金の需要が大きくならないため結果的に価値が下がります。
金の需給バランスが失われる
金の需給バランスが崩れた場合、暴落が起こる可能性があります。
なぜなら、金の価格は需要と供給で決まるからです。
そのため供給が過剰に多くなったり、需要が極端に減ったりすると金には下落圧力がかかります。
ですが、供給が今後急増することは考えにくいです。
金は天然資源であるため、毎年生産は減っていくと考えられるからです。
また、歯科業界など様々な業界で利用されているため需要がなくなってしまうことも考えにくいと言えます。
このことからも、今後も金の価値が右肩上がりに上がっていくと予想されます。
金の買い時はいつ?
金の買い時はいつがいいのか気になると思いますが、結論から言って買い時は誰にもわかりません。
需要と供給で価値が決まるため、どんな要因で需要や供給が増減するのか未来のことはわからないからです。
ですが希少性、採掘の難しさなどから長期的に見ると上がっていくと予想されます。
なので金への投資で資産形成をしたいなら、長期的な計画を立てコンスタントに購入していくのがおすすめです。
おすすめの購入方法として、ドルコスト平均法を紹介します。
ドルコスト平均法とは、一定の金額を等間隔で投資する方法です。
ドルコスト平均法で投資することにより、価格が高いときには少ない量を安いときには多い量を購入できます。
ドルコスト平均法で金へのつみたて投資を行うと単価が安定したり、精神的にも余裕をもって投資に取り組めるようになったりします。
このことから、金を運用するならドルコスト平均法で毎月決めた金額をコツコツ投資していくのがおすすめです。
金が暴落したときに注意すべき3つのこと
金を買うのは、長期でコツコツ買っていくのがおすすめだと3章で紹介しました。
ですが、金も短期的に見ると暴落することがあります。
そこで金が暴落したときにやってはいけない行動について解説します。
注意すべきことは以下の通りです。
- 投げ売りはしない
- 積立金額を変更しない
- 積立投資をやめない
それぞれ解説します。
投げ売りはしない
金相場が暴落したからといって、投げ売りをするのはやめたほうがいいです。
2章でも紹介したとおり、金は様々な要因により下落圧力がかかります。
そのため安全資産と言われる金でも、短期的に見ると暴落し含み損を抱えることもあるでしょう。
ですが金は有限資産であり、歴史的に見ても需要が途絶えることは考えにくいため長期的に見ると価値は上がると予想されます。
また投げ売りをすることで、長期投資のメリットである複利の効果もなくなってしまいます。
なので金が急落して怖くなったという理由で、投げ売りするのはやめましょう。
積立金額を変更しない
金が暴落しても、積立金額を変更するのはやめておきましょう。
積立金額を変更してしまうことにより、ドルコスト平均法のメリットが損なわれてしまうからです。
ドルコスト平均法で購入するからこそ、暴落が起こった時に金を多く買えます。
もし暴落が起きて恐怖心がでてきてしまい、積立金額を変更したくなるならそもそも投資金額が高すぎるのかもしれません。
再度計画を練り直して、積立金額を少なめに設定し再スタートするのがおすすめです。
積立投資をやめない
金が暴落しても、積立投資をやめてしまうのはいけません。
金投資は基本的に長期投資で資産形成をするので、短期的には含み損を抱えることもあります。
ですが世界経済は金融政策を行いながら緩やかなインフレを目指しているため、今後も金の価値が上がり続けると考えられます。
このことから長期的に見ると、積立をやめない限り資産形成できる可能性が高いです。
投資に回すお金がなくなった場合は仕方ありませんが、一度計画したら積立をやめないのがおすすめです。
【初心者必見】資産運用の基本を学ぶ!正しい勉強方法とステップ解説
まとめ
今回は、金の暴落の可能性が今後あるのかについて解説しました。
金は短期的にみると暴落の可能性はありますが、長期投資を前提とするならとてもいい投資商品だと言えます。
金は様々な要因を受けて価格が上下する商品であるため、金に投資するなら影響を受ける条件を理解しておくことが大事です。
今回紹介した暴落する理由を頭にいれて、金への投資にチャレンジしてみるのがおすすめです。
資産運用はプロに任せるべき?自分で運用するメリットとデメリットも解説
これまで10以上のメディア運営に従事。現在は自身も株塾で学びつつ、毎日コンテンツ作成をし続ける。
あらゆるジャンルで編集者として活動してきた経験を活かし、初心者から上級者まで役立つ記事を作成。
情報をわかりやすく、魅力的にお届けすることがモッ