株式投資のアノマリーは本当に当たる?初心者でも活用できるポイントを解説

株式投資のアノマリーは本当に当たる?初心者でも活用できるポイントを解説

株式投資初心者のギモン、「株式投資で5月は株を売った方が良いとか、4月は買った方が良いとか聞くけどあれは本当?」などの話を聞いたことが一度はあるのではないでしょうか。

〇〇だと株価が上がりやすく、△△だと株価が下がりやすい、といった話のことを”アノマリー”と呼びますが、こういった法則を信じてトレードを行う人もいます。

しかし、実際にアノマリーは当たる時もあれば外れる時もあり、必ずしもそのように動くわけでは無いという特徴があります。

そのため、株式投資初心者はアノマリーを本当に信じてトレードを行っても良いか迷ってしまう事があるでしょう。

そこで今回は、株式投資のアノマリーに関して紹介をしつつ、初心者がそれを参考にして本当にトレードを行って勝てるのかについて紹介をします。

この記事でわかること

  • 株式投資のアノマリーについて
  • どのようなアノマリーがあるのか
  • 初心者はアノマリーを信じて勝つことができるのか

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目次

株式投資におけるアノマリーとは?

株式投資で「〇〇だと株価が上がりやすい」などの根拠は無いが経験則的に起こりやすい予測の事を”アノマリー”と呼びます。

株式投資のアノマリーは様々あり、月別のアノマリーや曜日のアノマリー、選挙のアノマリーであったりアニメのジブリ効果と呼ばれるアノマリーまで存在をしています。

例えば、世界的にも有名なアニメ映画であるスタジオジブリの作品が週末にテレビで放映された時には、週明けに為替のドル円が大きく円高ドル安に動きやすく、その影響が株価にまで及ぶこともあるのです。

一見デマのような話にも思えますが、2013年頃にウォール・ストリート・ジャーナルがジブリ効果に目を付けて大体的に報道を行った過去もあります。

そのためジブリ効果に関しては、日本だけではなく米国などでもアノマリーとして参考にしている投資家もいるようです。

このように根拠は無いけれど、代表的な月別アノマリーは政治や曜日など様々な場面で存在をしています。

そこで、株式投資に大きく関わるアノマリーにはどのようなものが存在しているのかを、まずは紹介していきますね。

代表的なのが月別アノマリー

株式投資で一番代表的なアノマリーが「月別アノマリー」です。

月別アノマリーは、毎月の株価の値動きを予測したアノマリーであり、実際に参考にしている投資家も多いと言われています。

その月別アノマリーの中でも、代表的なものには以下のものがあります。

1月

1月は株価が上昇しやすい月と言われています。

新しい年を迎えるということで投資家達が強気になりやすく、大口の機関投資家などが新たな資金を投入するため株価が上昇しやすいのです。

特に12月までに大きく株価を下げている銘柄に関しては、1月に入ると急激に株価を戻しやすく上昇に転じやすいとも言われています。

5月

5月はセル・イン・メイ(Sell in May)と米国では呼ばれ、株価が下降局面に転じやすいことから下落しやすい月と言われています。

5月は引用取引の売り決済が集中しやすかったり、税制度上の関係ともいわれています。

セル・イン・メイは最も認知度が高い月別アノマリーであり、「相場格言「セルインメイ」とは」でも詳しく解説をしているため、よければ参考にしてみてください。

8月

8月は夏枯れと呼ばれる株式市場の閑散期に入り、出来高が縮小し株価の変動が少なくなるためトレードを行わない方が良いと言われています。

これは特に欧米の投資家がバケーション(夏休み)に入りトレードを行わなくなり、日本でもお盆休みなどの長期休暇があるため、全体的にトレードが少なくなるためです。

11月

11月は株価が上昇に転じやすい月と言われています。

8月の夏枯れから秋頃は株価が下がりやすく、年末に向けて株価が上昇しやすいためと言われています。

実際には10月頃から上昇に転じると言われていますが、その上昇局面が一番確認しやすいのが11月のため、上昇に転じたポイントを確認しやすいのです。

米国の大統領選挙や曜日ごとの値動きなど様々なアノマリーも存在する

月別アノマリーの他に、米国の大統領選挙や曜日ごとのアノマリーも存在しています。

米国の大統領選挙から1年の間は新大統領への経済政策の期待からNYダウが上昇しやすく、日本株も乗じて株価が上昇しやすいと言われています。

曜日に関しては月曜日は株価が下がりやすい傾向にあり、それは株式市場が休みとなる土日に出た悪材料のニュースに過剰反応を起こすためです。

他にも月末や月の変わり目には株価が動きやすかったり、冒頭でも紹介したジブリ効果のアノマリーが存在しています。

ちなみに直近で話題となった大きなアノマリーがタピオカブームと呼ばれており、日本では過去にタピオカが流行ると株価や経済の上昇が一段落して下落に転換してきました。

そのため2018年から2019年に爆発的な人気がでたタピオカブームですが、2020年にはブームが終わりかなりの店舗が閉店し、日本株も一時急落を迎える結果となったのです。

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株式投資初心者もアノマリーを参考にトレードをすれば勝てる?

なんだか当たりそうな気がする株式投資のアノマリーですが、初心者はアノマリーを信じてトレードを行っても良いのでしょうか。

その点に関しては、アノマリーは100%当たるわけでは無く、信用して参考にしたとしても勝てるわけでは無いのです。

つまりアノマリーを信じ切ってトレードを行うことは危険と言えるでしょう。

冒頭でも紹介しましたが、アノマリーはあくまで根拠の無い経験則から来ている予測であり、いつもそうなるとは限りません。

例えば、5月のセル・イン・メイに関して確認してみると、2020年の5月に関しては月足で始値19,991円で終値21,877円となっています。

株価は1月間で1,886円上昇しているのです。

このようにアノマリーだけを信じてトレードをしてしまうと根拠の無いトレードとなりやすく、負けやすいトレードになってしまうのです。

※月足とは・・・月単位で株価の動きを表したもの

アノマリーは参考程度に、テクニカル分析で自分の根拠を持つことが大切

株式投資初心者の場合は、まずアノマリーを信じる前にテクニカル分析などで自分のトレードに根拠を持つことが大切です。

株式のトレードは根拠を持って売買を行うことで、ギャンブルではなくトレードとなるのです。

特にトレードに慣れていない初心者の場合には、値ごろ感(自分の感覚で安い高いを判断)でトレードを行ってしまうこともあるため、テクニカル分析で冷静に判断をした方が良いと言えます。

そして、アノマリーは全く無視するということではなく、トレードに慣れてきた頃からアノマリーをあくまで参考の一つとするのが良いでしょう。

もちろん完全に信頼するのではなく、自分以外の投資家もアノマリーを意識していると考えながら、他の投資家がどのような目線でトレードを行っているのかを想定する際に使うと有効です。

そのため、まずはテクニカル分析で根拠のある予測を持ち、参考程度にアノマリーで株価の値動きを確かめてみましょう。

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まとめ

  • アノマリーは根拠の無い経験則による予測
  • 月別のセル・イン・メイやジブリ効果などのアノマリーがある
  • 初心者はアノマリーを信じるのではなく、テクニカル分析で根拠をもつように

いかがでしたでしょうか。

株式投資のアノマリーに関しては、確かに当たる時もあるかもしれませんが同時に外れることも多々あります。

アノマリーを信じ切ってトレードを行うことは、結果的にギャンブルにも繋がりかねませんので、まずはテクニカル分析などで自分のトレードを行えるようになりましょう。

そのためにも、普段から株の技術に関して勉強し磨いておく必要があります。

もし株の技術に関してさらに学びたいという場合には、当サイトの他の記事もぜひ参考にしてみてください。

アノマリーに関して深く調べてみるよりも、技術を磨く方がトレードの利益に直結をしやすいでしょう。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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