仮想通貨は終わったって本当?実態とこれから投資する際の注意点を解説

仮想通貨は終わったって本当?実態とこれから投資する際の注意点を解説

仮想通貨を始めようとしている方は、「仮想通貨はもう終わった」「リスクがありすぎるからやめた方がいい」といった言葉をよく目にするのではないでしょうか。

特に、価格が暴騰したニュースなどを見ると「自分にはできないだろう」「もう終わっているのか」と感じることもあるでしょう。

今回は、「仮想通貨が終わった」と言われる理由から、仮想通貨におけるリスク、将来性に期待できる理由など解説します。

目次

仮想通貨が終わったと言われる理由

仮想通貨はなぜ「終わった」と言われるのか、理由について解説します。

バブルの崩壊と価格暴落

2017年から2018年にかけて、仮想通貨ブームが発生しました。

ビットコインを始めいくつもの仮想通貨が急激に価格上昇し、いわば「仮想通貨バブル」の状態でした。

しかし、2018年に価格が暴落し、バブルが崩壊。

例えば、ビットコインは2017年12月に一時200万円を突破しましたが、そこから35万円まで急落しています。

このような大幅な価格下落は、新規参入者や短期的な利益を目的とした投資家に大きな失望を与え、「仮想通貨はもう終わりだ」というイメージが生まれました。

しかし、実際には2020年には回復して100万円まで戻り、2021年には過去最高値となる776万円を記録しています。

ハッキング事件の発生

仮想通貨では、大規模なハッキング事件が発生しています。

2014年のマウントゴックス事件では、サーバーがハッキングされビットコインと預かり金が大量に流出。

合計でユーザー保有分の75万BTCと、自社保有分の10万BTCが失われ、これは当時のレートで470億円に相当しました。

2018年に発生したコインチェック事件は、ハッキングにより580億円相当のNEMという仮想通貨が流出しています。

こういった事件が発生したことにより、「仮想通貨は危ない」「もう保有しない方がいい」という意見が見られるようになりました。

各国での規制強化

世界各国では、マネーロンダリングやテロ資金供与への利用、消費者保護などの理由により規制が強化されています。

例えば、アメリカでは証券取引委員会が仮想通貨に対する規制を強化し、未登録の証券とみなされる仮想通貨を取り締まっています。

また、中国では仮想通貨取引を全面禁止し、マイニング活動も厳しく制限する方向性が発表されました。

このような動きは市場の不透明感を高めており、投資家の中には仮想通貨の取引をやめるケースも増えています。

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仮想通貨のリスク

仮想通貨には具体的にどのようなリスクがあるのか、解説します。

価格変動リスク

仮想通貨の大きな特徴が、値動きの激しさです。

仮想通貨の価格は、需要と供給の量をはじめ、どの国でどのような規制が実施されたか、どのような技術的なニュースがあったか、著名人がどんな発言をしたかなど、多様な要因によって短期間で非常に大きく変動します。

急騰して大きな利益を出すこともありますが、前述のようにバブル崩壊の際はたった数か月で価格が半分以下まで暴落することもあります。

また、元本保証はないため、場合によっては値動きが激しいため、場合によっては投資額の多くを失うリスクもあります。

法整備リスク

仮想通貨は比較的新しい技術のため、まだ法整備が追いついていない国も多く、新たな規制が生まれて損失につながることもあります。

例えば、中国は仮想通貨取引を全面的に禁止し、2021年9月には大規模な取り締まりを実施しています。

このように、個人的に取引に成功して資産を築いていても、一部の国では、政府の方針によって仮想通貨の取扱いが大きく変わる可能性もあるため、法的動向には注意が必要です。

セキュリティリスク

前述の通り、仮想通貨ではハッキング事件が発生しておりセキュリティ面での不安があります。

マウントゴックスやコインチェックのような大規模な事件はもちろん、個人的にフィッシング詐欺に遭ったりパスワードを盗まれたりすることで、保有する仮想通貨が抜き取られる被害も発生しています。

もちろん、ウイルスソフトを活用したり詐欺に遭わないよう注意をはらったりすることで避けられる可能性は高まりますが、絶対に事件に巻き込まれないと断定はできません。

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仮想通貨に期待できる理由

いくつかのリスクがあり「仮想通貨は終わった」と言われることはあるものの、実際にはこれから期待できる面もあります。

ビットコインの半減期を迎える

ビットコインは、約4年に一度「半減期」と呼ばれるイベントが発生します。

これは、ビットコインの新規発行量が約半分になるもので、供給量が減少するため半減期の後に価格が上昇する傾向が見られます。

直近では2024年4月に半減期を迎え、市場では価格へのポジティブな影響が期待されていました。

供給量が減って需要が維持されることで、中長期的に価格上昇の要因となり得るでしょう。

実用化が進んでいる

仮想通貨は、実用化が年々進んでいます。

例えば、仮想通貨で決済できるサービスは増えており、ビットコインで支払える飲食店や旅行会社が増えています。

また、国際送金をしたい場合、銀行に支払う手数料が高くつきますが、仮想通貨を使えば銀行を通す必要がありません。

さらに、事業家の間では仮想通貨で投資家から直接お金を集めるケースも見られるようになり、新しいプロジェクトやビジネスの資金調達手段として役立っています。

大手企業や機関投資家が参入している

現在、仮想通貨市場に参入する大手企業や機関投資家が増えています。

これは、仮想通貨が単なる個人投資家の投機対象から、より信頼性の高い資産として認識され始めている裏付けだと言えるでしょう。

特に注目すべきは、アメリカの金融大手であるブラックロックがビットコインの現物ETFを上場させたことです。

黎明期に比べると市場の流動性が高まっており、信頼性も向上しているため、さらなる発展に繋がるポテンシャルを秘めています。

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これから仮想通貨を始める際の注意点

これから仮想通貨を始める方は、以下のポイントに注意してください。

いきなり大金を投資しない

仮想通貨は価格変動が激しいため、初心者の方がいきなり大金を投資するのは得策ではありません。

元本保証はなく投資した資金がすべてなくなってしまう可能性もあるため、まずは少額から始めてください。

生活に影響のない余剰資金の範囲内で、月に数千円〜数万円程度の積立投資からスタートし、市場の動きやリスクを体感しながら徐々に慣れていくとよいでしょう。

投資詐欺などの犯罪に巻き込まれないようにする

仮想通貨市場では、投資詐欺やフィッシング詐欺などの犯罪が発生しています。

SNSなどで「必ず儲かる」「絶対に元本保証」といった言葉でセミナーや商材を販売しているケースもありますが、そういったものには手を出さないようにしましょう。

また、身に覚えのないメールのURLをクリックしない、信頼できる取引所やウォレットサービスのみを利用する、二段階認証を設定するなど、自衛のためのセキュリティ対策を徹底することで、犯罪に巻き込まれる確率を減らすことができます。

他の投資との違いを理解する

仮想通貨は、他の投資とは異なる性質を持っています。

例えば、株式投資は企業の成長に対して投資して、配当金や株主優待などの利益を得ます。

市場全体や個別企業の業績などが価格を左右する要因です。

債券は、国や企業にお金を貸すことで利子を得ます。

株式投資よりもリスクは低いとされますが、リターンはあまり大きくありません。

不動産投資は、賃料収入や物件の値上がりによって利益を得ます。

ただし、多額の初期費用がかかり、維持管理の手間も発生します。

仮想通貨は、仮想通貨は特定の企業や政府に裏付けされたものではありません。

市場の需要と供給によって価値が決まり、24時間365日取引が可能です。

比較的リスクが高い投資だと言われることもありますが、暴落しても深刻な影響がない程度に長期保有することで、大きな利益を出す可能性も大いにあります。

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仮想通貨とブロックチェーン

仮想通貨を理解する上で欠かせないのが、その基盤技術であるブロックチェーンです。

ブロックチェーンとは

仮想通貨は終わったって本当?実態とこれから投資する際の注意点を解説

ブロックチェーンとは、データを「ブロック」と呼ばれる固まりにまとめ、それを鎖(チェーン)のようにつなげる技術です。

この鎖は分散されたネットワーク上に保存されていて、一度記録されたデータを後から改ざんするのが非常に難しいという特徴を持っています。

ネットワーク上の誰もが台帳のコピーを持っていて、取引の履歴を自由に確認できる状態になっており、情報の透明性が高いです。

一箇所でデータを管理しているわけではないため、もし一部のコンピューターに問題が起きても他のコンピューターがバックアップとして機能します。

また、ブロックチェーン技術は仮想通貨以外のシーンでも活用されています。

例えば、サプライチェーン管理では、製品の生産から消費までの流通経路を追跡し、偽造品の防止や品質管理を実現。

医療現場では、患者の医療データを安全に管理し、複数の医療機関での共有をスムーズにすることで、より質の高い医療提供を目指す動きがあります。

技術としてのブロックチェーンの今後の可能性

ブロックチェーン技術は、金融分野にとどまらず、社会の様々な分野に革新をもたらすと言われています。

特に注目を集めているのが、IoTデバイスとの連携、デジタルIDの管理、個人データの保護などです。

応用範囲は広がり続けており、今後はビジネス領域以外でも役立つでしょう。

例えば、投票結果の透明性と信頼性を高め、不正を防ぐためのシステムへの応用も研究されています。

現在も研究開発と実証実験が進められており、将来的に生活やビジネスのあり方を大きく変える可能性があるでしょう。

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仮想通貨に関するよくある質問

仮想通貨に関するよくある質問に回答します。

Q.仮想通貨とはどんな仕組みですか?

仮想通貨とは、特定の管理主体を持たないデジタル通貨です。

主に、ブロックチェーンという技術によって成立しています。

仮想通貨は価格が大きく変動するため、より安いタイミングで購入し、高い時に売却することで、売却益を得られます。

Q.なぜ仮想通貨は終わったと言われるのですか?

仮想通貨が「終わった」と言われるのは、過去に発生したバブル崩壊や大規模なハッキング事件の発生、世界各国での規制強化などが原因です。

特に2017年末から2018年初頭にかけての急激な価格下落や、コインチェック事件のような大規模な流出事件は、多くの投資家に損失を与え、仮想通貨への不信感を募らせました。

しかし、こういった課題がある一方で、技術の実用化や大手企業・機関投資家の参入など、市場の成熟と発展を示す動きも進んでいます。

そのため、「終わった」と一概に判断することはできません。

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まとめ

今回は、仮想通貨が「終わった」と言われる理由などについて解説しました。

仮想通貨は、依然としてリスクがありますが、伸び率も高いです。

大量に保有するのは大きな損失につながりますが、暴落しても致命的なダメージを受けない程度の量を長期保有することで、予想以上の利益を得る可能性はあります。

まずはどのようなリスクがあるのかを確認し、余剰資金の中で少しずつチャレンジしてみましょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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