チャート分析でよく耳にする赤三兵は、陽線が3本連続で出現する強力な買いサインです。
底値圏で発生すれば上昇トレンドへの転換を示すため、多くの投資家が注目しています。
一方で「赤三兵が出たから」と飛びついて失敗する初心者が多いのも事実です。
本記事では赤三兵の正しい見方とダマシを回避するコツを徹底解説します。
基本の形から実践的な活用法までマスターすれば、自信を持ってトレードできるようになります。
赤三兵とはローソク足が示す強力な買いサイン
赤三兵の基本的な定義とチャート上の形
赤三兵はローソク足のチャート分析において非常に有名なパターンのひとつです。
具体的には、始値よりも終値が高い「陽線」が3本連続して出現した状態を指します。
チャート上では右肩上がりの階段のように見えるのが特徴です。
1日や1週間といった期間の中で、買い手の勢いが売り手を上回る状態が3回続いていることを意味しています。
そのため、相場全体の強気なムードを表すサインとして多くの投資家に意識されています。
酒田五法における赤三兵の歴史的背景
この特徴的なローソク足の並びは、江戸時代に日本で考案された「酒田五法」という相場分析手法に由来しています。
かつての米相場で使われていた分析手法ですが、その精度の高さから現代でも世界中のトレーダーに愛用されているのです。
陽線を赤色で描く習慣があったことから、3つの赤い線が並んで進む様子を兵隊に見立てて赤三兵と名付けられました。
歴史ある手法が今なお通用することは、相場における人間の心理が昔から変わっていないことを証明しています。
赤三兵が投資家に注目される心理的理由
なぜこれほどまでに赤三兵が重要視されるのかというと、市場参加者の心理状態が色濃く反映されるからです。
陽線が1本出ただけでは一時的な反発に過ぎないかもしれません。
しかし、3本連続で陽線が形成されるということは、最初の買いに追随して新たな買い注文が次々と入ってきている証拠です。
下落に対する不安が払拭され、投資家たちが「ここから価格は上がる」という確信を持ち始めている状況を示しています。
だからこそ強力な買いシグナルとして機能するのです。
赤三兵と黒三兵の違いをわかりやすく比較
黒三兵とは下落を示す危険な売りシグナル

赤三兵と対をなす重要なパターンに黒三兵というものがあります。
赤三兵が陽線の3本連続であるのに対し、黒三兵は始値よりも終値が低い「陰線」が3本連続で出現する形です。
陰線を黒色で描く習慣があったことからこの名前が付けられました。
黒三兵は高値圏から下落が始まるサインとして知られており、別名で「三羽烏」とも呼ばれるほど不吉な予兆とされています。
相場が崩れ始める危険な売りシグナルであるため注意が必要です。
ローソク足の基本的なパターンを徹底解説!ローソク足を使った投資方法も紹介
色と方向性による相場心理の読み解き方
赤三兵と黒三兵の違いは、単なる色や方向性の違いにとどまらず、相場に参加している人々の心理の真逆な状態を表しています。
赤三兵が出現しているときは、買い遅れたくないという焦りや利益を伸ばしたいという強気な心理が働いています。
対に黒三兵が出現しているときは、損失を抱えたくないという恐怖や早く逃げ出したいという弱気な心理が市場を支配しているのです。
このようにローソク足の連続性を見るだけで、相場全体の感情の動きを手に取るように理解することができます。
赤三兵の活用法
赤三兵が出現したら、どのように活用すればよいのでしょうか。
2つのポイントを解説します。
赤三兵のリスクと注意点(ロスカットの重要性)
赤三兵は強い買いシグナルではありますが、ダマシのリスクがあります。
例えば、出来高が少なかったり、日足で見ると上昇トレンドであるものの週足や月足で見ると下降トレンドが継続していたりすると、要注意です。
赤三兵を盲信して「上昇するだろう」と信じ込みポジションを持ち続けると、ダマシに遭った時に大きな損失につながりやすいです。
仮にダマシだったとしても損失を最低限に抑えるため、事前にロスカットを決めておき、感情に流されず機械的に対処しましょう。
また、赤三兵が出ているということは、すでに3日連続で相場が上昇しているということです。
この間に買いエントリーした方は、そろそろ利確しようと考える方もいます。
この反動には警戒が必要で、2本目、3本目の安値割れには注意してください。
損切り(ロスカット)とは?初心者でもわかるリスク管理の基本と成功のポイント
赤三兵は順張りの買いパターン
赤三兵で、上昇途中に出現した場合は、順張りの強気継続シグナルといえます。
赤三兵は下落相場が落ち着いたタイミングで出やすく、売りよりも買い勢力が強くなり、強気相場へを以降していきます。
そのため、順張りでの買い判断に活用しやすく、上昇初動に上手く乗れると大きな利益につながりやすいです。
赤三兵の実践活用例
過去に赤三兵が出た事例として、リーマン・ショック後の底打ち局面があります。
2009年3月に底を打ったあと、3月中旬に3本の陽線が出て、上昇トレンドを示唆しました。
また、2020年のコロナショック後にも、3月後半に底を打った後4月初旬にかけて発生しています。

実際のチャートでは、上図のような形が見られます。
チャート右側に矢印部分に陽線が3つ並んでおり、赤三兵を形成しているのがわかります。
【初心者必見】株価チャートの見方とは?見方の基本と注目すべきポイントを解説
順張りの買いエントリーのタイミング
実際にトレードで赤三兵を活用する際は、トレンドの波に乗る「順張り」の手法が基本となります。
下落相場が落ち着いて横ばいになり、そこから赤三兵が出現したタイミングが理想的な買いのエントリーポイントです。
ただし3本目の陽線が完成するのを待ってからエントリーするのが確実な方法です。
焦って途中で買ってしまうと、最終的に陰線に変わってしまいシグナルが成立しないこともあるため、ローソク足の確定を待つ忍耐が求められます。
出来高を伴う赤三兵の信頼性の高さ
チャートの形だけでなく出来高も一緒に確認することで、赤三兵の信頼性をさらに高めることができます。
出来高とは一定期間内に成立した取引の量のことです。赤三兵の出現とともに出来高が大きく増加している場合、多くの投資家が積極的に取引に参加していることを意味します。
この「参加者が増えている上昇」は非常に力強く、ダマシに終わる可能性が低くなります。
逆に出来高が少ない中での上昇は、少数の取引で価格が動いているだけなので注意が必要です。
赤三兵のダマシを回避するリスク管理術
上ヒゲが長い赤三兵には要注意
強力なサインである赤三兵にも「ダマシ」と呼ばれる例外が存在します。
買いのサインだと思ってエントリーしたのに、価格が下がってしまう現象のことです。
これを回避するためには、ローソク足の形を詳細に観察する必要があります。
たとえば3本の陽線のうち、上ヒゲが長く伸びているものがある場合は要注意です。
上ヒゲは高値まで買われた後に強く売り戻された証拠であり、買いの勢いが弱まっていることを示唆しています。
上位足のトレンドを確認して勝率を上げる
ダマシを防ぐためのもうひとつの有効な方法は、より長い期間のチャートである「上位足」を確認することです。
たとえば日足のチャートで赤三兵が出現して上昇トレンドに見えても、週足や月足といった大きな時間軸では依然として強い下降トレンドの最中である場合があります。
この場合、日足の赤三兵は一時的な反発に過ぎず、再び下落に転じるリスクが高いと判断できます。
複数の時間軸を横断して分析することでトレードの勝率を劇的に上げることが可能です。
感情に流されない適切な損切りラインの設定
どれほど慎重に分析を行っても、相場に絶対はありません。
赤三兵を根拠にエントリーした後、予想に反して価格が下落し始めた場合は、躊躇なく撤退する決断力が不可欠です。
事前に「この価格を下回ったら必ず売却する」という損切りのラインを決めておき、そこに達したら機械的に決済を実行しましょう。
とくに赤三兵を形成した最初の陽線の最安値を割り込んだ場合は、上昇の根拠が崩れたと判断すべき重要な撤退の目安となります。
赤三兵と組み合わせて使いたいテクニカル指標
移動平均線でトレンドの方向性を確認
赤三兵単独で判断するのではなく、他のテクニカル指標と組み合わせることでより精度の高い分析が可能になります。
代表的なものが移動平均線です。一定期間の価格の平均値を結んだ線であり、トレンドの方向を一目で把握することができます。
赤三兵が出現したときに、価格が移動平均線を下から上へ突き抜けていれば、上昇トレンドへの転換がより確実なものとなります。
さらに移動平均線自体が上向きに転じていれば非常に強い買いシグナルです。
RSIなどのオシレーター系指標で過熱感をチェック
また、相場の「買われすぎ」や「売られすぎ」を判断するオシレーター系の指標も併用すると効果的です。RSIなどがこれに該当します。
赤三兵が出現したときにRSIの数値が低く売られすぎの水準にあれば、そこからの反発は大きな上昇を期待できます。
反対にRSIがすでに買われすぎの水準にあるときに赤三兵が出た場合は、前述した高値圏での罠である可能性が高くなります。
複数の指標で多角的に相場を分析する癖をつけましょう。
よくある質問
赤三兵って、結局ひとことで言うと?
陽線が3本続いて、買いが優勢な流れが続いているように見える形です。
ただし「上がるサイン」と決めつけるより、“今は買いが強めに出ている場面”くらいの受け取り方がちょうどいいでしょう。
出来高は見たほうがいいですか?
見たほうが分かりやすいです。
赤三兵が出ても、出来高がしぼんでいると「盛り上がってない上げ」に見えることがあります。
逆に、出来高が増えていると「参加者が増えている上げ」として注目されやすいです。
赤三兵と似ていて紛らわしい形はありますか?
あります。初心者が迷いやすいのはこのあたりです。
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3本とも陽線だけど、上ヒゲが長くて“上で売られてる感”が強い
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途中で勢いが止まって、3本目がほぼ十字線っぽい
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上げが続いた後に出ていて、すでに過熱っぽい
「赤三兵っぽい!」と思ったら、場所 → 出来高 → 上の壁の3点を確認しましょう。
まとめ
赤三兵は単に陽線が3つ並んだだけの形ではなく、市場参加者の強気な心理が凝縮された非常に実用的なパターンです。
しかし、形だけを暗記して盲信するのは危険です。
チャート上で出現した場所はどこか、出来高は伴っているか、上位足のトレンドに逆らっていないかなど、総合的な視点で確認することが大切です。
まずは実際のチャートを開き、過去の値動きの中から赤三兵を探して検証することから始めてみてください。
正しい観察の順序を身につけることが、投資スキル向上の最短ルートになります。
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株価チャートを見ていると、
「今は買っていい場面なのか」
「もう少し待つべきなのか」
「この上昇は続くのか、それとも一時的なものなのか」
「そもそも、チャートのサインがわからない」
など、判断に迷う場面は少なくないでしょう。
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特に見逃してはいけない「大きなトレンドサイン」は必見です。
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株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。






