ETFと投資信託の違いは?S&P500を指標にした商品など解説!

ETFと投資信託の違いは?S&P500を指標にした商品など解説!

投資信託を始める上で、「投資信託とETFは何が違うのか」という疑問を持つ方は多いでしょう。

そこで今回は、それぞれの特徴や違いについて解説します。

どんな人が投資信託に向いていて、どんな人にETFがおすすめなのか、ぜひチェックしてみてください。

目次

ETFと投資信託の違い

まずは、ETFと投資信託について解説します。

ETFとは

ETFとはExchange Traded Fundsの略で、金融商品取引所に上場している投資信託です。

もともとはインデックス型から始まり、現在はアクティブ型も販売されています。

インデックス型は日経平均株価などの動きと連動する運用を目指し、アクティブ型は特定の指標を上回る運用を目指すスタイルです。

ETFは1990年にカナダのトロント証券取引所で販売されてたのを皮切りに、年々商品が増えています。

ETFを皮切りにETC(Exchange Traded Commodities)とETN (Exchange Traded Notes)という商品が生まれ、この3つはまとめてETPと呼ばれています。

ETFと投資信託の違い

ETFは、投資信託の種類の一つです。

投資信託は1日に1回算出される基準価額で取引されますが、ETFは取引所の営業時間内に、市場の動きを見ながら取引されます。

ETFは自分が希望する価格で発注・売買できる点が、投資信託との大きな違いです。

また、投資信託のように「販売会社が違うからこの商品が買えない」ということはなく、証券会社の口座を持っていればどの商品でも購入できます。

ETFは証券会社のみでの取り扱いとなる一方、投資信託は銀行やその他の金融機関でも取り扱われています。

ETFであれば成行・指値注文ができ、信託報酬率が低い傾向です。

商品数で比較するとETFより投資信託の方が圧倒的に多く、ETFは再投資できないことが多い点も大きな違いです。

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米国ETFのメリットとデメリットは?初心者向けにわかりやすく解説

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ETFと投資信託の代表商品

ETFと投資信託の代表的な商品を解説します。

ETF:VOO

VOOとは、超低コストが特徴の米国ETFです。

少ない元手でS&P500に投資でき、メディアでもおすすめ商品としてよく取り上げられています。

世界最大手の資産運用会社の一つであるバンガード社が提供しているため、信頼度も高いです。

経費率が0.03%と極めて低く、ETFの中でも3番目と大きな規模となっています。

分配金は、年4回受け取れます。

組入銘柄はAppleやMicrosoftなど米国の超大手企業が占めており、米ドルで取引されるので為替リスクがあります。

 

取引時間:23時30分~翌朝6時(サマータイムは22時30分~翌朝5時)

最低必要金額:約8万円(2025年5月時点)

分配金支払い:3月、6月、9月、12月

新NISA:原則として成長投資枠で対応

売買手数料:証券会社により異なる

ETF:SPY

SPYとは、S&P500に連動するETFです。

1987年に起きたニューヨークでの株の大暴落(通称ブラックマンデー)をきっかけに、アメリカ初のETFとして1993年に誕生しました。

1日あたり293億ドルも取引されており、世界トップクラスの流通量です。

アマゾンなどアメリカを代表する500銘柄が対象となっており、分配金は年4回受け取れます。

米ドルでの取引となるため、為替リスクには要注意です。

 

取引時間:23時30分~翌朝6時(サマータイムは22時30分~翌朝5時)

最低必要金額:約6万5,000円

分配金支払い:3月、6月、9月、12月

新NISA:原則として成長投資枠で対応

売買手数料:証券会社により異なる

投資信託:eMAXIS Slim S&P500

S&P500とは、米国株式市場において約8割の時価総額比率を占める、代表的な株価指数です。

eMAXIS Slim S&P500はこの指標を基準とした商品で、最低投資金額が100円と始めやすいです。

運用コストが小さく長期資産形成に向いており、ドルコスト平均法を活用しやすいことからも人気を集めています。

分配金はなく、再投資されるので複利効果を得られる点も特徴の一つです。

米国株に投資するため、為替リスクはあります。

 

取引時間:9時~11時30分、12時30分~15時30分

最低必要金額:100円

分配金支払い:なし

新NISA:対応

売買手数料:購入手数料なし、信託報酬年率0.09372%

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利益を出すにはETFと投資信託のどちらを選ぶべきか

投資を通じて資産形成をしたい方は、ETFと投資信託のどちらを選ぶべきか解説します。

投資初心者は投資信託を選ぶ

投資初心者の方は、投資信託がおすすめです。

経験や経験がなくとも、プロに運用を任せられ、市場分析などをする必要はありあせん。

また、NISA対象商品が多くあります。

初心者の方はNISAの枠内で投資することが多いため、さまざまな選択肢から選べた方がよいでしょう。

さらに、投資信託であれば運用益を再投資し、複利効果を得られます。

最初に準備した元本が小さくても、加速度的に資産形成できます。

リアルタイム売買をしたい人はETFを選ぶ

ETFは株式と同じように、リアルタイムで売買できます。

約定のタイミングは即時で、夕方に注文を出したら約定価額が翌日に決まるといったことはありません。

自分のタイミングで売買でき、相場の動きにすぐ対応できます。

また、指値・成行などの注文ができるので、特定の価格になったら買う・売るといった戦略的な注文も可能です。

投資信託と違い、基準価額がいくらで約定されたかすぐにわからないといった不透明さもありません。

投資についてある程度の知識があり自分のタイミングで取引したい方や、長期だけでなく短期から中期での投資も視野に入れている方におすすめです。

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まとめ

今回は、ETFと投資信託について解説しました。

投資信託は商品数が多く様々な金融機関で取り扱いがあり、再投資もできる一方で、ETFは商品数が少なく証券会社のみでの取り扱いとなり、分配金は口座で受け取ることしかできません。

しかし、ETFであればリアルタイムでの売買ができ、各種手数料によるコストを抑えやすいです。

どちらにもメリット・デメリットがあるので迷うかもしれませんが、初心者の方はまず投資信託から始めてみてください。

投資信託とETFの違いは?両者の違いとおすすめな人について解説!

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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