株価の暴落はなぜ起きる?暴落理由と利益に変えるための方法とは

コロナショックやリーマンショックに限らず、株式市場では過去に何度も「暴落」と呼ばれるような株価下落が起きてきました。

実際に日経平均のチャートを確認してみると、1年に1〜2回程度は大きな株価下落が起きていることがわかります。

つまり株式投資を行っている以上、暴落は避けて通れないということです。

ただ、暴落が起きることがいずれあり得ると考えながら株式投資を続けていれば、暴落に対してある程度の対策を取ることもできるでしょう。

そこで今回は、なぜ暴落が起きるのか、どのような視点で株式投資に取り組めば良いのかを紹介します。

この記事でわかること

  • 株式の暴落について
  • 暴落が発生する期間
  • 暴落に対してどのような視点で取り組めば良いのか

株価が暴落するとどうなる?暴落後のトレードについて紹介

目次

株価の暴落はなぜ起きる?その原因とは

まず株価の暴落とは、株式投資における株価が急激かつ大幅に下落をすることを言います。

日本国内ではバブル崩壊やITバブル崩壊、リーマンショックや最近ではコロナショックと言った経済に大打撃を与える出来事も影響して、株価は暴落してきました。

株価の暴落が起きると、買い玉を保有していた投資達は大きな損失を抱える結果となり、人によっては資産の大半を失ってしまう結果になるのです。

では、株価の暴落はなぜ起きるのでしょうか?

コロナショックのように世界経済に曇りが見え、株が売られるから

株価の暴落については明確な定義などは無いのですが、基本的には急激な株の売りが発生することにあります。

例えば2020年2月頃に発生したコロナショックであれば、全世界で続発的にロックダウン(都市封鎖)が起き、人々が家で自粛を行う事によって経済が回らなくなり悪化していくことを予測して、多くの投資家が株を売ることで暴落が発生したとされています。

もちろん、暴落が発生している最中もチャートを確認している投資家が、急激な売り注文の増加によって株価が下落していることに対して不安を抱き、つられて売りが続発していくことも暴落を招く一因です。

他にも最近では、アルゴリズムによる取引を導入した結果、マーケットが世界情勢に反応しすぎて売りが加速する場合もあるのです。

様々な要因が重なって発生する暴落ですが単純に見なおしてみると、経済の先行きに曇りが見えはじめ、株価の下落が予測される結果、売り注文が増えることで発生していると考えられるでしょう。

個別株だと企業の業績悪化や不祥事などで起こることも

ちなみに株価の暴落はコロナショックやバブル崩壊のような、日経平均全体が下がるものだけではなく、個別の株でも発生しているのです。

日経平均株価は上昇しているのに、個別銘柄の中で暴落が起きているということもよくあることです。

よくある理由としては、企業の業績悪化によるものや、企業の商品に欠陥や品質偽装があったり、生産活動の段階で環境汚染などが発覚した場合に、個別株でも暴落が発生します。

日経平均などが暴落した際には、過去の暴落でもバブル崩壊により30,000円前後だったものが15,000円前後まで下落したものが最高ですが、個別の株だと過去に4,000円を記録していたものが300円台まで下落をしたり上場廃止になり株価の価値が0になるものまであるのです。

そのため株価の暴落は世界的な経済へのダメージだけではなく、個別の企業でも発生する可能性があるということになります。

株が買われて株価が上昇しているから

最後に忘れてはならない原因が、「株が買われて株価が上昇しているから」ということです。

どういうことでしょうか。こちらの図をご覧ください。

こちらは、2012年から2020年にかけての日経平均株価の月足チャートになります。

月足については「チャートの日足・週足・月足ってどうやって使い分けるの?初心者向けに解説します」の記事の中で詳しく解説しているので、よくわからないという方は合わせてご確認ください。

先ほどのチャートをご覧いただくとわかる通り、2012年から2020年までは、一次的な下落などはあったものの、日経平均株価は上昇していたことがわかります。

そして、コロナウイルスが流行ったタイミングで、日経平均株価は大幅に下落しました。

月足で見るとわかりにくいですが、この時は1ヶ月ほどで株価が24,000円ほどから16,000円ほどまで下落しました。

チャートを見てもご理解いただけるとおり、2012年から比較すると2020年の株価は大幅に上昇していたことが確認できます。

つまり、株が売られやすい状況にあったということですね。

なぜなら、2012年以降に買い玉を持っていた全てのトレーダーが、プラスの状態にあったからです。

そうした中でコロナウイルスなどの影響もあり株価が下落し出したことで、多くのトレーダーが手仕舞いなどを急いだことにより、急激な株価下落に繋がっていったのです。

もし、コロナウイルスが流行ったタイミングで株価が低い状態にあったとしたら、同じような株価下落には繋がらなかったかもしれません。

こうした需要と供給のバランスを意識しておくことも重要と言えます。

株価の決まり方がわかる!株価が変動する理由と実例も合わせて解説

株価暴落の周期はどれくらい?

株価の暴落と聞くと多くの人が、ITバブル崩壊やリーマンショックなどをイメージし、10年おきくらいに発生していると思うかもしれません。

しかし、実は過去の株価チャートを確認してみると、株価の暴落の周期は1~2年の間に何回か発生していることがわかります。

日経平均だけではなく個別の株も同様です。

そのため、株式投資を行う上で暴落は避けて通れない道であるということが分かります。

このような株価暴落は、「できることなら避けて通りたい」と考えるのが一般的な考え方と言われています。

しかし、株価暴落はトレーダーにとって必ずしもマイナスに働くわけではありません。

そこでここからは、暴落に対してどのような視点で投資に取り組めば良いのかを紹介していきます。

暴落は、ファンダメンタルズ要因では予測が難しい

暴落を回避するためには、暴落の原因となる情報を手に入れれば良いと考えるかもしれませんが、それは難しいでしょう。

情報を手に入れた時にはすでに株価は下落している場合がほとんどですし、一般のトレーダーが情報を手に入れている段階では、情報は過去のものとなり株価に反映されてしまっているためです。

特に個別の株に関しては、企業が情報を発信する段階では、ほとんどその情報は株価に織り込まれていると言われています。

つまり株価の暴落を予測するための情報を手に入れることは難しく、手に入れたとしてもすでに株価に反映されてしまっている場合が多いのです。

2020年2月末に起きた暴落も、新型コロナウイルスに起因するものと考えられていますが、暴落が始まるのを事前に予測するのはファンダメンタルズ分析では難しかったのではないでしょうか?

そのため株価の暴落を予測するためには、ファンダメンタルズ以外の要因を紐解く必要があるのです。

株価暴落の予兆はどうすればわかるのか

株価暴落の予兆はどうすればわかるのでしょうか。

そもそも、予兆を掴むことは可能なのでしょうか。

ここからは、株歴40年越えのプロトレーダー「相場師朗(あいばしろう)」先生の知見をもとに、株価暴落をの予兆を掴むための方法について見ていきましょう。

ファンダメンタルズ要因ではなくテクニカル分析で予測する

まず初めに意識しておいていただきたいのが、「ファンダメンタルズ要因ではなくテクニカル分析で予測する」ということです。

ファンダメンタルズ要因とは、例えば先ほど例に見てきたコロナウイルス流行のような世界的に影響がある要因や、企業の業績やニュースなどの要因のことを言います。

こうした要因は、突発的に発生することも多いので、正確に予測することはほぼ不可能と言えるでしょう。

そして、テクニカル分析とは株価チャートの分析を行うことを言います。

チャートを確認することで、暴落の前兆を事前に察知することが可能です。

暴落の予兆はローソク足と移動平均線から判断する

ただ単にチャートを見るだけでは、暴落するかどうかはわかりません。

暴落の予兆を掴むためには、コツがあるのです。

それが、株歴40年越えのプロトレーダー「相場師朗(あいばしろう)」先生が活用している「ローソク足」と「移動平均線」を軸にした分析方法です。

こちらのチャートをご覧ください。

これは、2020年のコロナ暴落があった際の日経平均株価のチャートです。

チャートを見てみると、株価が前の高値を超えられずに、横ばっていることが確認できます。(赤い矢印の部分)

株価の勢いが弱ってきていることを表すひとつのサインです。

そして、さらに移動平均線が集中してきているのが確認できます。(緑で囲んだ丸の部分)

こうした複数のシグナルが確認できると、ある程度暴落の予兆を掴むことができるのです。

株の暴落を利益に変えるための対処法

こうした株価暴落の予兆は、株の技術を磨いていくことで察知できるようになります。

実際に、相場先生は、株価暴落が始まる前からご出演されているラジオ(ラジオNIKKEI 相場師朗の株は技術だ!)や先生ご自身が主催される『株塾』などでも、「そろそろ暴落が始まる」ということをしきりにおっしゃっていました。

それは決して予知能力などではなく、株価チャートをもとにした分析の精度が高いからこそ、事前に感じとることができるものです。

テクニカル分析を通じて株の技術を磨いていくと、株価の上昇ペースが落ち始めたり、レンジを形成しはじめたりと、普通にチャートを眺めているだけでは見えないものが見えるようになります。

こうした状態になれば、株価の暴落を味方につけて、利益を上げることもできます。

空売りを活用することで株価暴落を利益に変える

株価暴落で利益を上げるためには、「空売り」という注文方法を活用する必要があります。

空売りについては詳しくは、「下落相場でも稼げる方法とは?空売りでトレードの機会を広げよう」の中で詳しく解説していますが、「売り」からエントリーすることができる空売りを活用することで、暴落を活用して大きな利益を上げることも可能です。

テクニカル分析はただチャートを見れるようになればいいということではありません。

きちんと下落をしていくサインを見つけることが重要であり、それが分かるようになるためには株の技術を磨いていかなければならないのです。

ファンダメンタルズ分析だと情報はすでに株価に織り込まれている可能性が高く、情報を手に入れた段階では遅いかもしれないのです。

しかしテクニカル分析であれば、織り込まれている情報も含めて、チャートから株価の上げ下げのサインを読み取ることができるので、暴落の前兆を捉え対策をしていくことができます。

暴落の前兆をとらえることができれば、空売りで大きく利益を狙うこともできます。

そのため普段から、正しい株の技術を磨いておくことが大切になるのです。

まとめ

  • 株式の暴落は急激な売り注文の増加によって発生する
  • 暴落は1~2年の周期でも発生している
  • 暴落の前兆を捉えるためにはテクニカル分析が有効

いかがでしたでしょうか。

株式投資をする上で、暴落を避けることはできません。

しかし、テクニカル分析を使い正しくチャートを見ることができれば、暴落を回避したり、暴落のチャンスを掴むこともできます。

そして株式投資は暴落だけがチャンスではありません。

暴落後には、再び株価の上昇を期待することもできるため、その後の取引も重要になってくるのです。

もちろん単に株を買えば良いというわけでは無く、暴落後の二番底を確認したり、上昇が確認できるまで待ち、適切なタイミングで買うことが必要になります。

そのためにも普段から株式投資についての正しい技術を身に付けるようにしておきましょう。

株式投資の技術については、当サイトの記事でお伝えしているので、ぜひ他の記事も参考にしてみてください

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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