【資産運用のキホン⑧】日本の証券取引所はなぜ誕生した?日本の発展にも影響

こんにちは、インテク事務局です。

今回の特集記事では、全9回にわたって「資産運用」について解説します。

【資産運用のキホン①】「お金の3大機能」とは?資産運用のキホン

【資産運用のキホン②】「預金」と「貯金」の違いって?知らないと損する預貯金の歴史

【資産運用のキホン③】トマ・ピケティ著「21世紀の資本」の本はなぜ売れた?資産運用の重要性

【資産運用のキホン④】「ポートフォリオ」はなぜ重要なの?

【資産運用のキホン⑤】「時間と投資」の関係とは?「ドルコスト平均法」も解説

【資産運用のキホン⑥】資産運用にライフプランとPDCAサイクルが重要な理由とは

【資産運用のキホン⑦】今日の100万円は将来いくらになる?お金の時間的価値とは

【資産運用のキホン⑧】日本の証券取引所はなぜ誕生した?日本の発展にも影響

【資産運用のキホン⑨】投資信託はなぜ世界に広まったのか?その歴史と仕組み

「日本の証券取引所って、いつからあるんだろう?」

「証券取引所の誕生が、日本の発展に影響したって本当?」

日本の経済発展を語るうえで、実は証券取引所は欠かせない存在です。

今回は日本の証券取引所の誕生と発展について詳しく解説します。

目次

証券取引所とは

そもそも証券取引所とはなんでしょうか?

証券取引所とは、株式や債券などの売買取引を行うための施設で、上場会社と投資家をつなぐ大切な役割を担っています。

証券会社を通じて証券取引所に注文を出すことで、株式を売買することができるのです。

日本国内には4か所の証券取引所(札幌、東京、名古屋、福岡)があり、なかでも東京証券取引所は特に多くの上場会社の株式を扱っています。

日本の証券取引所の歴史

では日本の証券取引所がどのように誕生し、発展していったのか見てみましょう。

証券取引所の誕生

日本に証券取引所が誕生したのは、1878年(明治11年)5月のことです。

当時すでにフランスやイギリスにあった証券取引所を参考にして、現在の東京証券取引所がある日本橋兜町に「東京株式取引所」が設立されました。

2024年に20年ぶりに刷新されることになった新紙幣の1万円札に描かれる「渋沢栄一」が設立しました。

渋沢栄一はフランスに留学して、フランスやイギリスにあった証券取引所の仕組みを知り、日本でも株式会社の株式を証券取引所で売買できるようになれば、会社にお金が集まりやすくなり、日本経済の発展につながると考えたのです。

証券取引所ができるまでは、株式会社は数社しか存在せず、売買は行われていなかったと考えられています。

渋沢栄一は外国を視察して帰国した際、三井家の人々と設立を試みますが失敗しました。

数年後に「鉄道王」として知られる実業家の今村清之助や、「天下の糸平」と呼ばれた実業家の田中平八らとともに設立を実現させました。

明治時代に多くの株式会社が誕生

明治時代には多くの株式会社が設立され、日本経済は大きく発展しました。

日本で最初に誕生した株式会社は、1873年(明治6年)に設立された第一国立銀行(現みずほ銀行)で、この設立にも渋沢栄一が関わっています。

東京株式取引所が設立された日本橋兜町は、この第一国立銀行のほか東京郵便役所なども設立され、日本経済の中心地として栄えます。

明治中頃には日本鉄道など14社の鉄道会社が上場され、人気銘柄になりました。

東京株式取引所の設立当初は、週2回ほどしか売買が行われていませんでしたが、明治後半には現在のように毎日売買が行われるようになりました。

戦争で一時閉鎖も、高度経済成長期に急速に発展

その後大正時代から昭和初期にかけては、世界恐慌や世界大戦により混乱が生じました。

1923年(大正12年)9月1日の関東大震災では、東京株式取引所の建物は全焼し、兜町一帯は焼け野原となりましたが、10月27日から焼け跡の天幕内で株式の現物取引が再開されました。

第2次世界大戦中にも取引所での株式売買は継続されましたが、1945年(昭和20年)8月10日に広島と長崎に原子爆弾が投下されると市場は停止し、3年9か月にわたり閉鎖を余儀なくされました。

そして戦後、1949年(昭和24年)に取引が再開され、高度経済成長期を迎えると株価は上昇し、取引も急速に拡大していきました。

1973年(昭和48年)には証券市場の国際化に対応して外国株市場が開設されたほか、1982年(昭和57年)には国内で初めて株式売買システムが稼働するなど、株式市場は大きく発展していきます。

さらに1998年5月に松井証券がインターネット証券事業を開始し、個人投資家も本格的にネットで株式を売買できるようになりました。

まとめ

株式や債券の売買取引を行う証券取引所は、日本の経済発展に大きな影響を与えてきました。

日本の東京証券取引所の前身である「東京株式取引所」は、1878年(明治11年)に大河ドラマ「青天を衝け」の主人公としても注目を集めた実業家・渋沢栄一が中心となって設立しました。

明治時代には多くの株式会社が誕生し、大正時代~昭和初期にかけては戦渦により一時混乱しましたが、高度経済成長期における日本の経済発展に大きな役割を担いました。

現在では日本の東京証券取引所は、アメリカのニューヨーク証券取引所、イギリスのロンドン証券取引所と並んで「世界3大証券取引所」として世界経済の中枢の一角を担っています。

次回は投資信託の歴史と仕組みについて詳しく解説します。

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この記事を書いた人

投資歴40年のプロトレーダー 相場師朗先生が
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