【特集記事】備えたい教育費&老後のお金④国の保障だけでは足りない? 自ら教育費&老後のお金を備える必要性とは

こんにちは、インテク事務局です。

6月の特集記事では、全6回にわたって「備えたい教育費&老後のお金」について解説します。

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【特集記事】備えたい教育費&老後のお金④国の保障だけでは足りない?自ら教育費&老後のお金を備える必要性とは

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【特集記事】備えたい教育費&老後のお金⑥株技術は一生モノ!教育費と老後のお金を備える方法

「もうすぐ子供が産まれるけれど、幼保無償化が始まったから安心ね」
「年金とか国の保障があるから、老後の生活はなんとかなるだろう」
「介護が必要になっても、介護保険があるから大丈夫」

漠然と教育費や老後のお金が必要と考えていても、「国の保障があるから何とかなる」と考えている人は多いのではないでしょうか。

しかし本当に国の保障があれば、教育費や老後のお金に心配はいらないのでしょうか。

今回は、国の保障だけで教育費や老後のお金が本当にまかなえるのか考察します。

(1) 教育費:幼保無償化や児童手当に潜む落とし穴

教育費は、夫婦にとっての支出の中でも大きな割合を占めます。

国からの補償があるからとあまり心配していない人もいるかもしれませんが、果たして本当にそうでしょうか?

実は無償にならない費用も多い「幼保無償化」

2019年10月から、消費税増税と共に「幼保無償化」が始まりました。

主に3歳~5歳児と、一部の0歳~2歳児の幼稚園や保育園の保育料・利用料等を無償にするというものです。

一見「小学校に入るまではお金がかからない!」と期待してしまいがちですが、大きな落とし穴があります。

まず0~2歳児については住民税非課税世帯のみ無償化対象となるので、多くの世帯では変わらず保育料がかかります。

さらに3歳以上の場合でも無償化の金額には上限があり、幼稚園は月額2.75万円まで、保育園は3.7万円までとなっています。

待機児童問題はいまだ解消していない地域も多く、認可保育園に入れず認可外保育施設を利用する場合は、高額な利用料が必要になる場合が少なくありません。

また入園料、給食費、バス代などは無償化の対象ではありません。

人気の私立幼稚園では、入園時に入園料と施設設備料で約100万円もかかるところもあるのです。

比較的お金がかからないと言われている就学前ですが、場合によっては意外と費用がかさむことがあることを覚えておきましょう。

「児童手当」の所得制限に注意

0歳から中学3年生までの全ての子供に支給される「児童手当」には所得制限があり、所得制限に引っかかると、一人当たり月額5,000円とかなり低い金額になってしまいます。

どのくらいの所得があると制限に引っかかるかは、扶養親族の数で変わりますが、扶養親族が2人の場合で698万円と、決して高い数字ではありません。

このため、所得制限に引っかかってしまう人も多いでしょう。

教育費については、第1回の記事で最低でも約1,000万円は必要になるとお伝えしました。

一方で月額5,000円の児童手当だけでは、0歳から15歳まで受け取ってもたった90万円程度にしかならず、到底足りません。

教育費については、幼保無償化や児童手当といった国の保障を当てにせず、しっかりと備えることが大切です。

(2) 老後のお金:年金だけは足りない

老後の生活の支えとなる年金制度ですが、急速な少子高齢化を背景にひずみが生じており、年金だけでは豊かな老後を送れないことはすでに明らかです。

年金では足りない金額は、年金額や生活スタイルによって大きく異なりますが、金融庁が2019年6月に報告した「公的年金だけでは夫婦で老後に2,000万円不足する」という内容はひとつの目安になるでしょう。

年金の問題点については、2020年5月の特集記事「年金だけには頼れない」でも詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

また日本では、65歳以上の人が介護が必要になった場合に、1~3割の自己負担で介護サービスを受けることができる「介護保険制度」があります。

「将来介護が必要になっても、介護保険があるから大丈夫」と考えている人も多いのではないでしょうか。

介護保険は、高齢化が進んだ日本で、医療費の増加や家族の介護負担の問題を解決するため、社会全体で介護を支えようと2000年に施行されました。

訪問介護やデイサービスなどの自宅をベースとした介護から、老人ホームなどの施設への入居など、さまざまな介護サービスを受けることができます。

しかし高齢者が急速に増加し、要介護者の数も増え続ける一方で、介護施設やスタッフの数が追い付かず、施設に入居できなかったり、適切な在宅介護サービスを受けられない「介護難民」が問題になっています。

特別養護老人ホーム(特養)より待機者の少ない傾向がある、民間の有料老人ホームに入居すれば介護難民になることを避けることができますが、必要な費用は増えてしまいます。

少子高齢化が加速する日本では、介護保険制度の課題はますます深刻化していくとみられます。

介護保険制度に頼りきりでは、いざというときに必要なサービスを受けられない恐れもあります。

安心できる老後を迎えるためには、状況に応じてさまざまな選択肢を取れるよう、十分な資金を備えておく必要があるでしょう。

まとめ

教育費や老後のお金について「国の保障があるから何とかなるはず」という漠然としたイメージを持っている人は少なくないでしょう。

しかし国の保障の中身をよく見てみると、思い描く教育環境や老後の生活を実現するためには、国の保障だけでは到底足りないということが分かります。

財政がひっ迫する日本は、1,000兆円以上もの借金を抱えており、その金額はうなぎ上りに増え続けています。

加速する少子高齢化の影響などで今後も財政の見通しは明るいとは言えず、将来的にも社会保障が大きく改善することは考えにくいでしょう。

金融庁が「公的年金だけでは老後に2,000万円不足する」と明らかにするなど、「自分で何とかしなくてはならない」方向に進んでいく可能性が高いはずです。

国の政策については個人の力ではどうしようもない面がありますが、自らの資金形成は個人の裁量で行うことができます。

不透明な経済下で国の保障に不安があっても、十分な備えがあれば、自律的により良い環境を選択することができるでしょう。

子供に望み通りの教育環境を用意したり、豊かなで快適な老後を楽しむなど、充実した人生を送るためには、国の保障に頼りきるのではなく、自ら計画的に資産形成を行っていくことが欠かせないのです。

インテク監修 株式投資歴36年以上のプロトレーダー 相場師朗の最新情報をお届け!