こんにちは、インテク事務局です。
株式投資をしている方にとって「株価暴落」という言葉は、1番といってもいいほどおそろしいものなのではないでしょうか?
「自分が保有している銘柄の株価が下落したら…」と考えると、怖いですよね。
今回は「暴落」という言葉の基本をおさらいしたうえで過去の事例を紹介し、暴落を投資チャンスに変える方法をご紹介していきます。
この記事でわかること
- 「暴落」の意味
- 過去の株価暴落の歴史
- 暴落を投資チャンスに変える方法
株価の暴落とは?
まずは、株価の「暴落」が一体どういう状況を示しているのかについて見ていきましょう。
暴落とは、株式取引によって決まる株価が、急激かつ大幅に下落することです。
株価が下落するということは、その株が非常に多く売りに出されていて需要がない状態を意味しています。つまり株が不人気な状態ということです。
とくにその下落度合いが大きい場合には「大暴落」と誇張されることもあります。
ただし、「○%以上の下落があれば暴落」といった明確な定義はありません。
1日かけて10%株価が下落したことを暴落ということもあれば、1年かけて50%株価が下落したことを暴落ということもあります。
過去の株価暴落の歴史
株式投資初心者の方でも、株価暴落と聞くといくつか思い浮かぶ出来事があるのではないでしょうか?
本記事では、株価暴落の代表的な例をいくつかご紹介していきます。
- チューリップバブル
「チューリップバブル」とは1637年にオランダで起こった出来事で、世界で1番最初の株価の大暴落といわれています。
チューリップバブルとは、チューリップの球根への過剰投資によってその価格が平均年収の20倍以上の高値にまで高騰したという出来事のことです。
チューリップの球根が先物取引の対象とされていて、来年に収穫される球根を予約購入しておいて手形で決済するという取引がおこなわれていました。
このチューリップバブルの崩壊は1637年2月3日に、予期せぬ形で起こります。
突然球根の価格が10分の1まで暴落し、最終的にはチューリップバブルが起こる前までの価格にまで落ち着きました。
株価の大暴落と聞くと経済によくない影響を与えるイメージがあるかと思いますが、チューリップバブルはオランダ経済にそこまで深刻な悪影響を与えることはなく、少数の個人が破産し成金を生み出した程度で終了したといわれています。
- 世界恐慌(ウォール街大暴落)
「世界恐慌」については学校で習ったりしてご存知の方も多いのではないでしょうか?
きっと、これまでで1番有名な株価の大暴落といっても過言ではありません。
世界恐慌が起こる前、1928年~1929年にかけてNYダウの価格が徐々に上昇し始めて、アメリカでは株式投資ブームが起こりました。
そしてNYダウは1929年9月3日に最高値をつけるほどでしたが、その後下落を始め、株価大暴落の初日となる10月24日(木)に「ブラックサーズデー」を迎えます。
さらにその後10月28日(月)には「ブラックマンデー」、10月29日(火)には「ブラックチューズデー」を迎え下落幅は10%を超えており、いよいよ株価崩壊が発生しました。
その後NYダウは1930年に入ると一時的に上昇を見せたのですが、世界恐慌に入り(ウォール街大暴落が引き起こしたという説がある)1932年7月8日まで下落をし続けました。
世界恐慌では41.22ドルという史上最安値をつけたほどの大暴落でした。
- バブル崩壊(日本)
日本人なら知っている方がほとんどと考えられる「バブル崩壊」も、株価の大暴落の1つです。
日経平均株価は1989年12月29日に最高値である38,957円44銭をつけましたが、その翌年10月1日には一時的に2万円を割る事態となりました。
つまり、約9カ月かけて50%ほど下落したということになります。
その後アベノミクスによって日経平均株価は上昇を見せ21,000円台をつけているものの、1989年12月29日につけた最高値である38,957円にはまだまだ及ばず、日本のバブル崩壊がいかに深刻だったのかがお分かりいただけるかと思います。
- ITバブル崩壊
「ITバブル」とは、1990年代後半にアメリカでIT関連企業への投資増加によって、株価が大きく上昇したことをいいます。
当時はMicrosoftがWindows95を発表してパソコンが普及し始めた時期ということもあり、MicrosoftはもちろんAmazonやAOLも話題になりました。
このITバブルが崩壊したのは、日本では2000年3月の光通信の連続ストップ安がきっかけだといわれており、同時にアメリカでもナスダック指数が下落をし続け、最終的に2001年9月には1300ポイント台まで下落していました。
アメリカではこのITバブル崩壊に加えて2001年9月11日に同時多発テロ事件も勃発しており深刻な不況に突入したことも、より一層株価暴落した原因といえます。
- リーマンショック
「リーマンショック」も知名度が高く、記憶に新しい方がほとんどかと思います。
株価が下落し始めたのは、2007年のサブプライムローン危機がきっかけだといわれています。
下落が続くなかで、リーマンショックがおこった2008年8月にさらに下落度合いが大きくなってしまいました。
リーマンショック直後でも12,006円あった日経平均株価も10月8日には1万円を割り込み、NYダウも10月9日には9,000ドルを割り込むまで下落し、深刻さがうかがえます。
株価の暴落が起きたときは
もし、自分が株式投資をおこなっているときに上記で説明したような株価の暴落が起きたら、どうすればいいのでしょうか?
実は株価の暴落を投資チャンスに変えるという考え方があります。
その手法は「空売り」です。
空売りについて詳しくは下落相場でも稼げる方法とは? 空売りでトレードの機会を広げようの記事で解説しているので、ご覧ください。
投資初心者の中には「空売りは危険」という考えを持つ方もいるかもしれませんが、株式投資で大きく利益を上げている人の多くがこの空売りと呼ばれる手法を活用しています。
下落すればするだけ利益が増えていくので、株価が下げている状況でも怖くありませんね。
ただ、初心者がいきなり空売りをするのはもちろん危険もあるので、しっかりと株の技術を磨いてからトレードをする必要があるので注意しましょう。
まとめ
- 「暴落」とは、株価が急激かつ大幅に下落することをいい“○%以上”といった基準は決められていない
- 過去の株価暴落は、チューリップバブル・世界恐慌・バブル崩壊など
- 株価暴落は、空売りという投資手法をとるチャンスになる
本記事では「暴落」という言葉の意味や過去の事例、投資への活かし方をご紹介しました。
株価暴落は一見おそろしい出来事ですが、空売りのような手法を駆使して大きく利益を上げるチャンスでもあります。
当サイトの監修者である株歴37年以上のプロトレーダー「相場師朗(あいばしろう)」先生も、この空売りを駆使して利益の半分以上を空売りで上げています。
株の技術を磨いて、空売りでも利益を狙えるようになれば、上げ下げの動きを自由自在に操りながら稼げるようになりますね。
株の技術を磨くための勉強方法については、初心者向け 株式投資の勉強の「正しい」やり方の記事をご覧ください。
将来のために、今のうちから勉強をしてしっかりと技術をつけた上で株式投資をしてみましょう。