株を始めてしばらくすると、多くの人がぶつかる壁が「利確のタイミング」です。
せっかく含み益が出ても、「もっと上がるかも」と欲張っているうちに株価が下がり、利益を逃してしまうことは珍しくありません。
逆に、早く売りすぎて「そのあと何倍にも上がってしまった…」という悔しい経験をした人もいるでしょう。
本記事では、「利確とは何か」という基礎から、利確の判断軸、損切りとの関係、利確した株を買いなおすときの考え方まで整理して解説します。
感情ではなく、自分なりの“条件”で売りを判断できるようになるための土台づくりを、一緒にしていきましょう。
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利確とは
株の売買では、「どこで買うか」と同じくらい「どこで売るか」が重要です。
まず利確とは何か、おさらいしてみましょう。
利確とは
「利確」とは、購入した株が値上がりした際に売却し、利益部分を現実化(確定)することです。
「利益確定売り」の略で、「利食い売り」と呼ばれることもあります。
保有している株が値上がりして含み益が生じても、さらなる値上がりを待っているうちに逆に値下がりし、儲け損となってしまうこともあります。
そこで確実に利益を確定させるために、株を売却するのです。
「利食い千人力」という格言も
株式投資における格言のひとつに「利食い千人力」という言葉があります。
これは投資において、含み益に喜び利益を追い続けるのではなく、適度に利益を確定させることが賢明であるという意味です。
「利食い(利益確定)は千人の力を得るのに等しい」と示唆しており、投資における利食いの重要性をあらわしているのですね。
利確のタイミングの見極め方
では利確するタイミングは、どのように見極めればよいのでしょうか。
目標金額に達したら利確する
最もシンプルで簡単な方法は、あらかじめ目標とする利益の金額を決めておき、その金額に達したら利確することです。
利確のタイミングに迷ってしまう人の多くは、あらかじめ目標金額が決まっておらず、目先の値動きに翻弄されがちです。
含み益があると「確実に利益が出るうちに急いで売らなきゃ」と焦ってしまったり、「もっと値上がりするかも」と迷っているうちに株価が下落してしまったりするのですね。
あらかじめ目標金額を決めておけば、迷いなく利益確定ができるでしょう。
株価のトレンドを予測する
より利益を最大化したいなら、株価のトレンドを予測するスキルを身につけることが重要です。
株価の「トレンド」とは、株価の動く方向のことです。
株価が上昇トレンドにあるにもかかわらず、焦って売ってしまうと、もったいないですよね。
含み益があるうちに売却すると、「まぁ儲かったし良いか」と精神的にはダメージが少ないかもしれません。
しかし利益が十分に上がっていないうちに利確を繰り返していると、トータルでは得られていたはずの利益を大幅に逃してしまうかもしれないのです。
そこでトレンドを予測するために役立つのが、「テクニカル分析」という手法です。
テクニカル分析は、チャートを見て過去の値動きから将来の値動きを予測する方法で、初心者でも繰り返し練習することでトレードの精度を高めていくことができます。
損切りも重要
また、利確と同じくらい大切なのが「損切り」です。
損切りとは、損失を抱えている状態で、保有している株を売却して損失を確定させることです。
「ロスカット」「ストップロス」などとも呼ばれます。
購入した株が値下がりし、値上がりが期待できない状況でも株を保有し続けると、損失がどんどん拡大してしまう恐れがあります。
「値下がりしてしまったけれど、持っていたらいつか値上がりするかも」と期待してしまい、適切なタイミングで損切りに踏み切れない初心者は少なくありません。
株価が下がり続ける株を保有し続けることは「塩漬け」と呼ばれ、株式投資において大きな損失につながるリスクがあります。
資金が限られている場合は、塩漬け株に資金を取られてしまい、他の銘柄に投資する機会を逃してしまうことにもつながるのです。
投資で損失を出したとしても、早めに見切りをつけて損失を限定的なものに留めるのが重要だとする「見切り千両」という格言もあるほどです。
前述したテクニカル分析を活用して「もうこの株は上昇は見込めない」と判断できたら、利確は潔くあきらめて損切りすることが、傷口を広げないために重要なのです。
塩漬け株が生まれる3つの典型パターン
損切りができずに含み損を抱え続けている状態は、一般的に「塩漬け」と呼ばれます。
塩漬け株が生まれやすいパターンを3つ挙げておきます。
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「いつか戻るはず」と思い続けるパターン
株価が下がるたびに、「そのうち元の水準に戻るだろう」と考えてしまうケースです。
業績やトレンドが明らかに変化していても、それを直視できなくなってしまうことがあります。 -
ナンピンを繰り返して身動きが取れなくなるパターン
下がるたびに買い増しを行い、平均取得単価を下げようとするケースです。
うまくいく場面もありますが、想定外の下落トレンドに巻き込まれると、保有量だけが増え、身動きが取れなくなります。 -
「売ったら本当に負けが決まる」と感じてしまうパターン
評価損の段階ではまだ“確定していない”ため、心理的に現実感が薄くなります。
逆に、売ることで「損失が確定する」のが怖くなり、決断を先送りするうちに、さらに下落が進むことがあります。
こうした状態になると、新しいチャンスに資金を回しづらくなり、「利確できる場面に参加できない」副作用も生まれます。
利確・損切りの両方を、資金を循環させるための行動と考えると、「ずっと塩漬けにしておく」選択肢はだいぶ狭まってきます。
利確した株は買いなおすべきか?
しかるべきタイミングで利確できた後、はたして同じ株を買いなおすべきでしょうか?
「利確した株がどんどん値上がりしている…売らなければ良かった、悔しい!」
「利確した株が値下がりした!これから値上がりするかもしれないから、買いなおそうかな?」
こんな経験をした人も少なくないのではないでしょうか。
上昇トレンドなら買いなおし
株価が上昇トレンドであれば、再びその株を買うことで利益を得られる可能性があるので、買いなおしはひとつの選択肢となるでしょう。
ただし買いなおした後は、適切なタイミングで売却する必要があります。
テクニカル分析を習得できれば、買いなおした後も上昇トレンドが終了したら売却できるようになり、利益を積み重ねることができるでしょう。
高値掴みに注意
「高値掴み」とは、株価が高いところで買ってしまい、その後株価が値下がりしてしまうことです。
そのなかでも最も高いところで買ってしまうことを「天井掴み」といいます。
株を売却した後に、株価が高騰して何倍にも跳ね上がったりすると、つい「悔しい!」と焦って購入してしまいがちです。
高値掴みしてしまいがちな初心者は、損切りもうまくできないことが少なくありません。
そうなると損失は大きく膨らみ、取り戻しのつかない状況になってしまうことも考えられます。
売却した後にその株が高騰したとしても、無理に追いかけるようなことは避けたほうが良いでしょう。
感情的に売買するのではなく、テクニカル分析の活用などにより冷静なトレードができるようになることが大切です。
よくある質問Q&A
Q1. 利確は何%上がったらするのが正解ですか?
利確には「絶対に正しい%」はありませんが、初心者はまず 自分が許容できるリスクに合わせて目標値を決めておくと判断しやすくなります。
たとえば「+5%〜+10%で一度区切る」「大きな節目(直近高値など)に近づいたら売る」など、明確な条件を設定しておくと感情に流されにくくなります。
Q2. 利確すると、いつもそのあと株価が上がってしまいます…どうすればいい?
利確後に株価が上昇するのは珍しいことではありません。
重要なのは「自分のルール通りに利確できたか」です。
もし買いなおしを検討する場合は、後悔ではなく、トレンドが続いているかどうかを基準にすると、追いかけ買いの失敗を避けやすくなります。
まとめ
今回は利確のタイミングについて、利確した後に株を買いなおすべきかどうかとあわせて解説しました。
初心者にとって利確や損切りのタイミングを見極めることは難しく、思わぬ損失につながってしまうことも少なくありません。
特に「売った時より安い値段で買いなおしたい」など目先の感情に振り回されていると、的確な売買のタイミングを逃してしまう可能性があります。
投資初心者にとって「損切り」が難しいように、感情が判断の邪魔をすることは少なくありません。
しっかりと勉強をして、練習を重ねていきましょう。
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著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。







