こんにちは、インテク事務局です。
「以前も確定申告したことはあるけど、今年は何か変わったの?」
「会社員で副業もしているけど、確定申告で気を付けることはある?」
「忙しいからさっさと確定申告をすませたい!」
仕事で忙しい会社員の方は、なるべく効率的に確定申告を済ませたいという人が多いのではないでしょうか。
働き方が多様化し、副業による副収入を得る会社員が増えてきました。
そのような社会の動きを受けて、2020年は国税庁も副業している会社員向けに確定申告の方法を改善しています。
今回は、令和最初となる2020年の確定申告の変更点をご紹介します。
以前に確定申告した経験がある人も、最新の確定申告事情をチェックして、効率的に申告を行いましょう。
ではさっそく、確定申告について、2020年から変更になった点を確認していきましょう。
(1) 副収入のある会社員もスマホで申告が可能に
副収入による所得が20万円以上の場合、会社員でも確定申告が必要です。
2019年までもスマホでの確定申告は可能でしたが、副収入のある会社員は利用できませんでした。
2020年からは、副収入のある会社員もスマホで確定申告ができるようになったのです。
ただしスマホで確定申告を行うためには、下記のいずれかの方式に合わせて、事前準備が必要になります。
マイナンバーカード方式
マイナンバーカードに加えて、ICカードリーダーまたはマイナンバーカード読み取り対応のスマホが必要になります。
マイナンバーカードは、全員に配られた番号通知カードとは違うので、持っていない人は役所で発行する必要があります。
ICカードリーダーは公的個人認証サービス対応のものが必要です。持っていない人は対応スマホで代替するか、2,000円程度で購入する必要があります。
マイナンバーカード読み取り対応スマホは機種が限られています。対応しているかどうかは、下記の一覧から確認できます。
公的個人認証サービスポータルサイト:マイナンバーカードに対応したNFCスマートフォン一覧
https://www.jpki.go.jp/prepare/pdf/nfclist.pdf
ID・パスワード方式
マイナンバー方式を使えない場合は、税務署まで行って対面での本人確認を経て、IDとパスワードを発行してもらう必要があります。
(2) 源泉徴収票の添付が不要に
会社員が確定申告を行うには、源泉徴収票が欠かせません。
会社員は、毎月の給与から所得税が源泉徴収されています。
源泉徴収票は、給与の支払者である会社などが、源泉徴収した金額を証明する書類です。年末調整が終わった後に、毎年会社から源泉徴収票が配布されていると思います。
これまで源泉徴収票は台紙に貼って提出する必要がありましたが、2020年からは源泉徴収票の添付が不要になりました。
最近はペーパーレス化が進み、オンラインで源泉徴収票が配布される会社も増えています。
わざわざプリントアウトして貼り付ける必要がなくなったのは、忙しい会社員にとって助かりますね。
確定申告書の記入の際、源泉徴収票の内容を確認する必要がありますので、会社から配布されたら大切に保管しておきましょう。
(3) 税務相談チャットボットが試験導入
2020年1月15日から3月末まで、国税庁のサイト上で「税務相談チャットボット」が試験的に導入されています。
チャットボットとは、テキスト入力などによりAI(人工知能)を活用して自動的に回答する会話プログラムです。
2020年から、納税者の利便性向上のため国税庁でも導入されました。
税務相談チャットボット
試しに確定申告の期間について聞いてみると、こんな回答が返ってきました。
これまでは不明点があれば税務署に電話する必要がありましたが、税務署の受付時間にしか対応してもらえませんでした。
チャットボットなら曜日や時間に関係なく不明点を確認することができます。確定申告を行うにあたって分からないことがあれば、まずチャットボットに聞いてみてはいかがでしょうか。
今回の試験導入では、医療費控除や住宅ローン控除などの各種控除を中心に、給与や年金収入がある人から問い合わせが多い質問に答えることを想定しているということです。
会社員の利用を意識したチャットボットなので、ぜひ活用してみましょう。
まとめ
2020年の確定申告の変更点についてご紹介しました。
会社員がスマホで副収入を申告できるようになったり、源泉徴収票の添付が不要になったりと、会社員にとっては嬉しい変更がありましたね。
ただ、スマホでの申告はまだ新しい制度ということもあり、お持ちのスマホが対応していないなど、せっかくの制度をまだ活用できない人もいらっしゃると思います。国税庁には今後のさらなる改善が期待されます。
確定申告期限は3月16日(月)です。「スマホで申告できるならギリギリでいいや」という人もいるかもしれません。
しかし国税庁のシステムは決して使い勝手が良いとは言えないので、途中で挫折して郵送に切り替えてしまう人もいます。
時間には余裕をもって、早めに申告の準備をするようにしましょう。