「新NISAで個別株投資をはじめたいけどデメリットはあるの?」と気になっていませんか?
新NISA制度の開始により個別株投資への関心も高まっていますが、「NISAは安全」という誤解から想定以上のリスクに直面している投資家が多く見受けられます。
そこで今回は、新NISA制度の仕組みが生む個別株投資のデメリットについて解説します。
本記事を読むと、新NISA制度を正しく認識できるようになるため、より賢明な投資判断ができるようになるでしょう。
また、個別株のデメリットを最小限に抑える具体的な方法についても詳しく紹介しました。
ぜひ本記事の内容を参考に、新NISA制度のメリットを最大限活用しながら、リスクを適切にコントロールした個別株投資を実践してみてください。
個別株の「デメリット」を誤解しない(非課税=安全ではない)
新NISA制度は「非課税」という言葉が安心感を作る一方で、何がリスクなのかが曖昧になりがちです。
そこで本章では、非課税制度と投資リスクは全く別の概念であることを説明していきます。
非課税は「税金がかからない」だけで値動きは別
新NISA制度を活用する際に誤解してはならないのは、非課税制度が株価の下落リスクを軽減してくれると思い込むことです。
新NISAの非課税枠で個別株投資をしても、株価下落によって損失を被るリスクは通常の証券口座と全く変わりません。
非課税制度は投資で得た利益にかかる税金を免除するだけの制度であり、投資元本が減少するリスクは変わらず存在します。
そのため、新NISAを利用する際も通常の投資と同様にリスクを十分に理解し、慎重な投資判断を行うのが重要です。
「非課税だから大丈夫」で判断が雑になる
新NISA口座での投資だからといって投資判断が甘くなると、元本割れなどの損失を被るリスクが高まります。
新NISA制度の税制優遇は魅力的ですが、それは投資で利益が出た場合の話です。
投資判断が不十分だと、非課税枠を使っても損失を出してしまう可能性があります。
そのため、新NISA口座でも通常の投資と同様に、しっかりとしたリスク管理と意思決定が重要です。
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新NISA制度の仕組みが生む個別株のデメリット
本章では、新NISA制度の仕組みが生む個別株のデメリットを以下の内容に沿って紹介します。
- 課税口座とNISA口座で”同じ下落”が起きたときの違い
- 新NISAは「枠をどう使うか」が成績に影響しやすい
- 枠を気にしすぎて”買う理由”が薄くなる
それぞれ解説します。
課税口座とNISA口座で”同じ下落”が起きたときの違い
同じ金額の損失が発生した場合でも、課税口座とNISA口座では税務上の扱いに違いがあります。
課税口座では、損失を他の投資の利益と相殺できる損益通算や、翌年以降に損失を繰り越せる繰越控除により税負担を軽減できます。
しかし NISA口座ではこれらの制度を利用できないため、損失を出してしまうと税務上のメリットを一切受けられません。
たとえば、A課税口座で100万円の利益が出て別のB課税口座で100万円の損失を出した場合、利益と損失を相殺できるためA課税口座の利益にかかる税金を支払わずに済みます。
しかし上の例のB課税口座がNISA口座であった場合、100万円の損失は相殺の対象外となり、A課税口座の利益に対してはそのまま税金が課せられます。
この制度的な違いにより、NISA口座での損失は税務上のデメリットとなる場合があるため気をつけておきましょう。
新NISAは「枠をどう使うか」が成績に影響しやすい
新NISAで個別株に投資する際、成長投資枠240万円をどのように配分するかによって、投資成績に大きな差が生まれます。
たとえば240万円を1銘柄に集中投資した場合、その企業の業績悪化や不祥事により投資資金の大部分を失う可能性が高くなりますが成功したときのリターンは大きいです。
一方複数の銘柄に分散投資すると、特定企業のリスクを軽減できますが、大きなリターンは期待できません。
このように、投資枠が年間240万円までと限定されているため、投資先の選択と配分比率が、非課税の恩恵をどれだけ受けられるかを左右する重要な要素になります。
つまり、制度のメリットを生かそうとするほど、投資戦略の選択がより慎重かつ複雑な判断を迫られることになります。
枠を気にしすぎて”買う理由”が薄くなる
NISA枠を使い切ろうとして、投資根拠の薄い銘柄を選択してしまうリスクが存在します。
「枠が余っているからもったいない」という理由だけの投資は、本来の投資判断基準を満たしていないため、損失につながる可能性が高くなります。
本来投資は「この企業の将来性に期待できる」という明確な根拠があって実行すべきものです。
しかし枠の制約があることで、逆に非合理的な投資行動を促進する場合もあります。
このように、節税メリットを求めるあまり、投資の本質を見失ってしまう可能性があるため注意が必要です。
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個別株そのもののデメリット
本章では、個別株そのもののデメリットとして以下の内容について解説します。
- 個別株は「分散されていないリスク」を持つ
- 投資信託と個別株の比較
- 値動きの理由が分からないと、保有が苦しくなる
それぞれみていきましょう。
個別株は「分散されていないリスク」を持つ
個別株投資では、予期せぬ大幅下落の可能性が常に存在します。
なぜなら、各企業が独自のリスク要因を抱えており、それが予期せぬタイミングで表面化する場合があるからです。
たとえば、過去には会計不正の可能性が疑われた企業の株価が、数日間で20%以上下落した事例もあります。
このようなリスクは事前の予測が困難であり、個別株投資を行う以上は避けて通れない問題となっています。
投資信託と個別株の比較
投資信託と比較した際に挙げられる個別株のデメリットとして、まず分散投資の困難さが挙げられます。
限られた資金では、十分な銘柄数に投資するのは現実的ではありません。
また管理の手間も課題で、個別株では継続的な情報収集や業績監視、売買タイミングの判断など投資家自身が全て行う必要があります。
ですが、投資信託なら専門家に運用を委託できるため、これらの負担を軽減できます。
値動きの理由が分からないと、保有が苦しくなる
個別株の値動きは、投資信託のような分散された商品と比べて価格変動が激しいため、下落理由が不明だと保有継続の判断が困難になります。
たとえば、決算発表で予想を上回る好業績を発表したにもかかわらず株価が下落した場合、「売るべきか保有すべきか」の判断に迷い、精神的なストレスが増大するでしょう。
このような不透明な状況が続くと、合理的な投資判断ができなくなり感情的な売買行動につながりやすくなります。
理由を理解できない大きな値下がりは、投資家の自信を失わせ、長期的な視点での投資継続を困難にします。
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行動パターンが生む個別株のデメリット(初心者がハマる落とし穴)
本章では、行動パターンが生む個別株のデメリットとして以下の内容を解説します。
- 生活費をつぎ込んでしまう
- SNSでバズっているという理由で株を選んでしまう
- 「長期投資するつもり」といいながら、短期的な値動きに振り回される
それぞれみていきましょう。
生活費をつぎ込んでしまう
新NISAを活用した個別株投資で危険な行動の一つが、生活に必要な資金まで投資に回してしまうことです。
「非課税だから得をする」という思考や、個別株の大幅値上がりへの期待により、本来は投資すべきでない資金まで投入してしまうケースが多発しています。
たとえば貯金300万円のうち280万円を個別株投資に回したあとに、急な医療費で現金が必要になった場合、株式を損失覚悟で売却せざるを得ない状況に陥る可能性があります。
余裕資金を超えた投資は、精神的なプレッシャーを大幅に増大させ、冷静な投資判断を阻害する要因となりかねません。
新NISA制度の恩恵を受けるためにも、まずは適切な投資資金の設定からはじめることが重要です。
SNSでバズっているという理由で株を選んでしまう
SNSで話題になっている銘柄に安易に飛び乗り、十分な企業分析を行わずに購入してしまうパターンが初心者の間で急増しています。
たとえば「この株が10倍になる可能性」といった極端な投稿を鵜呑みにして投資し、その後の大幅下落で多額の損失を被る初心者が後を絶ちません。
このような情報に依存した投資スタイルは、自分自身での企業分析能力の向上を妨げる要因にもなります。
投資で長期的に成功するためには、他人の意見に惑わされずに自分で企業を分析し判断する能力が不可欠です。
SNSの情報は参考程度に留め、必ず自分自身で企業の決算資料や業界動向を調べる習慣を身につけるのが重要です。
「長期投資するつもり」といいながら、短期的な値動きに振り回される
長期投資をするつもりでいながらも、日々の株価変動に一喜一憂し結果的に短期売買を繰り返してしまう初心者が多く存在します。
個別株は投資信託より値動きが激しいため、含み損が膨らむと「このまま保有して大丈夫だろうか」という不安に駆られやすいからです。
たとえば当初は「5年間保有する予定」だった銘柄を、わずか3ヶ月で10パーセント下落しただけで売却してしまうケースが挙げられます。
しかし、これでは長期投資による企業の成長や複利効果を享受できません。
そのため長期投資を成功させるには、短期的な価格変動に惑わされず、当初の投資計画を貫くことが大切です。
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個別株のデメリットを小さくするための現実的な考え方
本章では、個別株のデメリットを小さくするための考え方を解説します。
投資をする上で重要な考え方なので、ぜひ参考にしてみてください。
事前に売買ルールを決める
感情的な投資判断を避けるため、投資を開始する前に明確な売買基準を数値で設定しておくとよいでしょう。
たとえば「購入価格から10%下落したら損切り」「購入価格から20%上昇したら利益確定」など、具体的な数値で基準を事前に決めておくのが効果的です。
上記のようなルール化により、株価が大幅に変動した際でも冷静な判断を維持できるようになります。
注意点として、市場状況が変わったり感情的になったりしても、ルールは必ず守るようにするのが大切です。
分散投資を徹底する
個別株投資においても複数の銘柄に資金を分散し、特定企業への集中リスクを軽減させる必要があります。
一つの銘柄に資金を集中させると、その企業が暴落した場合、投資資金の大部分を失う可能性があるからです。
たとえば、全投資資金の80%を一つの銘柄に集中させていた場合、その企業の業績悪化により株価が半分以下に下落すると、ポートフォリオ全体で40%もの大きな損失を被ることになります。
そのため、投資資金は複数の銘柄に適切に分散し、一つの企業の業績に過度に依存しないポートフォリオを構築するのが重要です。
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新NISAの仕組みが生む個別株のデメリットについて知りたい人によくある質問
新NISAの仕組みが生む個別株のデメリットについて知りたい人によくある質問は、以下のとおりです。
- 新NISAで個別株をするメリットはある?
- 新NISAで買った個別株をほったらかしにするのはあり?
それぞれ解説します。
新NISAで個別株をするメリットはある?
新NISAで個別株投資をするメリットは、配当金や売却益が非課税になることです。
通常、株式投資では利益に対して約20%の税金がかかりますが、新NISA口座で運用すれば年間240万円の投資枠内であれば税金は一切かかりません。
特に高配当株や成長株への投資では、非課税効果は長期的に大きな差となって現れ、資産形成を効率的に進められる重要なメリットとなります。
新NISAで買った個別株をほったらかしにするのはあり?
新NISAで買った個別株を完全に放置するのは、あまり推奨できません。
企業の業績悪化や事業環境の変化により、株価が大幅下落するリスクがあるからです。
定期的な企業決算チェックや業界動向の把握を怠ると、取り返しのつかない損失を被る可能性があります。
そのため、最低でも1週間に1度は保有株の見直しを行うのが賢明だといえます。
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まとめ
今回は、新NISA制度における個別株投資のデメリットについて解説しました。
新NISA制度は「利益にかかる税金が非課税になる」という魅力的な仕組みですが、投資リスクがなくなるわけではありません。
制度的なデメリットや商品そのもののリスクなど、様々なリスクが存在します。
これらのデメリットを理解した上で、事前の売買ルール設定や分散投資の徹底により、リスクを適切に管理することが重要です。
ぜひ本記事を参考に、新NISA制度を賢く活用して長期的な資産形成に取り組んでみてください。
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株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。






