株式投資初心者のギモンとして、「日経平均やTOPIXを確認するのは何のためだろう」と考えることはありませんか?
まず日経平均では、日本株全体がどのように動いているかを確認することができます。
現在日本の市場が上昇局面にあるのか下落局面にあるのかを知ることができるので、日本経済の大まかな流れを把握することができます。
そのため、プロの投資家は必ず1日のはじめに日経平均やTOPIXを確認して、前日までの流れを把握しているのです。
では実際に日経平均やTOPIXを確認すると、どのような情報が得られるのでしょうか。
今回は日経平均とTOPIXについて紹介をしつつ、初心者でも毎日確認すべき理由を紹介します。
この記事でわかること
- 日経平均について
- TOPIXについて
- 日経平均とTOPIXを毎日確認する必要性
日経平均とTOPIXについて
日本全体の株式の状態を知りたい時に使われるのが、日経平均やTOPIXです。
日経平均はニュースなどでも良く名前が出てくるため、初心者の方でも名前だけは知っているという方も多いでしょう。
TOPIXも名前を聞くことがありますが、日経平均ほどの知名度はなく、意外とどのようなものなのかを知らないという人もいると思います。
そこでまずは、日経平均とTOPIXについてどのようなものなのかを紹介していきます。
日経平均とは
日経平均とは日経平均株価の略で、日本経済新聞社が東証1部に上場をしている企業の中から、業種などのバランスを考えて選んだ225社の平均株価のことです。
日経平均で選出されている銘柄には、富士フィルム、大林組、味の素、ENEOS、日本製鉄、NTTドコモ、コナミHD、トヨタ自動車などがあり、ほとんどが日本を代表する企業と言っても良いでしょう。(2020.12月現在)
そのため日経平均株価の値動きは、日本を代表する企業の株価の平均であるため、日本経済がどのように変動しているのかを知るための指標にもなるのです。
ちなみに日経平均で選出されている銘柄は年に1回の見直しが行われるため、ある分野で影響力が落ちた企業に関しては他の勢いがある企業と入れ替わりが発生します。
TOPIXとは
TOPIXとはTokyo stock price indexの略で、東証株価指数のことでもあります。
日経平均と同じく、日本株がどのように動いているのかを知ることができる代表的な指数の一つですが、指数に反映されている銘柄に関してはかなり数が多いという特徴があります。
日経平均は東証1部に上場をしている企業の内225社しか選出されていませんが、TOPIXは東証1部に上場をしている全銘柄が対象となっているのです。
さらにTOPIXは株価の平均ではなく、各企業の時価総額(株価×発行株式数)から計算されており、企業が株式市場に与える影響がより実際のものに近くなっています。
それは株価だけで見ると株価の高さや変動の激しによって指標に大きな影響を与えますが、実際の株式市場では各株の発行部数によって市場に影響を与えるウェイトが変わるためです。
高い株価の銘柄でも発行部数が少なければ市場に対するウェイトが低くなり、発行部数が多くなればその分市場に対するウェイトが高くなります。
株価3万円×1億株発行=3兆円ですが、株価3,000円×100億株発行=30兆円となるので、、株価3,000円の企業の方が株式市場に影響を与えるウェイトが大きいことがわかります。
そのため実際に株式市場の動向を調べるためには、採用銘柄数も多いTOPIXが向いているのです。
初心者も日経平均とTOPIXは毎日確認しよう
ここまで日経平均とTOPIXについて紹介をしてきました。
日経平均とTOPIXに関しては、プロの投資家であれば必ず確認すると言っても過言ではないくらい重要な指標であり、株式投資初心者の方も毎日確認すことをおススメします。
基本的には個別の銘柄でトレードをしますが、日本株の指標でもある日経平均の流れを見ることが重要となるためです。
例えば、日経平均株価が下落を続けているのに、上昇気味の個別銘柄を買おうと思うことは少し危険と言えます。
なぜなら、日経平均が下がっているという事は、日本株を代表する銘柄たちの株価が下がっているということであり、同時に日本株全体が下落局面にあると言っても過言ではないからです。
つまり、上昇気味の個別銘柄があったとしても日経平均に連られて下落に転じる可能性が高く、その場合は負けてしまうかもしれません。
大きな流れに逆らわず順張りでトレードする方が安全なので、初心者の方も日経平均とTOPIXは毎日確認するようにしましょう。
※順張りとは・・・株価が上昇している(上昇トレンドにある)最中に新規に買うこと
日経平均とTOPIXはどのように使い分ければ良い?
日経平均とTOPIXに関して、両方に共通する使い方としては株式市場全体の流れを把握するためのものと認識をしましょう。
ただし、日経平均は日本を代表する225社の株価であり、TOPIXは東証1部に上場する全ての企業の時価総額という事は忘れないようにしてください。
大きな流れを確認することができる2つの指標ですが、日経平均は大まかな日本株の流れを確認出来て、TOPIXは正確な市場全体の流れを確認出来る、という使い分けが良いでしょう。
ちなみに、日経平均は225社の平均であるため、一部の銘柄の急騰や急落の影響を受けやすい傾向にあります。
例えば、日経平均に選出されているA社の株価だけが急落した時に、下落価格が大きい場合には日経平均でも大きな下落が起きる可能性があります。
そうなってしまうと、日経平均とA社の株価は下がっているのに、他の銘柄に関して大きなが下落が見られず正常な日本株市場の状況を把握することができません。
もしそのような事態が起きた際には時価総額を採用しているTOPIXで状態を確認しましょう。
こういった場面が株式市場ではたまに起こるため、日経平均とTOPIXに関しては両者を毎日確認した方が良いのです。
確認のタイミングについては、株式市場の取引が始まるまでの朝と株式市場の取引が終わった後の確認がおすすめです。
詳しくは毎日チャートを確認していますか?トレードをしない日でもチャートは確認しよう を参考にしてみてください。
まとめ
- 日経平均は東証1部に上場している企業のうち225社の平均株価
- TOPIXは東証1部に上場している全企業の時価総額
- 日経平均とTOPIXは日本の株式市場の流れを知るために確認する
いかがでしたでしょうか。
日経平均とTOPIXは、株式市場の流れを確認することができます。
これまで確認をしていなかった方はこれからぜひ確認するようにしてみてください。
株式市場の流れを確認してからのトレードを行えば、さらに価格変動の予測を行いやすくなるはずです。
もちろん一番重要なのは、個別の株できちんとテクニカル分析を行い、予測を立てながらトレードを繰り返すことです。
そのため、あくまでも日経平均とTOPIXは指標の一つとして、自分がトレードを行う際の分析材料の一つとしましょう。
日経平均については日経平均株価(日経225)とは? 株初心者にもわかりやすく解説しますでも詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。
地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。
その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。