株式投資で利益を上げるためには、ローソク足チャートをしっかり分析することが必要です。
特に、赤三兵は強いシグナルとして知られており、ぜひ活用したいパターンだと言えるでしょう。
そこで今回は、赤三兵とは何か、具体的にどうやって活用できるかを解説します。
赤三兵とは
まずは、赤三兵の定義や黒三兵との違いについて解説します。
赤三兵の定義
江戸時代に生まれ今や世界中で活用されている古典的な分析法の酒田五法には、いくつかのチャートパターンがあります。
その中で、連続する3本の陽線を赤三兵と呼びます。
陽線は赤色でチャートに記入することが多いため、この名前が付きました。
底値圏では反転、上昇途中では“勢い継続”シグナルとして機能することが多いです。
黒三兵との違い
陽線が3本続くと赤三兵と呼ばれる一方、陰線が3本続くと黒三兵と呼ばれます。
これは、陰線は黒で記入する習慣があったためです。
黒三兵は高値からの下落を意味しており、不吉なことから三羽烏とも言われます。
黒三兵は、売りのシグナルです。
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赤三兵の活用法
赤三兵が出現したら、どのように活用すればよいのでしょうか。
2つのポイントを解説します。
赤三兵のリスクと注意点(ロスカットの重要性)
赤三兵は強い買いシグナルではありますが、ダマシのリスクがあります。
例えば、出来高が少なかったり、日足で見ると上昇トレンドであるものの週足や月足で見ると下降トレンドが継続していたりすると、要注意です。
赤三兵を盲信して「上昇するだろう」と信じ込みポジションを持ち続けると、ダマシに遭った時に大きな損失につながりやすいです。
仮にダマシだったとしても損失を最低限に抑えるため、事前にロスカットを決めておき、感情に流されず機械的に対処しましょう。
また、赤三兵が出ているということは、すでに3日連続で相場が上昇しているということです。
この間に買いエントリーした方は、そろそろ利確しようと考える方もいます。
この反動には警戒が必要で、2本目、3本目の安値割れには注意してください。
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赤三兵は順張りの買いパターン
赤三兵で、上昇途中に出現した場合は、順張りの強気継続シグナルといえます。
赤三兵は下落相場が落ち着いたタイミングで出やすく、売りよりも買い勢力が強くなり、強気相場へを以降していきます。
そのため、順張りでの買い判断に活用しやすく、上昇初動に上手く乗れると大きな利益につながりやすいです。
赤三兵の実践活用例
過去に赤三兵が出た事例として、リーマン・ショック後の底打ち局面があります。
2009年3月に底を打ったあと、3月中旬に3本の陽線が出て、上昇トレンドを示唆しました。
また、2020年のコロナショック後にも、3月後半に底を打った後4月初旬にかけて発生しています。
実際のチャートでは、上図のような形が見られます。
チャート右側に矢印部分に陽線が3つ並んでおり、赤三兵を形成しているのがわかります。
まとめ
今回は、酒田五法の赤三兵について解説しました。
赤三兵は強い買いシグナルで、初期段階でトレンドに乗れば大きな利益を得られるチャンスがあります。
一方、ダマシの可能性もあるのでロスカットを事前に設定しておくことが非常に重要です。
ローソク足チャートを読みこみ、タイミングを逸しないよう積極的にチャレンジしましょう。
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