こんにちは、インテク事務局です。
8月の特集記事では、全6回にわたって「住まいのお金」について解説します。
【特集記事】住まいのお金②マイホームにかかるお金のワナ
【特集記事】住まいのお金③住まいを自由に選ぶ!新しい住まいの形
【特集記事】住まいのお金④投資用物件に自分で住んでもいいの?
【特集記事】住まいのお金⑤民泊ビジネスは稼げる投資なのか?
【特集記事】住まいのお金⑥住まいのお金を備える方法
前回はマイホームと賃貸それぞれのメリットとデメリットについてご紹介しました。
それぞれ一長一短ありますが、「夢のマイホーム」という言葉もあるように、マイホームには賃貸にはない魅力がたくさんあります。
開放的な吹き抜け、天気の良い日に日光浴を楽しめるウッドデッキ、おしゃれなアイランドキッチンなど、注文住宅なら理想の家づくりが叶います。
しかしマイホームの魅力に注目するあまり、かかる費用への意識がおろそかになってしまい、購入後に想定外の出費に苦しむケースが少なくありません。
特に投資に興味をお持ちで、投資で資産を長期的に形成していきたいという方は、ある程度の投資資金が必要です。
衝動的にマイホームを購入してしまい、ローンその他の支払いで首が回らなくなるという状況は避けたいものです。
「マイホームを買うのに、どんなお金がかかるの?」
「本体価格の他にかかる初期費用って、何なの?」
「維持費って何がかかるの?」
マイホームにかかる費用として、チラシやパンフレットに大きく掲載されている土地や建物などの物件価格に目が行きがちですが、実際にはそれ以外にも多くのお金がかかります。
今回はマイホームにかかるお金のワナについて見ていきましょう。
(1)マイホームを購入するためにかかるお金
マイホームを購入し住むためには「マイホームを購入するためにかかるお金」と「マイホームを維持するためのお金」が必要です。
まず、マイホームの購入時にかかるお金について見ていきましょう。
<マイホームを購入するためにかかるお金>
・土地、建物の価格
・その他初期費用
土地・建物の価格は「販売価格」としてチラシやパンフレットで大きく掲載されており、最もなじみのある価格といえるでしょう。
これに追加してかかるのが、見落とされがちな「その他初期費用」です。
初期費用には、売買契約やローン契約時にかかる「印紙代」、ローンに関する「保証料」「融資手数料」「団体信用生命保険料」、登記に関する「登録免許税」「司法書士への手数料」、火災保険に関する「火災保険料、地震保険料」、購入時の税金「不動産取得税」、不動産取引にかかる「仲介手数料」「修繕積立基金」「固定資産税等の精算費用」などがあります。
驚くほど多岐にわたる初期費用ですが、全てひっくるめると初期費用の目安は下記のようになります。
・新築一戸建てや注文住宅の場合:販売価格の8~10%
・新築マンション:販売価格の5~7%
3,000万円の注文住宅を購入する場合は、初期費用としてさらに300万円ほど見積もっておく必要があるということですね。
ぼんやりとしていた「初期費用」について、なんとなくイメージがつかめたのではないでしょうか?
しかしマイホームにかかるお金はこれで終わりではありません。
(2)マイホーム購入後にかかる維持費用
次にマイホーム購入後にかかる維持費用についても見てみましょう。
<マイホームを維持するためのお金>
・住宅ローンの返済
・税金(固定資産税、都市計画税)
・保険料(火災、地震)
上記に加えて、マンションの場合、戸建の場合それぞれで下記の費用もプラスでかかります。
- マンションの場合
・毎月の管理費、修繕積立金
・駐車場代
- 戸建の場合
・各種修繕費(畳の表替え、屋根の修繕、トイレや浴槽の交換、庭や草木の手入れ)
マンションは、綺麗なエントランスや中庭などの充実した設備に魅力を感じる人も多いと思いますが、その分戸建よりも維持費が割高になる場合があるのです。
また駐車場代も、都心などでは高いところでは5万円ほどする場合もあるので注意が必要です。
住宅ローン以外の維持費は、購入する物件によっても変わってきますが、おおよそ月3万円と仮定すると、30年間では1,080万円にも上ります。
まとめ
今回は、マイホームにかかるお金についてご紹介しました。
マイホームの費用としては、チラシやパンフレットなどに大きく掲載されている物件価格に注目しがちです。
例えば3,000万円の物件価格のマンションを「これなら買えそう」と思っても、実際に買おうとすると、初期費用でさらに300万円かかるなど予算オーバーになってしまう場合が少なくありません。
さらに購入後も維持費がかかり続け、積もり積もって30年で1,000万円以上になるなど、決して無視できない金額になるのです。
マンションでは管理費や修繕積立金などで維持費が否応なしに発生し、戸建ではいつどのような不具合があっても、自分の費用で何とかしなくてはなりません。
思っていた以上に費用が掛かることが分かり、マイホームの購入を考え直す人もいらっしゃるかもしれません。
一方で、「賃貸は内装を変えられないなど制限があってつまらない」という印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし昨今、マイホームを持たずに、これまでにない新たなライフスタイルを実現する人が増えてきています。
次回は住まいを自由に選ぶ「新しい住まいの形」についてご紹介します。