株式投資は買いで玉を建てていた場合、株を売ることで一連の取引を完結させることができます。
株初心者の場合、適切なタイミングで株を買うことに注力をするかと思いますが、株で大きく利益を得るためには売る(決済する)タイミングが重要になってくるのです。
どれだけ理想的なタイミングで株を買うことができても、売ったタイミングが悪ければ微益で終わることもありますし、まだまだ利益を伸ばせた可能性もあるためです。
つまり、株式投資では売るタイミングを見極めることが利益に直結しやすいとも言えます。
ただ、売るタイミングと言われてもいつ売ればいいのか分からない人も多いはずです。
そこで今回は、株の適切な売るタイミングについて紹介をしていきます。
この記事でわかること
- 保有銘柄を売るタイミング
- 株を売るタイミングの重要性
- 売るタイミングを身に付ける方法
株式投資の売るタイミング
株式投資初心者の中には建玉のタイミングは適切だったのに決済のタイミングが悪くて、少ししか儲けられなかったと決済のタイミングについて悩む人もいるのではないでしょうか。
実際に株式投資では建玉をするタイミングよりも決済をするタイミングの方が、利益や損失の結果に大きく関わるためトレードの中でも難しくなると言われています。
少しでも利益が出ていれば損をしたくないという気持ちから焦って利益を確定してしまい、損失が出ているとまだ買値に戻る可能性はあると売れなくなってしまうのです。
当然ながら、このようなトレードをしていては株式投資で利益を出していくことは難しいでしょう。
もちろん、売るタイミングについて適切な方法を知らないという場合あります。
買うタイミングばかりを意識しすぎて、売るタイミングについては勉強不足という事もあるのです。
そこで、自分の気持ちや感覚にとらわれずに利益を狙うための、適切に株を売るタイミングを紹介していきます。
トレードスタイル通りに売る
株の売るタイミングに関してはトレードスタイルに従って売る方法があります。
デイトレードであれば1日以内にトレードを完結させるため、後場の大引け前には株を売ってしまうのです。
スイングトレードであれば数日~数週間の間で自分が決めた期間、例えば株を買ってから10日以内には売る、2週間目までは様子を見る、と言ったように決めたルールに従って売るのです。
このように自分のトレードスタイルに合わせたタイミングで売ることが、株を売るタイミングの一つのポイントとなります。
それと目標利益金額に達したら株を売るという方法もありますが、初心者の段階ではあまりおすすめができません。
株を買う前に株価が〇〇〇円まで上昇したら売る、含み益が〇〇%増えたら売ると言ったように決めますが、根拠ある売り価格でなければその株価に必ず到達するとは言えないためです。
目標価格手前で株価の下落がはじまるかもしれませんし、目標価格が高すぎて自分のトレードスタイルによる株式保有期間中には到達が難しいという場合もあるのです。
ただし、あらかじめ決めた期間の間に損失が膨らんでしまう可能性もあるので、損切りという考え方についてもしっかりと持っておくことが必要です。
損切りについては、損切り(ロスカット)の意味とは?初心者の方にわかりやすく解説しますの記事を参考にしてみてください。
テクニカル分析に従って売る
トレードスタイルに従う方法や目標利益金額到達で株を売るという方法でも、感覚で売買を行うよりは適切なトレードを行うことができます。
しかし、あくまでルールの下でトレードを行っているため、株式市場で起こる変動を狙った売りを行えているわけではありません。
そこで、トレードスタイルに従う方法などと組み合わせて、テクニカル分析に従って売る方法も取り入れた方が良いのです。
例えば、ボリンジャーバンドの+2σや+3σにチャートが到達をした時、バンドウォークが確認できずに離れ出した際に売ると言った方法など、世に知られているシグナルを確認する方法などがあります。
テクニカル分析に従って株を売ることができれば、現在のチャート上における株価の高値付近で売ることができるため、理想的なポイントで売り利益を狙うことができます。
ちなみにボリンジャーバンドやMACDを使いたくなったり、自分には合わないと感じる方もいると思います。
当サイト監修者である相場師朗先生はMACDなどは使わずに、ローソク足や移動平均線をメインで使い利益を出し続けておられ、売りのタイミングには9の法則をよく使われています。
移動平均線やローソク足は最もシンプルなテクニカル分析の指標となるので、初心者の方でも理解しやすいでしょう。
9の法則を使うことで相場先生の手法を再現することができ、理想のタイミングで株を売ることもできるのです。
9の法則に関しては【相場流株技術用語】9の法則とは?忘れがちな株技術をあらためてチェックの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
株式投資では買うタイミングも重要だが、売るタイミングで大きく結果が変わる
ここまで株を決済するタイミングについて紹介をしてきましたが、実際のトレードでは決済するタイミングは投資結果に大きく関わってきます。
決済のタイミングが良ければ利益を大きく伸ばすことができますし、決済するタイミングが悪ければ建値よりも不利な株価になり損失となってしまいます。
どれだけ良いタイミングで建玉ができたとしても、その後の決済タイミングによる判断で結果が大きく変わるのです。
そのため決済のタイミングに関しては、建玉するタイミングよりも意識をしながらトレードをしなければなりません。
株の技術を身に付けるために過去のチャートで売るタイミングを検証
株の売るタイミングについて学んだ後は、実際のトレードで活用できるように技術を身に付けていかなければなりません。
そこで株の売るタイミングを身に付けるために、過去のチャートで決済するタイミングを検証してみましょう。
自分がトレードを行う銘柄のチャートを確認して仮想で売買を行うのです。
今回紹介した方法を使って、どのタイミングで売ることが一番利益の伸ばせるのか、9の法則や移動平均線をどのように使えばいいのかを検証していくのです。
検証によって売るタイミングを見極められるようになれば、あとは実際のトレードで決済タイミングを見つけていきましょう。
何度も過去のチャートで検証を行う事で、株の技術を磨き身に付けていくことができるのです。
ぜひ、今回紹介した売りのタイミングや相場先生の9の法則以外にも、当サイトで紹介をしている正しい株の技術について学んでみてください。
【相場式株技術用語】下半身・逆下半身とは?株初心者にもわかりやすく解説します
まとめ
- 株を決済するタイミングはトレードスタイルやテクニカル分析に従う
- 株を決済するタイミングは利益に直結するため建玉タイミングよりも重要
- 過去のチャートで検証をすることで決済タイミングを身に付けられる
いかがでしたでしょうか。
今回紹介をした売るタイミングをまずは学び、過去のチャートで実際にトレードをしているように検証をしてみましょう。
もちろん、実際のトレードでは株価の変動に合わせて利益や損失も変動するため、心理的要因も大きく関わってきます。
含み益が生まれるとすぐに利益確定をしたくなりますし、損失を抱えてしまうと建値に戻ると信じて損切ができなくなってしまいます。
そういった実トレードでしか体験できない感覚を理解し、一つ一つ適切な対処をしていくことで理想のタイミングで株を売れるようになるのです。
そのため、過去のチャートを検証する時だけではなく、実際のトレードでも常に技術を磨きながら学んでいく必要があると理解をしておきましょう。
なお、実トレードで技術を試す場合は、まずは最小単元の100株からトライするようにしましょう。
株初心者の方がいきなり大きなポジションを持ってしまうと、損失が大きくなったときに対処が難しいことが想定されます。
もし、売るタイミングについて上手くいかないと感じるようになった時には、もう一度この記事を読み返してみることをおすすめします。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。