こんにちは、インテク事務局です。
今回の特集記事では、全9回にわたって「資産運用」について解説します。
【資産運用のキホン①】「お金の3大機能」とは?資産運用のキホン
【資産運用のキホン②】「預金」と「貯金」の違いって?知らないと損する預貯金の歴史
【資産運用のキホン③】トマ・ピケティ著「21世紀の資本」の本はなぜ売れた?資産運用の重要性
【資産運用のキホン⑤】「時間と投資」の関係とは?「ドルコスト平均法」も解説
【資産運用のキホン⑥】資産運用にライフプランとPDCAサイクルが重要な理由とは
【資産運用のキホン⑦】今日の100万円は将来いくらになる?お金の時間的価値とは
【資産運用のキホン⑧】日本の証券取引所はなぜ誕生した?日本の発展にも影響
【資産運用のキホン⑨】投資信託はなぜ世界に広まったのか?その歴史と仕組み
「資産運用ってどういうこと?」
「そもそもお金ってどうして必要なんだっけ…」
2022年4月から、高校の家庭科で「資産形成」の授業がスタートしたことをご存じでしょうか。
少子高齢化が急速に進み、家族のかたちや働き方などライフプランも多様化しつつあるなか、将来の変化を予測することはより困難になっています。
私たちの生活において、資産を積極的に運用する「資産運用」は、よりその重要性を増しているのです。
しかし、これまで資産運用について体系的に学んだことがない人にとっては、いったいどういうものなのか、何をすればいいのか、分かりにくいかもしれません。
今回の特集記事では、資産運用に関する知識がない人にも分かりやすく、資産運用の基本的な知識から始め方まで、詳しく解説していきます。
「お金の3大機能」とは
普段何気なく使っている「お金」に、どんな印象を持っていますか?
「無いと生活できない!」「たくさんあると嬉しい」「何でも買えて万能」など、お金は誰にとっても無くてはならない存在ですよね。
資産運用を始めるにあたり、そんなお金の「機能」とは何か、しっかり押さえておきましょう。
お金の機能は、大きく「3つ」に分けることができます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①交換(決済)
お金がまだ無かったころは、モノとモノを交換する「物々交換」が行われていました。
例えば、リンゴと魚を交換するなどして、人々は欲しいモノを手に入れていたのです。
しかし物々交換では、交換するモノが必ず同等の価値を持っているとは限りませんし、交渉がうまくいかないこともありました。
そこで交換の基準となる「お金」が誕生し、お金を使ってさまざまなモノやサービスに交換できるようになったのです。
現代において、お金はモノやサービスを交換(売買)するためのツールであるといえます。
②価値の保存
物々交換の時代には「このリンゴを使って、後で魚と交換しよう」とリンゴを大事に保存していても、腐ってしまうこともありました。
お金なら腐ったり老朽化したりしないので、価値を保存しておくことができます。
お金の価値は変動しますが、基本的にお金自体の価値がなくなってしまうことはありません。
③価値の尺度
販売されているモノやサービスには、すべて値段が付いていますよね。
私たちは一般的に、モノやサービスの値段が高いほど「値打ちが高い」と感じます。
このようにお金には、モノやサービスの価値や値打ちを決める「モノサシ」としての機能も備わっているのです。
資産運用とは
お金の機能について理解できたところで、いよいよ資産運用とは何か、詳しく見ていきましょう。
効率的に資産を増やす
資産運用とは、持っている資産を効率的に増やしていくことです。
資産運用は、貯めることを重視する「預貯金」と、増やすことを重視する「投資」に大きく分けることができます。
預貯金の主な金融商品は、「普通預金」のほか「定期預金」や「積立定期預金」などが挙げられます。
投資の主な金融商品としては「株式」のほか「債券(国債・地方債)」、「投資信託」などが挙げられます。
リスクとリターン
資産運用を行ううえで理解しておきたいのが、金融商品の「リスク」と「リターン」の関係です。
金融商品のリターンとは、「資産運用によって得られる利益」を指します。
いっぽうリスクとは、「リターンが不確実である(予測できない)」ということです。
ここでいうリスクとは、一般的に使われる「危険なこと」や「避けるべきこと」といった意味合いとは異なるので注意しましょう。
一般的にリスクとリターンは比例関係にあり、高いリターンを得ようとするとリスクは高まります。
リスクが低いのに高いリターンが期待できる「ローリスク・ハイリターン」な金融商品は、残念ながら存在しないのです。
上手に資産運用をするためには、リスクを考慮しながら最適な運用方法を選択していく必要があります。
まとめ
資産運用とは何か、基礎的な内容について解説しました。
お金には「交換(決済)」、「価値の保存」、「価値の尺度」という3つの機能があります。
資産運用は、お金が持つ3つの機能を活かして、持っている資産を効率的に増やしていくことです。
一般的に金融商品のリスクが高いほど高いリターンが期待でき、リスクとリターンは比例関係にあります。
リスクをどこまで許容するか、よく考えながら運用の方法を考えていく必要があるのです。
次回は預金と貯金の違いについて解説します。