ビットコイン半減期とは?初心者にもわかる仕組み・次の時期を解説

ビットコイン半減期とは?初心者にもわかる仕組み・次の時期を解説

ニュースやSNSで「ビットコインの半減期が近い」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

しかし、「半減期ってそもそも何?」「どうして価格に影響するの?」と疑問を持つ人も少なくありません。

実は、半減期はビットコインの仕組みを理解するうえで欠かせない大切なキーワードです。

この記事では、投資初心者の方でも分かりやすいように、半減期の意味や理由、価格への影響などを解説します。

   
目次

ビットコイン半減期とは?初心者にもわかる基本解説

まずは、ビットコインの半減期という言葉の意味と、その仕組みを見ていきましょう。

半減期の意味と定義は?

ビットコインの半減期とは、マイニングによって新しく発行されるビットコインの報酬が半分になる時期のことをいいます。

マイニングとは、世界中のコンピューターが取引の記録をまとめて承認する作業のことです。

その作業を行った人(マイナー)への報酬として、新しくビットコインが発行されます。

ビットコインは、あらかじめ発行できる枚数の上限が2,100万枚と決められています。

そのため、無制限に新しいコインを生み出すことはできません。

半減期は210,000ブロックごと(約4年)に訪れ、ブロック報酬は半減。

現在(2025年現在)の報酬は3.125 BTCです。

この仕組みにより、ビットコインの供給量は徐々に減り、最終的には上限に到達します。

ビットコインに半減期がある理由

ビットコインに半減期がある理由は、お金の価値を守るためです。

たとえば、紙幣をいくらでも発行できる世界では、供給が増えすぎてお金の価値が下がってしまいます。

これは「インフレ」と呼ばれ、持っているお金の価値が目減りしてしまう状態です。

ビットコインはこのようなインフレを防ぐために、発行枚数を決め、さらに定期的に発行量を減らす仕組みを導入しました。

希少性を維持して長く価値を保つためのルールとして半減期が存在するのです。

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ビットコインの半減期でどんな影響があるの?

ここでは、ビットコインの半減期が市場全体にどのような影響を与えるのかを解説します。

半減期の前後は価格が上下しやすい

まず注目されやすいのが、価格の変動です。

半減期を迎えると、新たに発行されるビットコインの量が減るため、市場に出回る量も少なくなります。

この供給の減少が価格を押し上げる要因になることがあります。

実際、過去の半減期でもその前後で価格が大きく動く傾向が見られました。

投資家の間で半減期をきっかけに上がるかもしれないという期待が広がることで、買いが増える一方、短期的な売買も活発になり、値動きが激しくなるのです。

ただし、半減期後に一時的な上昇が見られても、その後に調整で下がるケースもあります。

価格が動きやすい時期だからこそ、落ち着いて全体の流れを見ることが大切です。

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ビットコインの希少性が上がる

半減期のもうひとつの大きな影響は、ビットコインの希少性が高まることです。

報酬が半分になることで、新しく発行されるビットコインの量も少なくなります。

その結果、世の中に出回るスピードがゆるやかになり、時間とともに手に入りにくい資産になっていきます。

このように、半減期を経るたびに供給が減ることで、ビットコインは「デジタル・ゴールド」とも呼ばれるほど希少な存在になりました。

マイナーが減少する

半減期は、ビットコインを採掘するマイナーにも大きな影響を与えます。

報酬が半分になるため、同じ労力や電気代をかけても得られる利益が減ってしまうのです。

これにより、一部のマイナーは採算が合わず、活動を停止することがあります。

特に電気代が高い国や、古い機械を使っているマイナーほど撤退しやすい傾向があります。

一方で、最新のマシンを使い、効率的に採掘できるマイナーは残りやすくなります。

結果として、ビットコインのネットワーク全体がより効率的・安定的に保たれていく面もあるのです。

なぜ半減期で価格が上がることがあるの?

ここでは、半減期のたびに「価格が上がる」と言われる理由を解説します。

供給が減ることで手に入りにくくなる

ビットコインの価格が上がりやすくなる一番の理由は、市場に出回る量が減るからです。

半減期を迎えると、マイナーが受け取る報酬が半分になります。

つまり、新たに市場に供給されるビットコインの量が一気に少なくなるのです。

たとえば、毎日100枚のビットコインが新しく生まれていたとしたら、半減期のあとは50枚しか生まれなくなります。

一方で、買いたい人はすぐには減りません。

そのため、欲しい人は多いのに、手に入る数が少ないという状態が起こりやすくなります。

このように供給が減ることで、相対的に価値が上がりやすくなるといえます。

「上がるかも」という投資家心理が働く

もうひとつの要因は、投資家の心理的な期待です。

過去の半減期のあとに価格が大きく上昇した経験から、「今回も上がるのでは?」という前向きな予想が広がりやすくなります。

また、SNSやニュースなどで「半減期が近い」と取り上げられると、初心者や一般投資家の間でも注目が集まりやすくなります。

こうした期待の連鎖が一時的に価格を上げるケースも少なくありません。

ただし、注意したいのは期待が先行しすぎると、後で反動がくることです。

半減期の直後に価格が下がることもあり、

短期的な値動きに惑わされず、長期的な視点をもつことが大切ですよ。

ビットコインの半減期はいつ起きる?

ここでは、ビットコインの半減期がどのような周期で起こるのか、そして次に訪れるタイミングについて解説します。

4年に一度程度起きる

ビットコインの半減期は、およそ4年に一度のペースで起こります。

正確にはブロックが21万個生成されるごとに設定されており、1ブロックが約10分ごとに作られるため、結果的に約4年ごとになるという計算です。

この仕組みは、あらかじめ開発者のサトシ・ナカモトによってプログラムに組み込まれています。

どんなに世界情勢が変わっても、人の意思で変更されることはありません。

次の半減期はいつ?

次の半減期は、ブロックチェーン上の「次の210,000ブロック目」によって決まるため、正確な日付は確定できません。

しかし、現在のブロック生成速度を基にした見通しでは、2028年4月ごろが有力な予想日とされています。

具体的には、最新の予測では「ブロック高1,050,000」で報酬が3.125 BTCから1.5625 BTCへ減るとされており、その瞬間が半減期とみなされます。

なお、予想日はあくまで見立てであり、ブロック生成速度が速かったり遅かったりすると、数日前後にずれる可能性があります。

2028年という目安を頭に入れておくとよいでしょう。

全ての半減期が終わるのはいつ?

ビットコインは、発行上限が2,100万枚と決められています。

この上限に到達するのは、現在のペースでいくと2140年ごろといわれています。

つまり、2140年まではおよそ4年ごとに半減期が続くということになります。

そのたびに報酬は少しずつ減り、最後にはマイナーへの報酬は新規発行ではなく、取引手数料のみになる仕組みです。

これにより、ビットコインは長い時間をかけてゆっくりと新規発行を終え、最終的には完全に発行が止まる通貨になります。

過去の半減期で実際にどうなった?

ここでは、これまでに起きた4半減期を振り返りながら、実際にどのような価格変化があったのかを見ていきます。

これまでの価格推移まとめ

ビットコインは、2009年の誕生からこれまでに4回の半減期を迎えています。

1回目(2012年11月)

最初の半減期では、報酬が50BTCから25BTCに減りました。

当時の価格は1BTCあたり数ドル〜数十ドル程度でしたが、翌年には数百ドル〜千ドル台まで上昇しました。

2回目(2016年7月)

次の半減期では、報酬が25BTCから12.5BTCに減少。

半減期の前後で価格は数百ドル〜千ドル台から上昇を続け、翌年には数千ドルから1万ドルを超える水準に到達しました。

3回目(2020年5月)

3度目の半減期では、報酬が12.5BTCから6.25BTCになりました。

半減期の直後は一時的な調整も見られましたが、2021年には過去最高水準に達しました。

4回目(2024年4月)

4度目の半減期では、報酬は6.25BTCから3.125BTCになりました。

3度目と同じく直後は一時下がりましたが、2025年10月現在、10から11万ドルになっています。

このように、過去の半減期のあとはいずれも価格が上昇傾向を見せてきたことが分かります。

ただし、これはあくまで過去の結果であり、未来も同じ動きをするとは限りません。

初心者が知っておきたい半減期のQ&A

ここでは、投資初心者の方が半減期についてよく疑問に思うポイントを、やさしく解説します。

Q1. 半減期はビットコイン以外にもある?

はい、一部の仮想通貨にも半減期の仕組みがあります。

代表的な例は「ライトコイン(LTC)」で、ビットコインと同じく一定の周期で報酬が減る設計になっています。

ただし、すべての仮想通貨にあるわけではなく、コインごとにルールが異なります。

Q2. 半減期前に買ったほうがいいの?

タイミングを狙うよりも、長期的な視点で少しずつ買う方が安心です。

過去の半減期では確かに価格が上がった例もありますが、短期的には大きく値動きすることもあり、初心者にはリスクが高い場面もあります。

また、半減期は多くの投資家が注目しているため、「半減期前に買っておこう」という思惑で価格が先に上がることもあります。

つまり、実際の半減期を迎えたときにはすでに上昇分が織り込まれていることもあるのです。

焦らず、少額からコツコツと積み立てていく方が、リスクを抑えながら安心して投資を続けられますよ。

まとめ

ビットコインの半減期とは、マイニング報酬が約4年ごとに半分になる仕組みのことです。

このルールによって新しいビットコインの供給量が減り、結果として価格や市場に影響を与えます。

過去の半減期では上昇傾向が見られましたが、今後も同じとは限りません。

大切なのは、半減期を値上がりイベントとして捉えるのではなく、ビットコインという仕組みを理解するきっかけにすることです。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

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この記事を書いた人

株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。

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