【特集記事】債券⑤外国債のメリットとデメリット

こんにちは、インテク事務局です。

3月の特集記事では、全6回にわたって「債券」について解説します。

【特集記事】債券①債券ってなに?
【特集記事】債券②国債だけじゃない!債券の種類とは
【特集記事】債券③国債のメリットとデメリット
【特集記事】債券④社債のメリットとデメリット
【特集記事】債券⑤外国債のメリットとデメリット
【特集記事】債券⑥投資するならどっちがいい?債券投資と株式投資の違いとは

前回は社債について詳しく解説しました。

国債と社債と並んで一般的な債券として、「外国債」があります。

「外国債ってどんな債券?」
「他の債券とはどう違うの?リスクはあるの?」

国債や社債に比べると、外国債には複雑で難しそうというイメージを抱く方も多いようです。

外国債は、国債や社債にはない魅力がある一方で、特有のリスクがあるため注意が必要です。

第5回となる今回の記事では、外国債について詳しく解説します。

外国債とは

外国債とは、「発行体」、「発行地」、「通貨」のいずれかが外国の債券のことです。

略して「外債(がいさい)」とも呼ばれ、大きく「外貨建て外債」、「円貨建て外債」、「二重通貨建て外債」の3種類に分類されます。

外国債では、普段聞き慣れないような用語も多数登場するため、難しいと感じるかもしれません。

各国政府や政府関係機関が発行する債券は「ソブリン債」と呼ばれ、世界銀行などの国際機関が発行する債券も含まれます。

日本の国債も対象ですが、日本国債をソブリン債と呼ぶことは少なく、一般的に海外で発行されている国債をまとめてソブリン債と呼びます。

また「ユーロ債」はユーロ市場で発行された債券のことですが、ここでいうユーロ市場は欧州連合(EU)ではなく、日本以外の海外すべてを指すのがポイントです。

例えば海外で発行されたドル建て外国債は「ユーロドル債」と呼ばれるのです。

さらに海外の発行体が日本国内で発行する外貨建て外債「ショーグン債」や、海外の発行体が日本の投資家向けに日本国内で円建てで発行する債券「サムライ債」、払い込みと利払いは円貨で償還は外貨などの「デュアルカレンシー債」などもあります。

外国債が難しそうというイメージを持たれるのは、このように一般的に聞き慣れない用語が多数あることも影響しているかもしれません。

金融商品は内容を正しく理解しないまま購入すると、想定外のリスクに直面することも考えられます。

外国債に興味を持ったら、よく分からないまま投資するのではなく、その内容をきちんと理解するようにしましょう。

外国債のメリット

まず外国債の主なメリットを2つご紹介します。

1.高い金利

外国債の最大のメリットは、金利が高いことです。

低金利が続く日本に比べて外国債は金利が高い傾向があり、より高い金利を求める投資家から選ばれています。

2021年3月現在、変動10年の日本国債の年利回りが0.1%程度であるところ、アメリカ10年国債は1.6%、イギリス10年国債は0.8%、ハンガリー10年国債は2.7%程度と、多くの外国債が高い利回りを誇っています。

中長期的な金利水準は、インフレ率や経済成長率などの大きな影響を受けるのです。

少子高齢化により経済成長率の伸び悩みが懸念される日本の金利よりも、外国の金利の方が高くなる傾向があると考えて、外国債を購入する投資家は少なくありません。

2.為替変動で利益を得られる場合がある

外国債を購入した後に為替レートが円安になると、売却益や償還金、利子を受け取る際に為替差益(為替レートの変動によって生じる利益)を得られる場合があります。

1ドル100円でアメリカドルを購入して為替レートが1ドル105円になった場合、日本円に交換するときに1ドルあたり5円の利益を得られます。これが為替差益です。

ただし逆に円高になれば、為替差損と呼ばれる損が生じる場合もあるので注意が必要です。

3.分散投資になる

外国債は、日本の株式や債券と異なる動きをする場合があります。

日本の株式や国債の資産価格が下落傾向にあっても、外国債は上昇傾向となる場合もあります。

そのため、分散投資として外国債を購入する投資家も少なくありません。

外国債のデメリット

外国債のメリットについてご紹介してきましたが、外国債には特有のデメリットもあるので注意が必要です。

外国債の主なデメリットを2つご紹介します。

1.為替変動リスク

外国債は為替差益を期待できるメリットがある一方、為替の動きによっては換金時に為替差損が発生するリスクがあります。

為替レートは国の政策方針や政治状況、経済動向によって大きく変動することがあり、思わぬ為替差益で損失を被る可能性もあるでしょう。

外国債に投資するならば、為替変動により大幅に元本割れするリスクもあることを念頭に入れておく必要があります。

2.債務不履行リスク

外国債は、発行体が破綻したり財政が悪化するなどして、元本や金利が支払われなくなる債務不履行のリスクに注意する必要があります。

発行体が属する国の政治や経済的な情勢変化により、債券に大きな影響が及ぶリスクがあり、例えばクーデターが起きて政情が不安的になると、債券の価格が暴落したり債務不履行に陥ったりすることもあるのです。

外国債は資料が外国語だったり情報が入手しにくかったりなど、国内債券に比べて発行体の実態がつかみにくい場合も少なくないでしょう。

2020年5月には、アルゼンチンが支払期限だった5億ドル規模の国債の利払いができず、債務不履行に陥りました。

アルゼンチンは債務不履行を何度も起こしており、債務不履行はこれが6年ぶり9度目のことでした。

このように実際に債務不履行となるケースはたびたび起きているため、外国債に投資する際は十分な注意が必要です。

まとめ

外国債のメリットとデメリットについてご紹介しました。

外国債は高い金利が最大の魅力であり、為替の動きによっては為替差益も期待できる一方で、逆に為替差損が生じたり債務不履行が発生するリスクもあります。

実際に外国債では過去に債務不履行となるケースが発生しているので、投資を検討する場合は事前によく調べておく必要があるでしょう。

外国債には特有の専門用語も多く登場しますが、よく分からないまま投資するのではなく、しっかりとその内容を理解することが重要です。

次回は債券投資と株式投資の違いについて詳しく解説します。

インテク監修 株式投資歴36年以上のプロトレーダー 相場師朗の最新情報をお届け!