株式投資初心者の方は、「どうやって購入する銘柄を選べばいいのだろう」「儲けるためにはどこに注目すればいい?」など、たくさんの疑問があるでしょう。
そこで今回は、銘柄選びの際に重要なポイントとなる配当利回りについて解説します。
これから株式投資を始める方やまだスタートしたばかりの方は、ぜひ参考にしてください。
株式投資とは
配当利回りについて理解するためには、株式投資の基本的な知識が必要です。
株式投資とは、企業が事業のための資金を集め、投資家が出資する仕組みです。
株式投資で利益を得る方法は、インカムゲインとキャピタルゲインの2種類があります。
インカムゲインとは、自身が保有する株式から受け取る、配当金や株主優待などのことです。
保有している間は、ずっと利益を得続けることができます。
キャピタルゲインとは、株式を売却した際に得られる利益のことです。
購入した金額より高く売却できれば、差額で大きな利益を得られます。
インカムゲインは年間数%程度ですが、キャピタルゲインは大きく儲ける可能性もあります。
投資期間がどのくらいか、どの程度のリスク許容度があるかによって、優先度合が異なります。
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配当利回りとは
株式投資を始めるにあたり、配当利回りは必ずチェックすべきポイントです。
配当利回りとは何か、どのように算出されるのかなどについて解説します。
配当利回りの意味
配当利回りとは、株価に対する1株あたりの年間配当金割合のことです。
企業は株主に対して、事業で得た利益の一部を配当として還元します。
一般的には、1年ごともしくは半年ごとに支払われます。
いくらの投資に対していくらの配当がもらえるか、配当利回りは企業によって異なります。
例えば利回りが3%であれば、1,000万円の投資に対して30万円の配当が得られます。
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配当利回りの計算方法
配当利回りは、下記の計算式で算出されます。
配当利回りが高い方が配当金の割合が大きくなるため、投資家にとっては魅力的だといえるでしょう。
2025年2月時点での配当利回りランキングは、下記の通りです。
予想配当利回りと実績配当利回りの違い
配当利回りには、予想配当利回りと実績配当利回りの2種類があります。
予想配当利回りとは、企業が発表する配当予想を用いて計算するものです。
実績配当利回りは、確定した年間配当金に基づいて計算されます。
予想配当と実績配当が異なると大きく株価が変動することがあります。
例えば2025年2月、太平洋金属株式会社は無配を予定していた2025年3月期の配当予想について、期末一括135円を実施し、3期ぶりに復配すると発表しました。
これを受けて株価が大暴騰しています。
予想配当利回から実績配当利回りの変更が発表されると、株価が大きく動きます。
配当利回りに注目すべき理由
株式投資において、配当利回りはなぜ重要なのでしょうか。
その理由を、3つにわけて解説します。
定期預金で得られる金利より高額の配当金を得られる
株式投資は、初心者の方も始めやすくじっくりと資産を増やしやすい投資です。
定期預金と比べた場合、定期預金の金利はほとんど1%以下で、1000万円を預けても1万円しか増えません。
しかし、配当利回りの高い株式投資を行えば、2倍、3倍の利益を得ることができます。
株式投資は頻繁に売り買いするよりも長期的に利益を出す方がおすすめで、「単に定期預金に入れておく」よりも「株式を買って寝かせておく」方が資産形成に役立つでしょう。
初心者でも利益を得やすい
投資には様々な種類がありますが、なかでも初心者の方には株式投資がおすすめです。
というのも、投資では配当金から得るインカムゲインのほか、売買の差額で利益を得るキャピタルゲインも狙えますが、初心者の方にとって大きなキャピタルゲインを狙うのは簡単ではありません。
毎日細かく値動きをチェックしなくてはなりませんし、知識がなければ「適切に売買するためどの指標をどうやって活用してよいか」がわからないためです。
しかし、すでに成熟した企業の安定した高配当株を買うことで、安定的に配当を得られます。
定期的に利益を得られる
配当金は、一般的に1年ごと、もしくは半年ごとに支払われます。
何月に支払われるかは統一されておらず、企業によってそれぞれ定められています。
そのため、配当金が支払われるタイミングが別の銘柄を複数買っておくことによって、定期的に利益を得ることが可能です。
場合によっては、毎月配当金を得てそれで生活するといったこともできます。
配当利回りにおける注意点
配当利回りに注目して株式投資を始めるには、いくつかの点に注意しなくてはなりません。
特に初心者の方は、以下の2つを確認しておきましょう。
減配と無配のリスクがある
企業の事業が悪化すると、減配や無配となる可能性があります。
もちろん、倒産すれば配当がもらえないどころか投資資金も無駄になります。
過去にも、継続して配当金が支払われていたにも関わらず、途中から業績悪化により配当金が0になったケースはあります。
予想配当利回りが発表されてもそれはあくまで予想であると認識し、配当金をあてにして生活費を計算するといったことはやめましょう。
株価が下がると損失が出る
配当金は株を保有している間にもらえるお金で、これだけで購入金額を賄えるとは限りません。
最終的に売却する際、インカムゲインとキャピタルゲインをあわせていくらになるかを考え、プラス・マイナスを判断します。
そのため、いくら配当利回りが高くても、売却時に株価が大きく下がっていれば、トータルで損をする可能性もあります。
銘柄選びの時は、その企業の安定性や将来性もしっかり検討しましょう。
配当手取り実額にも注目する
銘柄を選ぶとき、配当利回りだけではなく配当手取り実額にも注目しましょう。
配当利回りで考えると株価の変動により利益が大きく変わりますが、変動の小さい安定した大型の株を買って「いくら手元に入るか」を基準にした方が、安心して運用できます。
まとめ
今回は、配当利回りについて解説しました。
銘柄を選ぶときは様々なデータを勘案しなくてはなりませんが、この配当利回りもしっかり考慮して選ぶようにしましょう。
また、配当手取り実額にも注目し、実際に自分の手元にいくら入るのかを計算することで安心して運用しやすくなります。
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株トレード歴40年のプロトレーダー相場師朗先生が監修する株式投資情報総合サイト「インテク」の編集部です。今から株式投資を始めたいと思っている投資初心者の方から、プロが実際に使っているトレード手法の解説までの幅広いコンテンツを「わかりやすく、気軽に、実用的に」をモットーに発信しています。