株式累積投資(るいとう)とは?少額からコツコツ積み立てる魅力とリスク

株式累積投資(るいとう)

みなさんは「株式累積投資(るいとう)」をご存知でしょうか?

基本的に「株式は100株単位でしか買えない」という認識をしている方がほとんどかと思います。

ただし、株式累積投資を含むほかの投資方法であれば単元株に囚われず少額投資をすることが可能です。

では、株式累積投資とはどのようなものなのでしょうか?

本記事では手元の投資資金が十分でない方や株式投資初心者の方におすすめの株式累積投資(るいとう)について、わかりやすく解説していきます。

この記事でわかること

  • 株式累積投資とは何か
  • 株式累積投資のメリット
  • 株式累積投資のデメリット

株式ミニ投資とは?10株単位でも株式が買える仕組みについて解説します

目次

株式累積投資(るいとう)って何?

まずは株式累積投資(るいとう)がどういうものなのかについて、ご説明していきます。

株式累積投資とは、毎月同じ額で、つまり定期的に定額で株式を購入する投資方法のことです。

詳しくご説明すると、1銘柄を毎月1万円~100万円未満かつ1,000円単位で購入するイメージです。

ただし、通常の株式取引をおこなっている方からすると「このとき単元株は考慮しなくていいの?」と疑問が浮かんでくるかと思います。

そのとおりで、日本企業の株式は単元株を100株としており、単元株という単位でしか購入することができません。つまり「株式投資をしたい!」と思っても最低投資額として“株価×100株”の支払いが必須となります。

場合によっては、ある企業の株式を1単元株購入するのに100万円以上が必要になることもあります。

たとえば株価が高い日本企業として有名な、アパレルショップ「ユニクロ」や「GU」を展開する(株)ファーストリテイリングは、2020年4月30日現在で株価が5万1,500円です。つまり、1単元株購入するためには515万円(=5万1,500円×100株)が必要となります。

このような大金は、投資初心者の方や投資資金がまだ十分でないという方には賄いきれませんので、(株)ファーストリテイリングへの投資は諦めざるを得ないと感じてしまいます。ただし、株式累積投資であれば単元株に縛られる必要はありません。

たとえば毎月10万円で株式累積投資をおこなうとすると、(株)ファーストリテイリングの株式を1.538…株(=10万円÷6万5,000円)というように、小数点を含む株数で少額購入が可能になります。このような購入を同じ銘柄に対して繰り返していくことを株式累積投資(るいとう)といいます。

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株式累積投資(るいとう)のメリット

株式累積投資(るいとう)が一体どういう投資方法なのか、お分かりいただけたでしょうか?次は、さまざまな投資方法があるなかで株式累積投資をおこなうメリットをご紹介していきます。

少額投資ができる

なんといっても株式累積投資(るいとう)の大きなメリットは、単元株に縛られずに毎月自身が設定した額の範囲内で株式投資ができるという点です。

購入したい株があっても100株単位で購入しなければならないという理由から、投資を諦めた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

株式累積投資なら、初めからまとまった投資資金が手元になくても積立貯金のような要領で株式を積立購入することができるので、手軽に始めることが可能です。

平均取得価格を下げることができる

「ドルコスト平均法」をご存知でしょうか?

ドルコスト平均法とは、株式のような価格が変動する金融商品を毎月定額で購入することで平均取得価格を下げていく方法のことです。

実は株式累積投資では、ドルコスト平均法を利用して株式を購入することになります。

というのも、毎月1万円でA社の株式に対して株式累積投資をおこなうとすると、A社の株価が高くとも低くともあなたがA社に投資するのは必ず1万円です。

ただしその中身を見てみると、株価が高いときは購入株数が少なくなり逆に株価が低いときは購入株数が多くなることがわかります。

株式累積投資(るいとう)をおこなうと、“安いときに多く買う”という構図がすでにできあがっているため、平均取得価格を下げることが可能です。

初心者の方で株式投資に関する知識があまりない方でもリスク回避しやすいでしょう。

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分散投資ができる

株式累積投資(るいとう)は、毎月1つの銘柄にとどまらず複数の銘柄に投資をすることができます。

たとえば、上記でご説明したように(株)ファーストリテイリングに集中投資していると、アパレル業界が不振になり株価が暴落したときに大きなダメージを受けてしまいます。

そのため、アパレル業界とは異なった業界の銘柄に投資先を分散させておくことで株価下落によるダメージを抑えることが可能です。

通常の株式取引だと単元株に縛られることで、1銘柄に投資するだけで投資資金がカツカツになってしまい、ほかの銘柄に投資する余裕資金がなくなってしまう可能性があります。

その点株式累積投資は、余裕資金が生まれやすくなるので魅力的でしょう。

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株式累積投資(るいとう)のデメリット

上記では株式累積投資のメリットをご紹介しました。

次に、対照的となるデメリットについて解説していきます。一長一短あることを理解して、自身に合った投資方法を見つける参考にしてみてくださいね。

取り扱っている証券会社が少ない

株式累積投資はインターネット上での取引が難しく、窓口を設けているような証券会社での支店取引が原則となっています。

最近では支店を持たないことから取引手数料を大幅に引き下げたネット証券会社が台頭していますが、ネット証券会社では株式累積投資が取り扱われていません。ご注意ください。

売買タイミングが不自由

株式累積投資では、毎月あらかじめ決定した日に株式を積立購入していくことになります。

そのため、もし自分が投資している株式が安値圏にあると判断できても、そのような自分が望むタイミングで株式を購入できない可能性があります。

購入日の変更ができないわけではありませんが、電話もしくは店頭での手続きが必要になる可能性があります。その場合平日した手続きができない場合がほとんどなので、難しい方もいらっしゃるかもしれません。

株主優待を受け取ることができない

株式累積投資(るいとう)では株主優待を実施している企業株の取り扱いもありますが、なんと名義は購入者本人ではなく証券会社です。そのため、名義が証券会社である限りは株主優待を受け取ることができません。

もし株主優待目的で株式投資をおこなうのであれば、株式累積投資を繰り返して単元株を満たすまで保有株数を増加させていくことで、名義を購入者に変更してもらう必要があります。

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まとめ

  • 株式累積投資(るいとう)とは、毎月定額で株式を購入していく投資方法
  • 単元株に縛られない少額投資が可能で、分散投資はもちろん平均取得価格を下げることもできる
  • 取り扱っている証券会社が少なく、単元株を満たすまで株主優待を受け取ることができない

いかがでしたでしょうか?

本記事では株式累積投資(るいとう)という投資方法について、そしてメリット・デメリットを解説してきました。

株式累積投資を利用することで、本来なら単元株ルールによって購入できなかった銘柄が購入できるというのは非常に魅力的ではないでしょうか?

ただしネット証券会社で取り扱われていない分取引手数料は割高となる可能性があるので、ネット証券会社が取り扱っているものを含むさまざまな投資方法を吟味してみることをおすすめします。

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この記事の監修者

監修者プロフィール

トレード歴40年の株職人。“株匠” を目指している。
20歳で株の売買を始めてから20年間、
「日本郵船」1銘柄のみの「売り」「買い」に集中、大きな利益を重ねる。
その後、宮本武蔵が洞窟に籠もるかの如く、チャートと建玉の研究に没頭する。

現在も、チャートと建玉の操作のトレード手法をさらに極めるべく精進を重ねており、
日本株、米国株、イタリア指数、イギリス指数、ユーロ指数、金、原油、コーン、FXなど、
どの市場でも大きな利益を生み出している。

ラジオNIKKEI「相場師朗の株は技術だ!」でキャスターを務める。
東京証券取引所北浜投資塾講師、日本経済新聞社お金の学校講師。

この記事を書いた人

著者プロフィール
根本 卓(株塾・インテク運営責任者)
1年間勉強・練習後に2013年から株式投資を運用資金30万円から開始。

地道に続け、7年後に月500万円の利益を出せるように。

その経験を活かし、株塾サービスに反映・インテク記事を書いています。

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